「タケが苛立ちを見せる場面も…」番記者も驚いた久保建英の強行スタメン。初黒星もたった5分で示した“日韓コンビの可能性”【現地発】

「タケが苛立ちを見せる場面も…」番記者も驚いた久保建英の強行スタメン。初黒星もたった5分で示した“日韓コンビの可能性”【現地発】

久保建英の強行先発に驚き

「タケが苛立ちを見せる場面も…」番記者も驚いた久保建英の強行スタメン。初黒星もたった5分で示した“日韓コンビの可能性”【現地発】

3戦連続でスタメン出場を果たし、77分までプレーした久保。(C)Mutsu FOTOGRAFIA



 マジョルカがアスレティック・ビルバオ相手に今シーズン、初黒星を喫した。試合は立ち上がりからビルバオのペースで進み、68分にダニエル・ビビアンの先制ゴールで口火を切ると、その6分後にもイニャキ・ウィリアムスが流し込んで加点。そのまま2−0で終了した。チームが終始劣勢を強いられた展開で、タケ・クボ(久保建英)も見せ場を作ることができず、バスクの地で苦杯をなめた。

 タケのプレーに言及する前に、まず触れるべきは、スタメンに名を連ねたことだろう。インターナショナルウィークを終えてチームに復帰したばかりで、疲労があったことは間違いなく、ルイス・ガルシア監督も試合前日の記者会見でその事実を認めていた中での3戦連続の先発出場だった。

 タケもその信頼に応えようと攻撃を牽引しようとする意欲を見せた。開始早々にソンブレーロ(浮き球で相手の頭上を抜くこと)でダニ・ガルシアをかわすなど、開幕以来の好調を維持していた。しかしチームも自身もビルバオのタイトな守備に手を焼き、結果的にワントップの位置に入ったフェル・ニーニョは前線で孤立することになった。

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 ビルバオに終始押し込まれていたのは、タケのプレゾーンを見ても明らかだった。中盤でボールを持って仕掛けるのがこれまでの姿だったが、この日は、守備に追われる時間が長かった。

 それでもなんとかパスを呼び込み、持ち前の鋭いドリブルで守備網を突破しようと試みたが、すぐさま相手の選手に囲まれ、フィニッシュまで持ち込むには至らない。なかなかいい形でボールが回ってこない状況に、苛立ちの表情を見せる場面も1度や2度ではなかった。

 しかし後半に入ると、試合の趨勢が変わった。中央に比べて、守りがまだ手薄なサイドに流れて活路を見出したタケがダニ・ロドリゲスのサポートも得て相手ゴールを何度か脅かした。しかしそんな矢先に、先述した通り、セットプレーからビビアンにヘディングシュートを決められた。もうそこから反撃する余力はマジョルカに残されていなかった。

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 マジョルカにとっては完敗ともいえる内容だが、その中で収穫として挙げられるのがタケとイ・ガンインの初共演だ。わずか5分間(イ・ガンインが72分に投入され、その5分後にタケがアブドン・プラッツとの交代でピッチを去った)の出来事だったとはいえ、2人が絡んで最後にブライアン・オリバンがシュートを放った75分のプレーが示すように、波長が合っている印象だった。

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 2人はともにアタッカー色の強いタレントとはいえ、タイプは異なる。タケがファイナルサードでの仕掛けを得意にしているのに対し、イ・ガンインは中盤まで下がってボールを捌くプレーも頻繁に見せる。2人のそれぞれの長所が融合すれば、チームの攻撃力の向上が見込めるのは間違いない。

 マジョルカの次戦の相手はビジャレアルだ。タケにとっては昨シーズン、実力を発揮できないままわずか半年で退団した古巣でもある。当然心に期する思いはあるはずで、ファンの間でも待望論が高まっているイ・ガンインとのアジアコネクションの本格的な確立にも期待がかかる。

文●エレナ・ガルシア(ディアリオ・デ・マジョルカ紙マジョルカ番)
翻訳●下村正幸

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