【アジア最終予選ポイント展望】最大の山場は来年3月の豪州戦。南野は“真のエース”になれるか

【アジア最終予選ポイント展望】最大の山場は来年3月の豪州戦。南野は“真のエース”になれるか

アジア最終予選が9月にいよいよスタート。日本は7大会連続7回目のW杯出場を決められるか。(C)JFA



 いよいよ始まるカタール・ワールドカップのアジア最終予選。B組に入った日本は、オーストラリア、サウジアラビア、中国、オマーン、ベトナムと戦う。熾烈な戦いを森保ジャパンは勝ち抜くことができるか。予選突破への攻守のキーマン、注目すべきカードについて、国内外のサッカー事情に精通する河治良幸氏に訊いた。

日本代表のアジア最終予選スケジュール
※H=ホーム A=アウェー
▼2021年
1)09.02 vs.オマーン(H)
2)09.07 vs.中国(A)※カタールで開催
3)10.07 vs.サウジアラビア(A)
4)10.12 vs.オーストラリア(H)
5)11.11 vs.ベトナム(A)
6)11.16 vs.オマーン(A)

▼2022年
7)01.27 vs.中国(H)
8)02.01 vs.サウジアラビア(H)
9)03.24 vs.オーストラリア(A)
10)03.29 vs.ベトナム(H)

――◆――◆――

 9月2日にスタートするカタール・ワールドカップ(W杯)のアジア最終予選。初戦がホームでオマーンというのは悪いレギュレーションではない。もちろん油断はできないが、前回の初戦はホームでUAEに出端をくじかれたので(●1-2)、今回は確実に勝利したい。

 第2節のアウェー中国戦も新型コロナウイルスによる入国制限の事情でカタール開催となり、最初のアウェーは10月7日に予定される第3節のサウジアラビア戦だ。アウェーのサウジアラビア戦は前回の最終節で、すでに本大会を決めていたとはいえ敗れている(●0-1)。今回も最も完全アウェーの雰囲気での試合を強いられるはずだ。
 
 サウジアラビアとは2019年アジアカップのラウンド16で対戦しており、CKから冨安健洋の代表初ゴールで1-0の勝利を飾ったが、70パーセント以上も相手にボールを持たれ、長い時間押し込まれた。当時チームを率いていたアルゼンチン人のアントニオ・ピッツィ監督が解任され、ロシアW杯でモロッコを率いたフランス人のエルヴェ・ルナール監督が引き継いでいる。

 細かくパスをつなぐだけでなく、ダイナミックなサイドアタックもプラスされたサウジアラビアは危険な相手だが、オーストラリアも同組にいることを考えれば、難敵との完全アウェーであっても、少なくとも勝点1は持ち帰りたい。

【PHOTO】2021年夏に欧州で新天地を求めたサムライたち
 

 その直後にホームのオーストラリア戦があり、ここもぜひ勝ちたいが、最大の山場になるのは来年の3月24日、第9節に待つアウェーのオーストラリア戦だ。過去2大会ともに第9節のオーストラリア戦で本大会行きを決めたが、ともにホームだった。同じく突破をかけた一戦になるとしても、より厳しい環境での戦いになることが想定される。

 五輪代表も率いていたグラハム・アーノルド監督はアンジェ・ポステコグルー元監督(現セルティック監督)が植え付けたアタッキング・フットボールのベースを踏襲しながら、複数のシステムを使い分けられる柔軟なチームを作り上げてきている。日本とは戦力差がほとんど無いと見られるだけに、紙一重の要素が勝負を分ける可能性が高い。
 
 守備のキーマンは冨安だ。統率面では引き続きキャプテンの吉田麻也によるところは大きいが、二次予選よりはるかに強力になる相手FWを封じる役割は非常に重要だ。ただ、冨安と吉田に全試合フル稼働を期待するのはリスクがある。植田直通をはじめ、シャルケ移籍が決まった板倉滉などのさらなるレベルアップも求められる。

 攻撃面はやはり貴重なゴールをもたらせる存在が不可欠。現時点で最も期待できるのは南野拓実だ。もちろんスコットランドのセルティックで加入早々に得点を量産する古橋亨梧、彼と入れ替わりで神戸に加入した大迫勇也、さらには五輪組の久保建英や堂安律にも期待だが、南野がカタールW杯に向けた真のエースとして地位を確立できるか試金石となる最終予選になる。

文●河治良幸

関連記事(外部サイト)