“大阪ダービー”で3発快勝、C大阪はなぜ一方的な展開に持ち込めたのか? ガンバに脅威を与えた奧埜&タガートを指揮官も高評価

“大阪ダービー”で3発快勝、C大阪はなぜ一方的な展開に持ち込めたのか? ガンバに脅威を与えた奧埜&タガートを指揮官も高評価

大阪ダービーでともに得点をマークし、C大阪の勝利に貢献した奧埜(左)とタガート。写真:滝川敏之



[J1第14節]C大阪3−1G大阪/5月21日/ヨドコウ桜スタジアム

 近年あまり見られない、C大阪の一方的な展開となった通算57度目の「大阪ダービー」。相手の主力の多くが出場できなかったことも要因ではあるが、これまで課題としていた攻撃面でG大阪を崩す形が構築されていた点も大きい。

 相手に先制されて迎えた58分。松田陸からパスを受けた清武弘嗣が、奧埜博亮へ絶妙なスルーパス。奧埜はシュートを打てなかったが、こぼれ球を拾ったオーストラリア代表のアダム・タガートの今季初ゴールで同点に追いついた。

 勢いづいたチームは66分、山中亮輔のクロスに奧埜が頭で合わせて逆転。終了間際の90+4分には、カウンターから奧埜が右足を振り抜き、ダメ押し弾を決めた。
 
 試合後、小菊昭雄監督は2ゴールを含む全得点に絡んだ奧埜に関して、「少し前から彼のタスクを変えています。今まではボランチとしてゲームを組み立てながら、攻守に関わっていく役割を担ってくれていたのですが、もう少し前に、ゴールのところをより強く求める役割を与えています。運動量、ゲームを読む力、そういった彼の持つ力が今日の試合に凝縮されていました。素晴らしいパフォーマンスだった」と絶賛した。

 奧埜は基本的に、原川力とのダブルボランチだが、攻撃時は原川を中央に残し、トップ下に入った清武と同じ位置にまでポジションを上げるケースが多かった。

 2019年、2020年に連続で7得点をマークするなど、得点感覚も兼ね備えている奧埜。豊富な運動量を生かして空いたスペースにどんどん顔を出す動きは、G大阪にとって厄介だったに違いない。

「スペースを見つけて飛び出すのは僕の持ち味。そういうプレーをどんどん出して、最終的に目に見えるアシストや得点を残したかった。今日は得点で貢献できて良かったです」

 この日の奧埜の総走行距離は、両チーム最長の12.313キロだった。
 

 またタガートの復活も見逃すことはできない。母国オーストラリアのAリーグと韓国のKリーグで得点王に輝き、エース候補として昨季に加入。しかし昨シーズンは、リーグ戦では1得点止まりだった。

 終盤に左ひざ半月板を損傷したことが響き、今季も出遅れたとあって「点を入れた瞬間は、とにかく安心しました。昨季は厳しいシーズンを送ったなかで、今日のような大事な試合で決めることができてすごく嬉しいです」と安堵の表情を浮かべた。

 飛び抜けた存在がいない今季のFW陣。そのなかで清武は「タギ(タガート)は常に相手の嫌なところにいる選手。僕自身、パスは出しやすいです。背後も狙える、ポストプレーもできる、万能なフォワードだと思うので上手く生かしてあげたい」と試合前日に話していた。
 
 チームの司令塔から高く評価された万能ぶりは、1トップを務めたこの日の試合でも存分に発揮されていた。

 指揮官も「得点以外にも素晴らしい動き出し、ポストプレー、攻撃のバリエーションを増やしてくれました。さらにコンディションが上がれば、チームとしても武器になる」とコメント。今後も続くCF争いにおいて、会心のアピールとなったはずだ。

取材・文●種村亮(報知新聞社)

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