【FC東京×名古屋|ルヴァン杯・準決勝第2戦展望】“貴重”で“余分”なアウェーゴールがどう影響するか

【FC東京×名古屋|ルヴァン杯・準決勝第2戦展望】“貴重”で“余分”なアウェーゴールがどう影響するか

FC東京の予想スタメン



ルヴァンカップ準決勝第2戦
FC東京対名古屋グランパス
10月10日(日)/14:00/味の素スタジアム

FC東京|準決勝までの戦績
▼グループステージ
1 徳島(H)〇1-0
2 神戸(H)〇2-0
3 大分(A)〇1-0
4 徳島(A)△1-1
5 神戸(A)△0-0
6 大分(H)△1-1
▼プレーオフステージ
1 湘南(H)●0-1
2 湘南(A)〇4-1
▼準々決勝
1 札幌(A)●1-2
2 札幌(H)〇2-0

[FC東京|名古屋との第2戦展望] ※第1戦の結果は●1-3
 10月6日の第1戦では、アダイウトンが貴重なアウェーゴールを決めたFC東京。しかしその得点で1-2と迫ったあと、名古屋に追加点を許し、1-3で敗れてしまった。

 この結果、FC東京が第2戦で90分以内に決着をつけたうえで決勝に進出するには、2-0で勝つしかなくなった。もし3-1で勝てば延長戦にもつれ込むことになる。ただ3得点を挙げるのは容易ではない。まずは無失点に抑えることが準決勝突破の可能性を拡げる。

 顔ぶれも布陣も読みにくいが、ここでは第1戦同様、相手ボール時には5-3-2で構える3-5-2で予想した。第2戦を控えて取材に応じた安部柊斗によれば、あの3バックは無失点に抑えるための発想だったらしく、ならば2点を奪うため攻撃的に臨まなければいけない第2戦では、いつもの4-2-3-1に戻すこともありえる。
 
 しかしサイドバックが不足している状態は第1戦と変わりがない。4バックと3バック、いずれもありえる状況で、長谷川健太監督は第1戦の3バックを熟成させると見たが、実際の決断はどうなるだろうか。

 悩ましいのはワイドと最終ラインだ。アダイウトンという切り札をスタートから使うのか、終盤にとっておくのか。第1戦では、3つのポジションで90分間フル出場した渡邊凌磨を連続して先発させられるのか。そのどちらでもないフレッシュな選手に左ウイングバックを任せるのか。

 唯一、サイドバック適正を持つ右ウイングバック中村拓海は、リーグ戦の川崎戦からの連戦に耐えられるのか。初戦はミスで失点のきっかけとなった蓮川壮大、まだ試合勘が十分ではなさそうなブルーノ・ウヴィニ、後半のみの出場でコンディションが不透明な渡辺剛のうち、どの2人が森重真人の両脇に選ぶのか。

 怪我人が多く、さらに日本代表に長友佑都、レバノン代表にジョアン・オマリが招集されている現在、選択肢は限られている。それでも、このメンバーで2-0の勝利を目指さなければいけない。

取材・文●後藤勝(フリーライター)

【PHOTO】サポーターが創り出す圧巻の光景で選手を後押し!Jリーグコレオグラフィー特集!
 

ルヴァンカップ準決勝第2戦
FC東京対名古屋グランパス
10月10日(日)/14:00/味の素スタジアム

名古屋|準決勝までの戦績
▼準々決勝
1 鹿島(H)〇2-0
2 鹿島(A)〇2-0

[名古屋|FC東京との第2戦展望] ※第1戦の結果は〇3-1
 油断大敵の第2戦となる。ホームでの第1戦は3-1と快勝に見えて、FC東京にはまだ勝ち目のある状況に持ち込まれてしまったからだ。

 2点を先制し、1点を奪われダメを押す。このアウェーゴールが余分だった。名古屋はもちろん勝てば決勝進出、引き分けでももちろんファイナリストになれるが、2-0という十分に可能な勝ち方を相手のホームで実現された場合、一気に敗退を余儀なくされる。

 だからこそマッシモ・フィッカデンティ監督は、「勝利さえすれば次に進める条件が手元にある」とチームを戒めた。勝って決勝へ。これが名古屋の合言葉になる。

 ただし力関係はそれほど悲観することもない。サイドバックの人材不足から来る相手の3バックにもきっちりと対応し、スペースの奪い合い、埋め合いという、じりじりとした展開にも堅守をベースに落ち着いた試合運びを見せた名古屋は、第1戦を勝つべくして勝った手応えもある。

 2戦合計のレギュレーションの中ではアウェーゴールが余計だっただけで、現状のFC東京に勝つというタスクにおいては名古屋の優位性は高い。最終ラインにキム・ミンテが戻り、木本恭生を中盤で使えるアドバンテージは、第1戦でも高さや中盤のインテンシティ、そしてセットプレーでの得点にも強く表われた。
 
 前所属のC大阪時代にはルヴァンカップで優勝経験があり、自らも準決勝で貴重なゴールを決めている木本は、「自分がここまでこれたのも、やっぱりルヴァンカップのタイトルを獲れたこと、点を取れたことや、ああいう試合をできたことがあるから。名古屋でも頂点に立ちたい」と意気込み、それはチームの誰もが同じ気持ちだ。クラブとしてもリーグカップ決勝は未踏の舞台で、そういった面でもモチベーションは上がるばかり。

 ショートカウンター、セットプレー、終盤の巻き返し、と多彩なゴールシーンで第1戦を制した成功体験も、名古屋をアウェーで躍動させるに違いない。過密日程の中では疲労感も隠せないところはあるが、前試合を見る限りはそのスケジュールの中での調整術も名古屋が一枚上手。

 ACLなどの過酷な日程を乗り越えてきた経験はダテではなく、「連戦の中ではどれだけ身体を回復できるかというところも、そこは結果にも絶対に(関係してくる)。直接関係あるかは結果論になるけど、全員がそういう意識で取り組めている」と柿谷曜一朗は胸を張った。

 その都度のベストメンバーでベストの戦い方を模索し、勝利を追求するチームである。第1戦勝利のアドバンテージも十二分に活用したうえで、屈強の男たちは盤石の敵地戦を展開してくれるはずだ。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)
 

関連記事(外部サイト)