【2021年の日本人選手ベスト11】伊東は代表&クラブでエース級の存在感!森保監督に同時起用してほしい前線3人

【2021年の日本人選手ベスト11】伊東は代表&クラブでエース級の存在感!森保監督に同時起用してほしい前線3人

元川氏が選出した2021年の日本人選手ベストイレブン。



 2021年の日本サッカー界で顕著な活躍あるいは急成長を見せた選手は誰か? ここでは日本サッカーに精通する識者に、今年一年のパフォーマンスを踏まえ、“日本人選手”の中からベストイレブンとMVPを選出していただいた。フリーライターの元川悦子氏が選んだ顔ぶれは――。

――◆――◆――
 
 2021年で最も印象深いのは、やはり2022年カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の苦戦だろう。9月のオマーン戦(埼玉)、10月のサウジアラビア戦(ジェッダ)を落とし、崖っぷちに立たされた森保ジャパンを救った伊東純也(ゲンク)の傑出した活躍が大いに目を引いた。

 彼はクラブでも主軸を担い、20-21シーズンはベルギー1部で10得点・12アシストを記録。今季も欧州リーグを掛け持ちしながらコンスタントな働きを見せている。コロナ禍でなければ今夏に5大リーグへのステップアップも実現しただろうが、その分、代表で11月シリーズ2連発などエース級の存在感を示してくれている。本人は「エースの自覚はない」と謙遜するが、飄々としたところがいかにも彼らしい。来年も日本攻撃陣のカギを握るだろう。

 攻撃陣では今季J1で15ゴールをマークし、セルティック移籍後も公式戦14発と気を吐く古橋亨梧、J1・23得点で日本人得点王に輝いた前田大然(横浜)を選出した。伊東を加えた3人は爆発的なスピードでゴールに迫れる共通点がある。森保一監督は矢のようなこのトリオを同時起用したことはまだないが、2022年は期待が寄せられる。三笘薫(サンジロワーズ)を含め、推進力ある面々の有効活用は大迫勇也(神戸)に依存しない新たなスタイル構築の布石になるはずだ。

 中盤は東京五輪・A代表で軸を担った遠藤航(シュツットガルト)と田中碧(デュッセルドルフ)と今季名古屋グランパスのJリーグYBCルヴァンカップ初制覇の立役者となった稲垣祥を並べた。

 3人のうち、遠藤はドイツ・ブンデスリーガ1部で20-21シーズン・デュエル王に輝いた実績含め、文句のつけようがない。田中碧は、ドイツ移籍後はやや苦労しているものの、前半戦は川崎2連覇の原動力となり、A代表でも10月のオーストラリア戦(埼玉)で値千金の先制弾を叩き出すなど、勝負どころでの大仕事が光った。稲垣は今月25日に30歳を迎える遅咲きだが、ボックス・トゥ・ボックスで走れて、ハードワークができ、得点も奪えるマルチな能力は魅力。2022年に今季以上のパフォーマンスを発揮できれば、カタールW杯も夢ではなくなりそうだ。
 

 最終ラインは、A代表の中核であり、東京五輪でもフル稼働した吉田麻也(サンプドリア)と冨安健洋(アーセナル)はどうしても外せない。吉田は窮地に追い込まれたA代表の精神的支柱としても大仕事をしており、リーダーシップも高く評価すべきだ。冨安の方は東京五輪こそケガで不完全燃焼感が強かったものの、今夏に移籍したアーセナルでは右サイドバック(SB)として奮闘。最悪のスタートを切った名門の急浮上に大きく貢献した点も見逃せない。シャルケでフル稼働中の板倉滉、国内組の谷口彰悟(川崎)らも候補ではあったが、吉田・冨安コンビの牙城はそう簡単に崩れそうにない。
 
 両サイドバックは山根視来・旗手怜央の川崎コンビだろう。山根は今季J1・37試合に先発。欠場した1試合は6月の代表活動期間で、途中交代した9月のヴィッセル神戸戦もアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)直後の5連戦の真っ只中。つまり事実上、ほぼフル出場に近い戦いぶりを見せたことになる。旗手にしても左SBのみならず、左MFやインサイドハーフをマルチにこなし、多彩な能力を見せつけた。彼らがいなければ、川崎のJ1連覇もあり得なかった。それを踏まえても、ベストイレブンにふさわしい。

 最後にGKだが、東京五輪の活躍度を踏まえて谷晃生(湘南)を選んだ。湘南のJ1残留にも貢献し、次なるターゲットはA代表のレギュラー獲得。2つ下の鈴木彩艶(浦和)らも追走しつつあるだけに、さらなる奮起が必要だ。恩師・川口能活コーチと同じ「五輪経由W杯」の道を歩むべく、もう一段階の飛躍を期待したい。

文●元川悦子(フリーライター)

関連記事(外部サイト)