【U−21代表|最新序列】エース格は細谷。ヴェルディ育ちのボランチコンビも注目。未招集の“残り2人”は中盤より前の選手か

【U−21代表|最新序列】エース格は細谷。ヴェルディ育ちのボランチコンビも注目。未招集の“残り2人”は中盤より前の選手か

エースとして期待される細谷。攻守両面でタフに戦えるタイプで、ハードワークを重視する大岩ジャパンでは欠かせないひとりだ。写真:徳原隆元


 大岩剛監督が率いるU−21日本代表が、アジアを舞台とした戦いに挑む。

 5月24日、 U−23アジアカップに臨むU−21日本代表のメンバーが発表された。今回のコンペティションは、2年後に開催される U−23アジアカップのポッド分けに関わり、同大会がパリ五輪の最終予選を兼ねる点を考慮すれば、早期敗退だけは避けたい。

「今回のアジアカップは我々の今後の予選に関わる大会。全力で優勝を目指す」と大岩監督が話す通り、今回は各クラブから協力を仰ぎつつ、海外組を含めて現状のベストメンバーを揃えた。

 加藤聖(長崎)、藤田譲瑠チマ(横浜)、藤尾翔太(徳島)の3人はチーム事情で6月1日に合流するが、それ以外の選手は5月29日の活動初日から参加できる見込み。コンディション調整やチーム作りを進めていくうえでプラスに働くのは間違いない。

 今回のメンバーは、3月下旬のドバイカップで招集された選手がベースになっており、彼らが主力を担うことが予想される。GKの小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)、佐々木雅士(柏)、鈴木彩艶(浦和)はドバイカップで1試合ずつ先発出場を果たし、いずれも完封勝利を飾った。GKは横一線で実力に遜色ないが、過去の実績を踏まえると、鈴木が最も正GKの座に近いと見る。
 
 最終ラインの中央は、A代表候補歴を持つ西尾隆矢(C大阪)と、2017年のU−17ワールドカップに出場している馬場晴也(東京V)がレギュラー候補の筆頭だ。彼らは所属クラブで継続的に出場しており、試合勘も問題ない。

 しかし、高さ勝負に強みを持つFWが相手にいる場合は、身体能力に長けるチェイス・アンリ(シュツットガルト)、スピードタイプのFWとマッチアップする際は鈴木海音(栃木)の起用もあり得る。

 右SBは身体能力に長ける半田陸(山形)が一番手だが、左サイドは戦い方や相手次第でスタメンが代わってくるだろう。裏のスペースを使いやすい展開では、スピードに定評がある畑大雅(湘南)、相手が自陣で守備ブロックを作ってきた場合は、左足のクロスに特長を持つ加藤の出番となる。また、守備に比重を置く際は、右SBが主戦場となる内野貴史(デュッセルドルフ)を起用しても面白い。
 
 中盤における選手の起用法はシステムによって大きく変わる。ドバイカップの1、2戦目で採用した4−2−3−1の場合、ダブルボランチの主軸候補はキャプテンシーある藤田と山本理仁(東京V)だ。ともに東京Vの育成組織出身でよく知る間柄のコンビで、攻撃でも守備でもチームに落ち着きをもたらす存在になれる。

 また、チーム発足後初の代表活動参加となる松岡大起(清水)もレギュラー格のひとり。怪我に苦しんでいたが、大岩監督が「出場時間が徐々に増えてきている。先日、エスパルスの練習にも視察に行きましたが、非常に良いコンディション。ポテンシャルも含めて、彼のキャラクターは今回の我々の日本代表に必要な戦力」と言うほど、状態は上向いてきた。コンディション次第では初戦からピッチに立つ可能性がある。

 ルーキーながら開幕からレギュラーの座を掴んでいる松木玖生(FC東京)も注目のひとり。フィジカルの強さを生かした推進力に定評があり、チームが攻撃的に振る舞う場合は必要不可欠なタレントだ。

