【森保ジャパン通信簿】最終予選の出場全選手を査定。MVP級の働きをしたのは?

【森保ジャパン通信簿】最終予選の出場全選手を査定。MVP級の働きをしたのは?

7大会連続でのワールドカップ出場を決めた日本代表。苦しい最終予選を勝ち抜いた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)



 カタール・ワールドカップ・アジア最終予選を7勝1分2敗の勝点22、サウジアラビアに次ぐ2位で戦い抜いた日本代表。1勝2敗と苦しいスタートから持ち直し、7大会連続でのワールドカップ出場を決めたなか、各選手はどんなパフォーマンスを見せたのか。ここでは今最終予選、計10試合に出場した選手(心苦しいが、未出場の選手は除く)を6段階(S、A、B、C、D、E)で評価した。

――◆――◆――


■GK
権田修一 [評価]A
9試合(先発9試合)・3失点
平均採点:6.00
守護神として最終戦のベトナム戦を除く9試合でゴールマウスを守る。失点数は3。特に昨年11月の第5戦のベトナム戦からは5試合連続でのクリーンシートを達成。落ち着いたセービングでピンチを防いだ。

川島永嗣 [評価]C
1試合(先発1試合)・1失点
平均採点:5.50
頼れる経験豊富なGKは最終戦のベトナム戦で先発。セットプレーから失点して勝利につなげられなかっただけに悔しさはあるだろう。ただ、チームの盛り立て役として陰で支えた功績は評価されるべき。

■DF
吉田麻也 [評価]B
8試合(先発8試合)・1得点
平均採点:5.88
キャプテンとしてチームを牽引。年明け1、2月の中国戦、サウジアラビア戦を怪我で欠場したものの、それ以外の8試合で最終ラインを統率し、チームを鼓舞し続けた。最終戦のベトナム戦では貴重な同点ゴールもマーク。もっともフィード精度など本大会に向けて改善すべき点もあるだろう。


植田直通 [評価]D
1試合(先発1試合)・0得点
平均採点:4.50
冨安が不在だった初戦のオマーン戦で先発。しかし、試合終盤に目の前で相手に決められ、まさかの黒星(0-1)をピッチで経験。その後は出場機会が訪れなかったが、不測の事態に備えた。

長友佑都 [評価]C
9試合(先発9試合)・0得点
平均採点:5.61
パフォーマンスには賛否両論あったものの、最終戦のベトナム戦を除く9試合に先発してワールドカップ出場に貢献。後半の途中で中山と交代する形が増えたが、第8戦のサウジアラビア戦などでは熱いプレーを披露。クロス精度や攻撃の選択肢など改善点はあるが、粘り強い対応で守備も支えた。

酒井宏樹 [評価]B
5試合(先発5試合)・0得点
平均採点:5.90
強度の高いプレーで右サイドをアップダウンし、年明け1、2月の中国戦、サウジアラビア戦では右サイドで組んだ伊東を的確にサポート。森保ジャパンの大きな武器である伊東のスピードを生かした。残念だったのは怪我の影響もあり、5試合の出場に止まったこと。今後は山根との競争が待っている。




 
冨安健洋 [評価]B
5試合(先発5試合)・0得点
平均採点:6.00
吉田とのCBコンビは堅牢で、チームに安定感をもたらした。昨夏に移籍したアーセナルでは右SBで評価を高めるなど、今後の日本の最終ラインを背負って立つ存在。ただ、怪我もあって2022年の4試合を含めた5試合を欠場。本大会に向けて代表での完全復活を楽しみにしたい。

室屋 成 [評価]D
1試合(先発1試合)・0得点
平均採点:6.00
初戦のオマーン戦を落として迎えたアウェーの中国戦に先発出場。右SBとして攻守に絡んだ。もっとも、その後は山根のアピールもあってメンバーから離れる。ワールドカップへさらにパワーアップしたい。

山根視来 [評価]A
4試合(先発4試合)・0得点
平均採点:6.13
今最終予選で株を上げたひとり。所属する川崎でのプレー同様に右SBとしてシンプルな攻め上がりとともに、インナーラップやクサビのパスで変化を加えた。ハイライトは勝てばワールドカップ出場が決まるオーストラリア戦でのアシスト。川崎でともにプレーした守田との阿吽の呼吸からマイナスのクロスを上げ、こちらも元同僚の三笘の先制ゴールをお膳立て。代表戦士としての自信も日々、高まっている印象。

谷口彰悟 [評価]B
3試合(先発3試合)・0得点
平均採点:6.33
吉田と冨安が不在という年明けの緊急事態に素晴らしいパフォーマンスを披露。1月の中国戦で30歳にして最終予選デビューを飾ると、続くサウジアラビア戦もCBを組んだ板倉とともに無失点に寄与。川崎の頼れるキャプテンは磨き続けたフィード力と守備対応を如何なく発揮。地道に重ね続けた努力が報われた瞬間は実に感動的で、多くのJリーガーの活力になったはず。もっとも現状ではCBの4番手の立ち位置か。ここからさらに成り上がりたい。

