【日本代表&U-24代表の6月シリーズMVPは?】背番号9の右に出る者なし。歴戦のCBは監督と見間違うほどの存在感

【日本代表&U-24代表の6月シリーズMVPは?】背番号9の右に出る者なし。歴戦のCBは監督と見間違うほどの存在感

鎌田の活躍は今に始まったことではないが、今回の活動を通してその価値を決定的に印象づけた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)



 今回のA代表の活動では、ワールドカップ2次予選突破が決まったこともあり、最終予選へ向けたテスト的要素が強い選手起用が行なわれた。つまりは、ほとんどの選手が均等に近い形で出場機会を得たわけだ。
【PHOTO】美女、キッズ、横断幕…日本代表を応援したサポーターを特集!

 その結果、何人かの新戦力がチャンスを生かし、チーム力の底上げにつながった。谷口彰悟、山根視来、オナイウ阿道、川辺駿らが、それに当たる。彼らは即レギュラーとまでは言えなくとも、バックアップの筆頭候補くらいまでは序列を上げてきたのではないだろうか。

 その意味では、今回の2週間を超える長期活動は、非常に充実した成果を残したと言っていい。MVPに値する選手は何人も思い当たる。だが、現在のA代表において別格の存在感を示したという点で、鎌田大地の右に出る者はいなかった。もはや彼抜きのチーム作りは考えられなくなった、とさえ言っていいほどだ。
 
 特に吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航がオーバーエイジ(OA)としてU-24代表に移り、大迫勇也が負傷離脱して以降は、ますます背番号9の存在が際立った。セルビア戦での前後半の変化は、彼なくして起こらなかったものだろう。

 鎌田の活躍は今に始まったことではないとはいえ、今回の活動を通してその価値を決定的に印象づけたという意味において、MVPには鎌田を推したい。

【PHOTO】『サッカー日本代表100周年アニバーサリーユニフォーム』を着用してプレーした代表戦士を一挙紹介!
 

 一方、U-24代表には、前述のOA3人が初めて加わった。そこで感じたのは、やはり彼らの存在の大きさである。過去のオリンピックで、ワールドカップで、そして海外クラブでと、24歳以下の世代が持ち得ない経験値を備える彼らがいるといないとでは、ピッチ内の落ち着きはまるで違った。

 なかでも、吉田の存在感は圧倒的だった。ガーナ戦で田中碧が相手選手に削られた際、吉田がファールをした選手に猛然と抗議したことが話題となったが、そうした振る舞いの一つひとつが、若いチームを変えていくかのようだった。

 この場面に限らずチームの先頭に立って行動する様は、失礼ながら誰が監督か分からなくなるくらい、リーダーらしさを感じさせた。
 
 24歳以下の選手たちにしてみれば、自分たちの枠が削られることになるOAは、必ずしも歓迎すべきものではなかっただろう。また、圧倒的な経験値もあまりに威光が強くなり過ぎれば、疎ましい存在にもなりかねなかった。

 だが、ファーストコンタクトを見る限り、OAトリオはうまくチームに溶け込んだ。今回のMVPは彼ら3人に、とりわけ吉田に相応しい。

取材・文●浅田真樹(スポーツライター)

【PHOTO】圧倒的な存在感を放ったオーバーエイジ組!吉田・酒井・遠藤航をピックアップ!
 

関連記事(外部サイト)