【20-21日本人欧州組ベスト11 vol.1】“最高成績”という快挙を達成したふたりを高評価! MVPに選んだのは…

【20-21日本人欧州組ベスト11 vol.1】“最高成績”という快挙を達成したふたりを高評価! MVPに選んだのは…

加部氏が選んだ日本人欧州組のベストイレブン。赤字がMVP、浅野はパルチザンとの契約を解除。



 欧州主要リーグの2020-2021シーズンも残すところあとわずかとなった。このタイミングで、日本人選手に精通する識者にヨーロッパでプレーするサムライ戦士の中から、ベストイレブンとMVPを選出してもらった。スポーツライターの加部究氏が選んだ顔ぶれは――。

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 欧州主要国のふたつのリーグで日本人選手が最高成績を記したシーズンだった。

 まずブンデスリーガでは、遠藤航が一貫してデュエル勝利数で首位を独走してきた。32節を終えて「456」回と、2位のダニエル・カリジューリ(アウクスブルク)に39回の差をつけているので、そのまま最高成績を貫く可能性が高い。

 またセリエAでは、冨安健洋がフィールドプレイヤーでは開幕から最多連続フル出場を果たした。ボローニャのシニシャ・ミハイロビッチ監督からは全幅の信頼を寄せられ、CBだけではなく両SBとしても充実のプレーぶりで、23節までフル出場を続けた。

 もちろん過去には香川真司がドルトムントの中核として二冠に導いたこともあるが、チームの一員としての好成績ではなく、明らかに個が光ったトピックとしては快挙だった。
当然MVP争いはふたりに絞られたわけだが、冨安がシーズン中に故障で2度の離脱をしていることを考えれば、遠藤をMVPと見るのが妥当だろう。

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 次にベストイレブンだが、GKは川島永嗣がストラスブール、シュミット・ダニエルがシント=トロイデンと、いずれも下位に沈んだチームでコンスタントな出場を果たした。両選手の成績は甲乙つけ難いが、リーグの厳しさとレギュラー奪取の難易度を考えて川島を選択した。

 最終ラインは頭抜けた実績を残した冨安と、サンプドリアでほぼ第一選択肢としてプレーし続けた吉田麻也、それにマルセイユで不動の評価を確立し続けている酒井宏樹の3人が文句なし。残るひとりは、AZで常時出場を続けて来た菅原由勢、左SBでは安西幸輝がポルティモエンセでレギュラーに定着し、中山雄太もズウォーレで同様の成績を残している。だがそれ以上にフローニンヘンでCBとして出場し続けて来た板倉滉の成長が光るので、やや手薄な左SBに冨安を回すことにした。
 

 次に急速なレベルアップを見せているボランチでの遠藤のパートナー探しだが、新年からポルトガルに渡り一気にレギュラー奪取を果たした守田英正の活躍が、スペイン2部のレガネスで常時プレーして来た柴崎岳やベテランの長谷部誠を上回ると判断した。

 激戦の攻撃陣では、ゴール数で圧倒的なインパクトを残したのが浅野拓磨と鈴木優磨。日本代表に合流した浅野は「どうせセルビアと言われる」と話していたが、給料未払いはともかく必ずしも質で劣るリーグではない。
 
 前線を2トップにしたため攻撃的MFがふたりに絞られてしまったが、右サイドはヘンクの牽引車としてカップ戦を制し、リーグの優勝争いにも導いた伊東純也で確定。残る1席は、数字以上にプレーの質でフランクフルトの上位進出に貢献した鎌田大地、ドイツ2部ながら不振を極めたハノーファーで王様のような活躍を見せた原口元気、スペイン1部のエイバルでレギュラーに近い形で質の高いプレーを見せて来た乾貴士、さらにはビーレフェルトで充実のシーズンを送った堂安律の比較となったが、ワイドではなく2列目という発想で鎌田を選択した。
 
文●加部究(スポーツライター)
 

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