板倉 滉 [評価]B
3試合(先発3試合)・0得点
平均採点:6.00
吉田と冨安を欠いた今年1、2月の中国戦、サウジアラビア戦で、谷口とともに最終ラインを牽引。続くオーストラリア戦でも冨安が不在のなか、吉田の相棒に任命された。所属するシャルケで逞しさを増しており、川崎育ちということもあって、中盤の田中らとの相性も良い。

中山雄太 [評価]C
8試合(先発1試合)・0得点
平均採点:5.83
主に長友との交代で左SBに入り、試合の流れを変える、もしくはクローズさせる役割を担う。今年1月の中国戦では交代出場後に正確なクロスで伊東のゴールをアシストした。ただ、先発を掴んだ最終戦のベトナム戦は課題の残る出来に。長友からレギュラーの座を奪えるか。

佐々木翔 [評価]―
1試合(先発0試合)・0得点
平均採点:―
“森保サッカー”を熟知し、チーム立ち上げから頻繁にメンバーに選ばれてきた男は、第2戦の中国戦で88分からピッチへ。プレー機会はこの一度限りだったが、チームのために働く姿に好感を持った人は多いはず。

■MF
遠藤 航 [評価〕A
9試合(先発9試合)・0得点
平均採点:6.11
当初はボランチの一角、4-3-3への布陣変更後は不動のアンカーとして中盤の強度を上げた。吉田不在時にはキャプテンマークを巻くなど、まさに森保ジャパンの軸であり、中盤で組む田中、守田との連係も日々、向上。本大会でもキーマンになるはず。

柴崎 岳 [評価〕C
7試合(先発5試合)・0得点
平均採点:5.25
大きく運命を変えたのは第3戦のサウジアラビア戦での失点につながるパスミス。早くも2敗目を喫したチームは続くオーストラリア戦で4-3-3の布陣変更を選択し、ボランチのレギュラーからベンチを温める時間が増えた。それでもピッチに立てば戦う姿を示し、勝利のために走った。今後必要なのは4-3-3で自らの持ち味を生かす方法だろう。

原口元気 [評価〕C
9試合(先発2試合)・0得点
平均採点:5.38
柴崎とともにベンチで過ごす時間が長かったものの、常に臨戦態勢を保ち、周囲に刺激を与えた。残念だったのは目に見える結果が残らなかった点。それでも指揮官のなかでは貴重なカードになっていた。インサイドハーフで先発した最終戦のベトナム戦では、吉田のゴールにつながるシュートを放つ。

鎌田大地 [評価〕D
3試合(先発2試合)・0得点
平均採点:5.00
最終予選前までは4-2-3-1のトップ下として攻撃を引っ張る貴重な存在だったが、先発するも敗れたオマーン戦やサウジアラビア戦を経て、徐々にチーム内での序列が下降。4-3-3採用の影響もあってメンバー外も増えた。能力は申し分ないだけにここからの挽回に期待したい。最終予選だけで見れば「D」評価になってしまうか……。

伊東純也 [評価〕S
9試合(先発8試合)・4得点
平均採点:6.39
まさに森保ジャパンの救世主だ。2勝2敗で迎えたオマーン戦から4試合連続ゴールでチームを連勝街道に導いた。右ウイングで自慢のスピードを生かし、サウジアラビア戦のビューティフルゴールを含めて高い決定力も誇示。今の森保ジャパンの攻撃から彼を外すことは考えられない。
久保建英 [評価〕C
4試合(先発2試合)・0得点
平均採点:5.75
4-2-3-1のトップ下で先発した第2戦の中国戦では攻撃を活性化。“らしさ”を示したが、2度目のスタメン出場を果たした最終戦のベトナム戦では4-3-3の右ウイングで苦戦。中央に移ってからは復調した印象だっただけに、やはり彼が本領発揮できるのはトップ下か。チームとしてもその生かし方を模索したい。

南野拓実 [評価〕B
8試合(先発7試合)・1得点
平均採点:5.81
日本の10番は第8戦のサウジアラビア戦で貴重な先制ゴールをマーク。森保監督からの信頼も厚かった。ただ他の試合では決定機を仕留め切れないシーンも。4-3-3の左ウイングとして中に入るプレーを特長とし、変化を生んだが、より周囲と連係を深める必要性もあるか。

堂安 律 [評価〕D
2試合(先発0試合)・0得点
平均採点:5.50
久保らとともに昨夏の東京五輪を経て、A代表での活躍が期待されたが、今最終予選は2試合の出場に止まり、先発はゼロ。4-3-3変更の影響を受けたひとりでもあり、ここからさらにアピールしたいところ。

守田英正 [評価〕A
7試合(先発5試合)・0得点
平均採点:6.29
川崎時代のチームメイト、田中とともに中盤のクオリティを一段引き上げた、今予選を振り返るうえで欠かせない存在だ。4-3-3のインサイドハーフとしてパスを出し入れし、相手の動きを見ながら対応。アンカーの遠藤を含めた“不動のトライアングル”を形成した。

