「このチームなら成長できる」J2岡山でのプロ入りが内定! 米子北・佐野航大が地元クラブへの加入を決意したワケ

「このチームなら成長できる」J2岡山でのプロ入りが内定! 米子北・佐野航大が地元クラブへの加入を決意したワケ

米子北・佐野のJ2岡山への来季加入が内定した。写真:田中研治



 J2ファジアーノ岡山は10月13日、米子北高のMF佐野航大の来季加入が内定したことを発表した。

 岡山県津山市出身の佐野は加入にあたって、「プロになるからには、開幕スタメンが目標。1年目からコンスタントに試合に出て、ゴールを獲りたい」とコメント。高校入学当初から、FC町田ゼルビアで活躍する兄・海舟以上の技術と、攻撃センスを持つと称されてきた期待の選手が、地元の岡山でプロへの一歩を踏み出した。

 昨年は主力としてプレーしながらブレイクし切れない印象があったが、今年に入ってからは目を見張るものがある。フィジカル強化によって、ボールを持ったときの力強さが増しただけでなく、兄を参考にしながら身に付けた3列目でのボールハントも今では大きな武器だ。

 成長に伴いJクラブからの注目度が増し、J3ガイナーレ鳥取を皮切りに4チームへ練習参加。最終的には、元日本代表監督の岡田武史社長自らが獲得に動いたFC今治と悩んだ末、地元クラブへの加入を決意した。
 
「お兄ちゃんと対戦するのが夢だった」ため、町田と同じカテゴリーだったのが一番の決め手だったが、5月末に練習参加した際に感じたチームの雰囲気も選んだ理由として大きかった。

 これまで体感したことのないプレースピードとフィジカルの違いに戸惑い、無難なプレーばかりになったと振り返るが、ピッチ外では自分の長所だというコミュニケーション能力を発揮。守備の仕方などで分からないことがあれば、積極的に先輩たちに話を聞いた。FW川本梨誉ら若手選手が、ロッカールームで佐野に対して積極的に話しかけるなど、フレンドリーな選手が多かったのも嬉しかったとのこと。また、眞中幹夫コーチが自主練に付き合いながら、プレーのアドバイスをしてくれたのも大きく、「このチームなら成長できると思った」と話す。

 佐野が本職とするボランチは、「意味が分からない所が見えてて、そこに出すのかと衝撃を受けた」というパウリーニョだけでなく、MF喜山康平やMF白井永地など実力者が揃うポジションだが、そうした厳しい環境も彼にとっては好都合。その理由について、こう明かす。

「自分のサッカー人生で競争っていうのが、あまりない。米子北でも、1年生の頃から交代で出させてもらっていた。簡単に出れるところだとやっぱ現状に甘んじてしまい、出ているだけで満足する気がするので、競争が大事と思ったんです。その競争がファジアーノならできるし、一筋縄じゃないチームの方が成長できるかなって思いました」

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「開幕スタメンを目指していたら、まだ高校でも成長できると思う」と話す佐野は、岡山への練習参加を経験してから、今まで以上にサッカーと本気で向き合うようになった。

「サッカーをもっとちゃんと勉強したい」と暇さえあれば、ダゾーン(DAZN)で岡山を含めた試合をチェックし、チームメイトに良かった点などを紹介することで、サッカーIQを高めようとしている。また、週に1度は自主練で、陸上選手を参考にしたトレーニングを行なったことで、スピードも向上しているという。
 
 テレビで試合やニュースが流れるなど、小さい頃からファジアーノは身近な存在だった。過去、地元にある津山陸上競技場で試合が行なわれた際は試合観戦にも行き、「岡山のサポーターはめちゃくちゃ熱かった」記憶は今でも鮮明に残っている。

 来年以降は、地元期待の選手として、熱い岡山のサポーターをさらに盛り上げる活躍をしてくれるはずだ。

取材・文●森田将義
 

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