【岩本輝雄】評価が難しい“フル出場”の三笘。本大会までに最適解を見出せるか

【岩本輝雄】評価が難しい“フル出場”の三笘。本大会までに最適解を見出せるか

豪州戦のようなインパクトを放てなかった三笘。本人も試行錯誤しながらのプレーだったかもしれない。写真:田中研治(サッカーダイジェスト/JMPA代表撮影)



 最後は勝って最終予選を締め括りたかったけど、7連勝&グループ首位通過がかかっていたホームでのベトナム戦で、日本は1−1で引き分けた。そのあとに行なわれたサウジ対オーストラリアで、勝利したサウジが首位に立って、日本は2位になってしまった。

 グループ最下位のベトナムは、思っていたより手強かったね。後ろに人数を割いていたとはいえ、堅い守備で日本の攻撃をはね返していた。両サイドはスピードもあって、三笘や久保、伊東らに粘り強く対抗していた。

 サイドで手詰まりになる場面が少なくなかっただけに、もっと連係して崩しにかかればいいのにと思った。たしかに日本のウイングには独力で突破できるタイプが揃う。それでもノッキングするなら、たとえば両SBは、ウイングにボールが入った瞬間にすぐサポートできるように、あらかじめ高い位置を取っておいて、即座に2対1の状況を作るとか。

 そうすれば、ワンツーとかで局面を打開できる。パスが通ってから攻め上がっても、その間に相手の中盤も下がってきて数的優位にはならない。事前の準備で違いを出したかった。

 三笘に関しては、前回のコラムで起用法について触れた。ジョーカーか、スターターか、どちらがより効果的なのか、と。今回のベトナム戦ではフル出場。途中出場から10分程度で2得点した前回のオーストラリア戦のような強烈なインパクトを放てかと言えば……評価が難しいところだね。

 悪くはなかったけど、スペシャルではなかった。左サイドで起点となり、怖さを与えていたけど、AがダメならB、もしくはCといった選択肢がそれほど多くないようにも感じた。周囲との連係を含め、本人も試行錯誤しながらプレーしていたのかもしれない。

 いずれにせよ、実力に疑いはない。現在の森保ジャパンで、いかに自分の居場所を見つけるか。本大会まで残り8か月、最適解が見つかればいいけどね。
 
 ワールドカップ本番を見据えるなら、“高さ”が欲しいと思った。上田にせよ、大迫にせよ、ヘディングを不得手としているわけではない。むしろ強い。でも、世界を相手にするなら、もうひとつレベルを上げたい。

 ベトナム戦でもクロスが上がるシーンが何度もあったけど、そのほとんどで可能性が感じられなかった。アジアレベルで迫力を出せなければ、ワールドカップではもっと厳しくなる。“高さ”はシンプルに有効な武器。今後の選手選考では、ひとつポイントになるのではないか。

 ワールドカップ出場が決まって、新たなサバイバルが始まった。ベトナム戦は大幅にメンバーチェンジして、出場機会が少なかった選手たちにチャンスが与えられた。結果につながらず、森保監督の采配を疑問視する声もあるけど、これまでと同じメンバーで臨めば、それはそれでまたいろいろと言われただろうね。変化に乏しい、とか。

 森保監督が今後、チームをいかに“世界仕様”へと作り上げていくか、すごく興味がある。ベスト8という目標を達成するために、どんな策を講じているか。首位通過を果たせなかった反省はあるにせよ、ベトナム戦でもトライして、収穫はあったはず。それをどう活かしていくか。楽しみだね。

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