日本代表に近づく「本田・香川時代」の終わり

日本代表に近づく「本田・香川時代」の終わり

記事画像

 8月31日、サッカー日本代表はロシアW杯行きの切符をかけたアジア最終予選・オーストラリア戦に臨み、2-0で勝利。首位で本大会への出場を決めた。

「この試合に勝てばW杯決定という大一番。ハリルホジッチ監督が選択したのは、本田圭佑(31)、岡崎慎司(31)、香川真司(28)といった常連組でなく、W杯予選では5試合ぶりの出場となる浅野拓磨(22)や乾貴士(29)、大迫勇也(27)らを先発に起用する“攻め”の布陣でした」(スポーツ紙記者)

 その賭けが、見事に功を奏することになる。「前半41分、浅野が長友佑都(30)のクロスに合わせて鮮やかな先制ゴール。そして、後半37分にはまだ代表3試合目の井手口陽介(21)がフェイントから右足を振り抜き、相手ディフェンス2枚の間を通して追加点。浅野22歳、井手口21歳という若いコンビで、W杯予選では初めてオーストラリアを打ち破り、満員のさいたまスタジアムに歓喜をもたらしました」(前同)

 後半の立ち上がりには、敗れれば自力でのW杯出場が消滅するオーストラリアが牙を剥く。目まぐるしく立ち位置を入れ替えつつ、細かいパスを回しながら日本ゴールに殺到し、最終予選で4得点を挙げているユリッチ、これまで日本戦9試合で5点を挙げている世界的プレーヤーのケーヒルを交代で投入。ゴール前ではヒヤリとする場面も多く見られた。

「しかし、勝負を分けたのは前線の運動量。浅野、乾、大迫、そして井手口らが相手のゴールキックの瞬間からプレスに行って初動を遅らせ、そのまま自陣深くまでディフェンスに駆け戻ったと思ったら一気に攻め上がるという縦横無尽の動きで、相手のパスやシュートコースを潰していきました」(専門誌記者)

 乾に代わって原口元気(26)、大迫に代わって岡崎が入っても流れは途切れず、攻守にわたって全員が献身的に躍動し続けた日本が、完全にオーストラリアを振り切る結果となった。

「シュート15-4、コーナーキック8-3という本数の差が、それを物語ります。最後まで攻めにいき、全員で守りに戻る“全員サッカー”の徹底と、右膝手術から復帰したキャプテンの長谷部誠(33)を中心に全員で声を掛け合い、互いの狙いを確認し続けたことがボールを奪った後のクイックな攻撃につながった、会心のゲームでしたね」(前同)

 これで本格化しそうなのが、代表の“若返り”論だ。「これまでは本田や香川といった選手が長らく絶対的な存在感で代表に君臨してきましたが、彼ら抜きでの勝利、さらに技術はもちろん、運動量の差が如実に現れたこの結果を見る限り、すでに日本代表は次なる段階に入っています。長谷部が“出場が確約されている選手は誰もいない”と言ったように、ここから18年に向け、さらに熾烈な世代交代が繰り広げられていくでしょう」(サッカー協会関係者)

 すべての選手にとって、ここからが本番。若い力の躍動とベテランの意地、どちらにも要注目だ。

関連記事(外部サイト)