欧州遠征に臨むU-21日本代表の必見3大ポイント! 現在地を探り、新戦力を見極める。注目のポジション争いは?

欧州遠征に臨むU-21日本代表の必見3大ポイント! 現在地を探り、新戦力を見極める。注目のポジション争いは?

欧州遠征に臨むU-21代表メンバー



 A代表が11月開幕のカタール・ワールドカップに向けて、ドイツでテストマッチを行なうなか、2年後のパリ五輪を目ざすU-21日本代表も欧州の地で“腕試し”に挑む。

 今回、予定されているのは2試合。現地時間9月22日にスペインのマルベージャでU-21スイス代表と、同26日にはイタリアのカステル・ディ・サングロでU-21イタリア代表と対戦する。

 招集メンバーは、6月に行なわれたU-23アジアカップに出場した面々がベースとなっており、選外だったMF田中聡(コルトレイク)やDF西尾隆矢(C大阪)などが名を連ねている。

 彼らを加えて、アジア杯で3位になったチームがどのような成長を遂げていくのか。今年3月のドバイカップでのクロアチア戦以来となる欧州勢との対戦とあって、大岩剛監督もこの機会を楽しみにしている。

「強度の高いチームとゲームができるという体験は、しっかりと我々に跳ね返ってくるものだと思う。そのなかで我々は何ができるのか。攻守においてもそうですし、セットプレーの攻守もサイズなどを考えてもそう。我々にとっては非常に良いゲームになると思っていますので、様々なチャレンジをしていきたい」

 来夏に開催されるU-21ヨーロッパ選手権(パリ五輪の最終予選を兼ねる大会)に出場が決まっているスイス、イタリアとの対戦だ。スイスは国内組中心のメンバー構成だが、サイズに恵まれており、侮れない相手であるのは間違いない。

 一方のイタリアは、今夏にトッテナムが保有権を購入した左サイドの新鋭DFデスティニー・ウドジェ(ウディネーゼ)、ユベントスがパスを持つMFニコロ・ロヴェッラ(モンツァ)、すでにユベントスでプレーしているMFファビオ・ミレッティらを擁するタレント集団だ。
 
 今回の欧州遠征における見どころでは、注目すべきポイントは3つある。

 1つ目は、自分たちの現在地を探ることだ。U-23世代の相手と戦ったアジア杯では、サウジアラビアに0−0、韓国には3−0の完勝を収めている。現状では順調に結果を残しており、内容面でも確実に進歩を遂げている。

 大岩監督が求める強度の高いプレーを体現しながら、攻撃面ではMF鈴木唯人(清水)やFW細谷真大(柏)が個性を発揮しながら局面を打開している。ただ、現状ではそれはアジアでの話であり、世界の強豪国に対して通用するかは、また別の話だ。

 今まで積み上げてきたスタイルがどこまで通用するのか。それが明らかになれば、今後の強化ポイントも見出せる。そうした意味でも2試合ともチャレンジする姿勢がチームとして求められるし、個人でもその心構えは必要だ。

 ドバイ杯以来の招集となる田中もアピールに燃えている選手のひとり。「海外のチームでやっているので、自信を持って自分らしさを出さないといけない立場」と、欧州移籍後初となる代表活動に意欲を示す。個々でもレベルアップが図れれば、チームの強化にもつながるだけに、恐れずに挑戦するスタンスが不可欠だ。
 

 2つ目は、新戦力の見極めだろう。今回はFW木村勇大(関西学院大/京都内定)とMF本田風智(鳥栖)が初めてメンバーに入った。

 木村勇は今まで大岩ジャパン発足後に一度もリストに入っていなかったが、実力は折り紙付き。すでに特別指定選手としてJ1で7試合を経験しており、2月23日のルヴァンカップ・柏戦ではプロ初ゴールを決めている。184センチの高さを生かしたプレーとスピードに乗った仕掛けが武器のストライカーが台頭すれば、チームにとっても戦術の幅が広がるのは確かだろう。

「パリ五輪を目ざすと言いながら、実際に今まで選ばれていなかったので距離を感じていた。メンバーに入ったので身近になったし、行かないといけない場所になった」と、新参者だからといって遠慮せずに戦う意欲を見せている。FWのポジション争いに一石を投じられるか楽しみだ。

 本田は5月の千葉合宿で招集を受けていたものの、コンディション不良で参加できなかった。フィジカルを生かしたプレーや推進力といった個性を持ち合わせ、トップ下やボランチでの起用が想定されるなかで、大岩監督にアピールできるか。パフォーマンス次第では序列を変えてもおかしくない。

 最後の3つ目は、GKのポジション争いだ。今回もドバイ杯、アジア杯同様に小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)、佐々木雅士(柏)、鈴木彩艶(浦和)が招集された。

 ドバイ杯ではそれぞれ1試合ずつ出番を得たが、アジア杯では鈴木彩が5試合に出場し、グループステージの第3戦は小久保がピッチに立った。序列は鈴木彩、小久保、佐々木の順番だが、実力は僅差と見ていい。
 
 佐々木はキム・スンギュが移籍した後にレギュラーに定着。安定したパフォーマンスを見せており、このメンバーの中では最も状態が良い。しかも、今遠征では背番号が23から1になっており、期待値は高まっているのではないか。

 カップ戦を中心に出番を得ている鈴木彩は、J1の28節・鹿島戦(2-2)、29節・柏戦(4-1)でスタメン起用されたが、西川周作の復帰とともに直近2試合はベンチに甘んじている。小久保も出場機会に恵まれておらず、実戦でどこまでやれるかは注目だ。

 大岩ジャパンはここまで積み上げてきた成果を、欧州の地で発揮できるか。チームとしての成熟はもちろん、個人のアピールからも目が離せない。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

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