【釜本邦茂】熱さも魅力も乏しい日本代表…安全なパスばかりで逃げずに勝負してほしい!

【釜本邦茂】熱さも魅力も乏しい日本代表…安全なパスばかりで逃げずに勝負してほしい!

3戦目にして2敗目を喫した日本代表。釜本氏は自ら仕掛け、突破する意欲が足りないという。写真:JFA提供



 日本代表はいったい何をしておるんかな? ワールドカップ最終予選のサウジアラビア戦の戦いぶりを見て、私は敵地での戦いといえども相手を倒してやろうという熱い気持ちを選手たちからまったく感じなかったよ。

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なぜ、そう感じてしまうのかと考えると、やっぱり日本代表の戦い方や選手たちのプレーが淡白すぎるんだ。日本の選手たちは往々にして、敵に寄せられたらまずはパスという選択肢が第一に来てしまう。それも味方の足下につける安全なパスばかり。なんで、そんなに逃げるのかな? これでは相手のプレスに追い込まれるのは目に見えている。自らドリブルでかいくぐったり、キープして味方のサポートを待つという選択肢もあるというのに……。

 失点のシーンなんて、象徴的なミスだろう。プレッシングで追い込まれて、バックパスで逃げようとしたら、出し手と受け手の呼吸が合わずにカットされ、そのままゴールまで運ばれた。それまでの戦い方を見ていたら、こういうミスが起きるのは当然だ。

 日本は攻撃をもっとシンプルに考えるべき。敵陣アタッキングサードまで侵入していって、なんでまた各駅停車のパスで後ろまで戻す必要がある? 1対1の勝負をもっと仕掛けるべきだ。そこの勝負を恐れては守っている相手もまったく脅威を感じないし、レベルの高い相手になれば下げたボールに対して猛然とプレスをかけてミスを誘発してくる。サウジアラビアがまさにそうだったじゃないか。

 そのあたりのラスト30メートルのエリアでの仕掛けを、これまでは久保や堂安が担ってきたけど、彼らふたりは負傷離脱でこの10月シリーズは帯同していない。特に中国戦ではドリブル突破で局面を打開してチャンスメイクをした久保の不在は、今の日本代表には痛すぎた。サウジアラビア戦では、浅野や古橋が相手の背後を取るような動きを見せてゴールに迫ろうとしていたが、もっと敵ゴールに対してダイレクトに向かっていくような攻撃を増やさないとゴールも生まれないし、なにより魅力のあるサッカーにならないんじゃないかな。

 それにしても、ワールドカップに毎回出場するようになって、今回ほど厳しい戦いを強いられている予選はない。できればグループ2位以内で出場を決めてほしいけど、次のゲームに負けたらいよいよ追い込まれてしまう。

 そうなれば監督交代という話が持ち上がっても不思議ではないけど、厳しい立場に追い込まれているという自覚を持ってほしいのは選手たちの方だ。簡単にバックパスで逃げるようなサッカーはやってほしくない。1対1なら、なおのこと勝負を挑んでほしい。今こそ、ピッチ上で“闘っている姿”というのを見せつけてほしいね。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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