ファティや久保建英と同世代…リーガ・エスパニョーラ要注目の10代プレーヤー

ファティや久保建英と同世代…リーガ・エスパニョーラ要注目の10代プレーヤー

才能豊かな5人のティーンエイジャーたち [写真]=Getty Images

 25日に行われたリーガ・エスパニョーラ第2節のベティス戦で、バルセロナのFWアンス・ファティが16歳298日でのトップチームデビューを果たした。

 今シーズンのリーガは、ファティだけでなく、アトレティコ・マドリードのポルトガル代表FWジョアン・フェリックス(19歳)やレアル・マドリードのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオール(19歳)など、将来が楽しみな10代プレーヤーが少なくない。もちろん、マジョルカに期限付き移籍をした久保建英(18歳)もそのうちの一人であり、同世代のライバルたちとの対戦は見どころの一つだろう。

 そこで今回は、ブレイクの予感を漂わせる5人のティーンエイジャーを紹介する。

■フェラン・トーレス

生年月日:2000年2月29日(19歳)
国籍:スペイン
ポジション:MF
現所属:バレンシア

この世代では“スペインNo.1”の呼び声が高い逸材だ。今夏に行われたU−19欧州選手権では、スペイン代表として全5試合にフル出場。PK戦に突入した準決勝のフランス戦で5人目のキッカーを務めてチームを勝利に導くと、ポルトガルとの決勝戦では2ゴールを決めて優勝の立役者となった。

6歳から在籍するバレンシアでトップチームデビューを飾ったのは2017年のこと。ベンチスタートが多かったとはいえ、昨シーズンは公式戦37試合に出場した。1年を通じて3得点に終わったように決定力の向上が課題ではあるが、U−19欧州選手権では成長した姿を披露。子どもの頃のアイドルはクラブOBでもあるダビド・ビジャ(現ヴィッセル神戸)と言うように、高いドリブルスキルと縦に抜ける速さは特筆すべきものがあり、トップレベルでコンスタントに得点を奪えるようになるとフル代表入りも見えてくるだろう。

クラブが寄せる期待の高さは、設定された違約金が1億ユーロ(約118億円)という事実からも明らか。すでにUEFAチャンピオンズリーグデビューも果たしており、近い将来に真のブレイクを果たす可能性は十分にある。

■ディエゴ・ライネス

生年月日:2000年6月9日(19歳)
国籍:メキシコ
ポジション:FW
現所属:ベティス

16歳でプロデビュー、さらに18歳でフル代表デビューを果たしたメキシコの“ワンダーボーイ”。今年5月から6月にかけて開催されたU−20ワールドカップでは日本戦にも出場したため、その存在を知るファンも少なくないはずだ。コンディション不良などから、同試合では特長を発揮することがないまま敗れたが、得意の左足を駆使し、小刻みなステップと一瞬のキレで相手DFを抜き去る姿はあのリオネル・メッシを彷彿とさせる。

アヤックスなど複数クラブの争奪戦を経て今年1月に加入したのはベティス。UEFAヨーロッパリーグのレンヌ戦で初ゴールを記録し、瞬く間にベティコ(ベティスのファンの愛称)のハートを掴んだ。その後、シーズン終盤にかけて出場機会が減少し、新体制となった今シーズンも一からのスタートとなるが、あのディエゴ・フォルランが「大きな未来がある」と太鼓判を押すようにポテンシャルの高さは誰もが認めている。

実際、ヨーロッパでプレーする最も活躍した21歳以下の選手に贈られる「ゴールデンボーイ賞」の2019年版候補者にもノミネート。「○○のメッシ」と形容されるタレントは世界中に存在するが、真の後継者となるだけの資質はある。

■アンデル・バレネチェア

生年月日:2001年12月27日(17歳)
国籍:スペイン
ポジション:FW
現所属:レアル・ソシエダ

21世紀生まれの選手として初のリーガデビューを果たすと、レアル戦で初ゴールをマーク――。17歳にして誰もが羨むような経歴を誇るのが、レアル・ソシエダの生え抜きプレーヤーであるバレネチェアだ。

