古巣の川崎Fに真っ向勝負を挑んだ札幌・福森…「『絶対に決まってくれ』という思いしかなかった」

古巣の川崎Fに真っ向勝負を挑んだ札幌・福森…「『絶対に決まってくれ』という思いしかなかった」

川崎F相手に“オールコンサドーレ”で真っ向勝負を挑んだ札幌。華麗なFKでゴールを決めた福森[写真]=兼子愼一郎

 2019 JリーグYBCルヴァンカップ決勝が26日、埼玉スタジアム2002で行われ、川崎フロンターレが北海道コンサドーレ札幌との壮絶な打ち合いを制し、PK戦の末に勝利。初のルヴァンカップを掲げた。

 下馬評では川崎Fが優位だった。それでもリーグ連覇を成し遂げたビッグクラブを相手に怯むことなく、真っ向勝負を仕掛けた。「ポジティブに捉えると、川崎相手にも得点が取れたし、PK戦で負けたけど、しっかりと戦えるところは見せられたかなと思います」。この日、ケガで欠場となった宮澤裕樹に代わり、キャプテンマークを巻いた福森晃斗が胸を張った。

 流れは良かった。開始10分に菅大輝が右足を振り抜いて先制点を奪うと、距離感を保った守備網が川崎Fの攻撃をしっかりと食い止める。しかし前半終了間際に同点に追い付かれると、88分には途中出場の小林悠に逆転弾を許してしまった。敗戦濃厚となった後半のラストワンプレー。

「『絶対に決まってくれ』という思いしかなかった」

 キッカーの福森が「入る人と、入るところは決まっていた」と明かした約束の場所へボールを入れる。そこに頭で合わせたのが、深井一希だった。土壇場で札幌が同点に追い付き延長戦へもつれ込むと、延長前半の99分に福森にとってこの日最大の見せ場が訪れる。

「自分が狙いたいところに山村(和也)選手だったり(背の)高い選手がいたので、ファーサイドに蹴ろうかなと思った時にポストの延長線上に立っていたのが長谷川(竜也)選手と大島(僚太)選手だった。だったらスピードのあるボールでそっちに蹴れば、壁を越せるかなと思った」

 福森の左足から放たれたFKは、キレイな弧を描いて川崎Fのゴールに吸い込まれた。「素直にうれしかったですし、プロキャリアがスタートした川崎相手に大舞台でFKを絶対に決めたいという思いもあった」と喜んだ。

 これで再びリードを保った札幌だったが、終了間際に追い付かれると、PK戦の末に涙をのんだ。「しっかりとボールを回す技術が自分たちにはあったので、攻め切ってゴールを奪って差を広げるのか、キープするのか、どっちつかずになってしまった部分があった」と悔しさを滲ませた。

 120分の激闘の中で、何度か手にしかけた初タイトルの栄冠。「こういう大舞台を経験できたことで、これからこういう大舞台に来た時は平常心でいられると思うし、勝てなかったので、来年また同じ舞台に立って勝って喜びたい」。リーグ連覇中の川崎Fでさえ、5度目の挑戦でようやく掴んだタイトルだ。掴み損ねた北海道民の夢に再び挑戦するために、福森は来年またこの場所に帰ってくることを誓った。

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