田中 碧 [評価〕A
7試合(先発6試合)・1得点
平均採点:6.43
救世主と言えば伊東だろうが、この男の貢献度も計り知れない。1勝2敗で後がなかったホームのオーストラリア戦で新システム4-3-3のインサイドハーフに守田とともに抜擢されると、期待に応えるゴール!! その後も中盤をコーディネートし、戦術上のキーマンとなった。“川崎らしさ”を象徴する選手だ。

三笘 薫 [評価〕S
3試合(先発1試合)・2得点
平均採点:6.83
A代表デビューとなった昨年11月のオマーン戦で途中交代から挨拶代わりのアシストを記録すると、圧巻だったのは年明けの大一番、オーストラリア戦での出色のプレー。スコアレスの84分からピッチに立つと、89分に山根のクロスからゴール!! そしてアディショナルタイムには自慢のドリブルで相手を次から次にかわして圧巻の追加点。日本にワールドカップ出場をもたらし、一躍、時の人となった。

旗手怜央 [評価〕D
1試合(先発1試合)・0得点
平均採点:5.00
年明けの川崎からセルティックへの移籍で評価をより高め、最終戦のベトナム戦で嬉しいA代表デビュー。しかし、チームとしてガラッとメンバーを代えたなかで、インサイドハーフとしてなかなか持ち味を示せずに前半のみで交代。ほろ苦い一戦となった。しかし、この経験が必ず今後に生きるはず。

 

■FW
大迫勇也 [評価〕B
8試合(先発8試合)・2得点
平均採点:5.56
エースストライカーの座を担ったCFは、第2戦の中国戦で苦しむチームを救う決勝ゴールを奪取。第7戦の中国戦でも貴重な先制ゴールをマークした。前線で献身的に身体も張ったが、試合によってはなかなか調子が上がらない姿も見せ、評価が難しい予選に。ワールドカップ出場決定時も不在だった。もっとも周囲からの信頼度は高く……。

浅野拓磨 [評価〕B
6試合(先発2試合)・0得点
平均採点:6.00
ハイライトは土俵際で迎えた第4戦のオーストラリア戦。1-1で迎えた86分に相手のオウンゴールとなったが、起死回生の1点をチームにもたらした。広島時代も師弟関係を築いた森保監督から重宝され、大迫が不在だった第9戦のオーストラリア戦ではCFの先発として、スピード生かした抜け出しやチェイシングで寄与した。

古橋亨梧 [評価〕D
6試合(先発1試合)・0得点
平均採点:5.58
セルティックでの活躍を受けて待望論を囁かれたが、出場機会が限られ、今最終予選はノーゴール。怪我の影響もあって本領発揮とはいかず。ワールドカップ本番へ仕切り直しだ。




 
オナイウ阿道 [評価〕D
1試合(先発0試合)・0得点
平均採点:5.00
南野の離脱を受けて第2戦の中国戦に追加招集され(10番を身に付ける)、続く昨年10月のサウジアラビア戦には途中出場。ただチームを敗戦から救うことはできず。その後は招集外が続いているだけに、まず代表復帰を果たしたい。

前田大然 [評価〕D
2試合(先発0試合)・0得点
平均採点:5.75
旗手や井手口とともに年明けにセルティックへ移籍した韋駄天は、存在感を高めており、今年1、2月の中国戦、サウジアラビア戦に途中出場。ただ、3月の2試合は招集辞退。改めてアピールを続けたい。

上田綺世 [評価〕C
2試合(先発1試合)・0得点
平均採点:5.50
鹿島で成長を続けるストライカーは、先のオーストラリア戦で途中出場し、最終戦のベトナム戦ではCFとして先発。所々で真骨頂の動き出しやポストプレーを見せたが、チャンスはあっただけに結果を残したかった。これからのアピールに期待。

■監督
森保 一 [評価〕B
平均採点:5.75
過酷な最終予選を勝ち抜き、ワールドカップ出場を決めたことが何より。1勝2敗で土俵際に追い込まれた第4戦のオーストラリア戦でシステムを4-3-3に代えた英断が流れを大きく変えた。ライバルのオーストラリアにホームとアウェーで連勝するなど、大一番での勝負強さも光る。だた、予選のスタート数試合や、ホームで引き分けた最終戦のベトナム戦など、課題が多いこともまた事実。ワールドカップ本大会までに引き出しを増やせるか。

■チーム [評価]B
グループB 2位/勝点22 7勝1分2敗/12得点・4失点
平均採点:5.75
海外組メインの構成だけに、移動、準備期間の少なさに悩みながら、サウジアラビアに次ぐ2位でワールドカップ出場を決める。コロナ禍で難しさもあったに違いないが、一致団結してチーム力も高めた。ただ目標のワールドカップでのベスト8以上に到達するために、越えなくてはいけない壁はまだ多い。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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