昨シーズンのリーグ第17節アラベス戦でトップチーム初出場。16歳359日でのデビューは、クラブ史上2番目の若さだった。さらに今年5月のレアル戦で初ゴールを挙げて、クラブ最年少ゴール記録(17歳136日)を樹立した。

今夏は飛び級でU−19欧州選手権に参加。得点こそなかったものの、グループステージ1試合を除く全4試合に出場して、チームの優勝に貢献した。来年の東京五輪メンバーに選出される可能性は低いが、2024年のパリ五輪ではエース候補だろう。

そんなバレネチェアの母親は、地元のバスケットボールチーム「IDKギプスコア」で監督を務めている。約25年の監督歴を持つベテランで、だからこそ、息子に対しても一喜一憂しないことの大切さを幼少期から伝えていたという。今シーズンから正式にトップチーム昇格を果たしたが、「今シーズンは経験を積む1年」と話すように、本人に驕る様子は全くない。やがて大輪の花を咲かせるために、一歩ずつ、しかし着実に前進を続けていくはずだ。

■ブライアン・ヒル

生年月日:2001年1月11日(18歳)
国籍:スペイン
ポジション:MF
現所属:セビージャ

今年4月、バレネチェアよりも一足早くゴールを挙げて、リーガで初の“21世紀生まれの得点者”となったのがヒルだ。最大の特長はドリブルにあり、無駄のない動きで相手のタイミングをずらし、スルスルと抜いていく。ホセ・アントニオ・レジェス、ヘスス・ナバス、ディエゴ・カペルなど、希代のドリブラーを輩出してきたセビージャ下部組織の最新傑作という評判は決して大げさではない。

やせ型で、ヘアスタイルはマッシュボブ。その風貌はどこかバンドマンのようだが、サッカーに対する思いは人一倍強い。9歳でセビージャに入団したものの、当時の自宅は往復300キロの距離にあり、父親が車で送り迎えする間に食事をとって、さらに学校の宿題もこなしながら練習や試合に臨んでいたという。努力が実ってプロ契約を交わしたときには、練習場にほど近い場所に新たな家を購入。親思いな息子としても知られている。

ヒルもまた今夏のU−19欧州選手権で優勝を味わった選手の一人。決勝戦では左サイドからのクロスでF・トーレスの得点をお膳立てした。また別の試合では1試合を通じて12キロ以上の走行距離を記録するなど、無尽蔵なスタミナも披露。“走れるドリブラー”として、今後の活躍が楽しみな18歳である。

■ペドロ・ポーロ

生年月日:1999年9月13日(19歳)
国籍:スペイン
ポジション:DF
現所属:バジャドリード

今年8月、久保の移籍先としても噂に挙がったバジャドリードに加入。板倉滉や食野亮太郎と同じように、マンチェスター・Cと契約を交わしたうえでのレンタル移籍だった。

ラージョ・バジェカーノの下部組織出身で、2017年にジローナへ移籍。昨シーズンにトップチーム昇格を果たすと、右サイドバックや右のウイングバックとしてリーグ戦32試合に出場した。チームは2部降格となったが、マンチェスター・Cが契約に動いたのだから、その実力は折り紙つきだ。

身長は176センチと、サイズに恵まれているわけではない。だが、ウイング出身というだけあって攻撃力に秀でており、リーガデビューを果たした昨シーズンは4アシストを記録。さらに90分間を通して上下動を繰り返す運動量があり、アグレッシブなプレースタイルはプレミア向きと言えそうだ。

昨年まで世代別代表に縁がなかったものの、今年3月にU−21スペイン代表デビューを飾った。東京五輪出場の可能性は十分にあり、近い将来、スカイブルーのユニフォームに袖を通すためにも、まずはバジャドリードでさらなる成長を目指す。

(記事/Footmedia)

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