 トップ下はA代表候補歴を持つ鈴木唯人(清水)が軸となる。推進力と打開力を兼ね備えており、攻撃のキーマンとして期待したい。サイドアタッカーは個人技に長けたふたりがレギュラー候補。右の小田裕太郎、(神戸)、左の斉藤光毅(ロンメル)はともに個人技で局面を打開できる。俊敏性に秀でた三戸舜介(新潟)は途中出場でも機能するプレーヤー。こう着状態を打開する切り札として重宝されるはずだ。
 
 ドバイカップの3戦目と、5月上旬の合宿で試した4−3−3で戦う際は、アンカーに藤田、インサイドハーフに松岡、山本を配置する形が濃厚。その場合は鈴木唯が右サイドに入り、左は斉藤と小田が争う構図になるはずだ。

 CFは、いずれの布陣でも柏で今季4ゴールを挙げている細谷真大がエース格。裏への飛び出しと献身的な守備でチームに貢献できるプレースタイルは、ハードワークを求める大岩監督のサッカーに欠かせない。

 今季は徳島で出場機会を増やしている藤尾はボックス内で勝負できるストライカー。相手を押し込む展開になれば、生かされる場面が増えるはずだ。
 

 一方で、登録できる23名のうち、現時点では21名の選出に止まっている。変則的なメンバー発表になった理由について、大岩監督はこう話す。

「Jリーグの日程が非常に過密で、メンバー発表の翌日と週末に2試合を戦ってからインターナショナルマッチデーに入っていく。その中で選手のコンディションや怪我の状況を鑑みた」

 残り2人の招集は、中盤より前の選手が濃厚。指揮官も会見でその可能性について言及していた点を踏まえれば、攻撃的なポジションの選手では両サイドハーフでプレー可能な松村優太(鹿島)、直近のリーグ戦ではベンチ外となっているが荒木遼太郎(鹿島)らが有力候補。4−3−3の布陣を想定するならば、守備的なMFを担える人材として田中聡(湘南)や川崎颯太(京都)の選出も面白い。ただ、田中は先週末のリーグ戦で頭部の打撲を負って負傷交代しており、回復具合がメンバー入りのポイントだろう。
 
 また、ストライカーの枠を増やすのであれば、中島大嘉(札幌)に期待したい。188センチの高さとスピードは他にはない魅力。ビハインドの状況を想定すれば、スタンバイさせておきたい選手だ。

 U−21代表は6月3日にU−23・UAE代表、同6日にU−23サウジアラビア代表、同9日にU−23タジキスタン代表と対戦する。グループステージの初戦まで約1週間。週明けに追加メンバーが発表されれば、本大会での戦い方がより鮮明に浮かび上がってくるはずだ。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

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GK
小久保玲央ブライアン(ベンフィカ/ポルトガル)
佐々木雅士(柏レイソル)
鈴木彩艶(浦和レッズ)

DF
内野貴史(デュッセルドルフ/ドイツ)
西尾隆矢(セレッソ大阪)
加藤 聖(V・ファーレン?崎)
馬場晴也(東京ヴェルディ)
半田 陸(モンテディオ山形)
畑 大雅(湘南ベルマーレ)
鈴木海音(栃木SC)
チェイス・アンリ(シュツットガルト/ドイツ)

MF
松岡大起(清水エスパルス)
斉藤光毅(ロンメル/ベルギー)
小田裕太郎(ヴィッセル神戸)
山本理仁(東京ヴェルディ)
藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)
三戸舜介(アルビレックス新潟)
松木玖生(FC東京)

FW
藤尾翔太(徳島ヴォルティス)
細谷真大(柏レイソル)
鈴木唯人(清水エスパルス)
 
 また、日本戦全試合はDAZNにて独占生中継。グループステージのマッチスケジュールは以下の通り。

第1節:6月3日(金) UAE戦/22時KO
第2節:6月6日(月)サウジアラビア戦/22時KO
第3節:6月9日(木)タジキスタン戦/22時KO
 

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