“2強2弱”が顕著なグループ、番狂わせが起こるとしたら?【CL/グループA】

“2強2弱”が顕著なグループ、番狂わせが起こるとしたら?【CL/グループA】

[写真]=Getty Images

 一言で表すなら「2強2弱」。クラブ規模や選手の顔ぶれを考えれば、そう判断せざるを得ない。英国の大手ブックメーカー『ウィリアム・ヒル』によるチャンピオンズリーグ(CL)のグループ突破予想オッズを見ても、レアル・マドリードは「1.08倍」、パリ・サンジェルマンは「1.1倍」と、1倍に限りなく近いオッズがついている。一方でガラタサライは「6倍」、そしてクラブ・ブルージュは「11倍」と、“2強”とは大きな差がついている。レアル・マドリードとパリ・サンジェルマンにとっての“本番”は決勝トーナメント以降の戦いを指し、グループステージ敗退の可能性は限りなくゼロに近いと言えるだろう。

 しかし、勝負の世界に絶対はない。番狂わせが起こり得るとしたら、9月18日に行われる初戦がカギとなる。いきなりパリ・サンジェルマンとレアル・マドリードが激突するからだ。グループステージ屈指の好カードだが、監督や選手たちにとってはあまり有難くないビッグマッチかもしれない。なにせタイミングが悪すぎる。

3分の2が欠場濃厚な“MCN”トリオ

 パリ・サンジェルマンは、キリアン・ムバッペとエディンソン・カバーニが8月25日のリーグ戦で負傷。カバーニは復帰する見込みだが、ムバッペはCL初戦に間に合わないことが濃厚だ。さらにネイマールは昨シーズンのマンチェスター・U戦における審判への侮辱発言によって、3試合の出場停止を科されており、“MCN”のうち2人を欠くことになる。彼らの代役として、夏の移籍市場最終日にインテルからアルゼンチン代表FWマウロ・イカルディを獲得。新たな守護神として、レアル・マドリードからケイラー・ナバスを迎え入れるなど、移籍オペレーションは成功に終わったが、新天地にきて間もない彼らが活躍できる保証はどこにもない。

 アンデル・エレーラとイドリッサ・ゲイエの2人のプレミアリーガーを確保して、昨シーズンまでの弱点だった中盤の強化を実現するなど、悲願の欧州制覇へ向けては充実のスカッドをそろえたが、レアル・マドリードのようなビッグクラブと試合をするのはもう少し後が理想だったはずだ。

 レアル・マドリードもまた、やりにくさを感じていることだろう。今夏の移籍市場では、300億円を超える資金を投じて大型補強を敢行。しかし、最大の目玉だったエデン・アザールはリーガ・エスパニョーラ開幕直前の負傷で公式戦デビューを果たしておらず、パリ・サンジェルマンとの初戦までには復帰予定とはいえ、トップコンディションとは言い難い。その他の新戦力もレギュラー奪取には至っておらず、ジネディーヌ・ジダン監督の第1次政権から在籍する古株ばかりがスタメンに名を連ねる現状に「夏の大改革は一体何だったのか?」という厳しい声が絶えない。

 さらにレアル・マドリードも負傷者が絶えず、主将のセルヒオ・ラモスは昨シーズンから繰り越しとなった出場停止処分の影響でパリ・サンジェルマンとの初戦を欠場することになる。ジダン監督も、メンバーのやりくりに頭を悩ませることになりそうだ。

 大事な初戦なだけに、敗戦は避けたいところ。もしここで敗れるようなことがあれば、メディアからの批判も強まってチームに悪影響を及ぼすだろう。ただ、それが番狂わせの可能性を広げる。

 特にパリ・サンジェルマンはホームでの初戦を落とすと、第2節は難敵ガラタサライとのアウェイゲームを迎える。会場は、“世界で最も騒がしいスタジアム”として有名な『トルコ・テレコム・アリーナ』。レアル・マドリード戦とは異なる条件での試合となり、仮に連敗スタートとなれば、グループ突破に黄色信号が灯るだろう。

長友佑都は“台風の目”になれるか

 組み合わせにこそ恵まれなかったが、ガラタサライは今大会の“台風の目”となるだけのポテンシャルを秘めたチームだ。今夏の移籍市場では、コロンビア代表FWラダメル・ファルカオ、フランス代表MFスティーヴン・エンゾンジ、オランダ代表FWライアン・バベルと、経験と実績を兼ね備えた即戦力を次々に確保。国内リーグは開幕3試合で1勝とスタートダッシュに失敗したが、欧州カップ戦との二足のわらじを乗り切る戦力を整えた。昨シーズンは勝ち点差「8」をひっくり返してトルコ王者に輝くなど、爆発力も秘めている。要塞と化すホームで2強を相手に1勝でもあげようものなら、2013−14シーズン以来の決勝トーナメント進出が現実味を帯びてくるかもしれない。

 一方、クラブ・ブルージュにグループステージ突破は厳しすぎるミッションだろう。昨シーズンのベルギーリーグ最優秀監督に輝いたフィリップ・クレマン氏を新監督に招へいし、ここ2年連続でリーグMVPに輝いているハンス・ヴァナケンも残留。ディナモ・キエフ、LASKリンツを下して2年連続のCL本戦出場を決めた力は侮れないが、その他3チームと比べると地力の差は否めない。単発のサプライズを起こせたとしてもトップ2入りは難しく、昨シーズン同様、ヨーロッパリーグのラウンド32へ回るグループ3位狙いが目標となる。

※選手情報、出場試合数、試合結果などは9月14日時点のものです。

(記事/Footmedia)

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