【ドイツ遠征総括】森保ジャパン全30人の通信簿。ワールドカップメンバー生き残りへアピールしたのは?

【ドイツ遠征総括】森保ジャパン全30人の通信簿。ワールドカップメンバー生き残りへアピールしたのは?

アメリカとエクアドルとの2試合を1勝1分で終えた森保ジャパン。ともにスタメンは入れ替えた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)



 11月のカタール・ワールドカップに向けてドイツ遠征を行なった森保ジャパン。4-2-3-1を採用し、現地でアメリカ(〇2-0)、エクアドル(△0-0)との強化試合を戦ったが、輝いた選手は誰なのか? チームの上積みとともにワールドカップメンバー生き残りへのアピール合戦ともなったなか、それぞれのパフォーマンスを5段階(S、A、B、C、D)で評価してみた。
 
【GK】
1 川島永嗣 [評価]-
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(―)
・エクアドル戦:―(―)

 チーム最年長39歳のGKはエクアドル戦ではベンチ入りしたものの、出場機会はなし。それでもこれまでの活動どおり周囲の模範になったことは間違いなく、貴重な存在だったと言えるだろう。

12 権田修一 [評価]B
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6(45分)
・エクアドル戦:―(―)

 森保ジャパンの守護神を務める男は、アメリカ戦でも先発。しかし前半のCKの守備で上手く着地をできず、背中を痛めて前半だけのプレーに。その後、チームからの離脱が決まった。まずはクラブで万全の状態に戻りたい。

23 シュミット・ダニエル [評価]A
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6(45分)
・エクアドル戦:6.5(90分)

 後半頭から出場したアメリカ戦では落ち着いてゴールを守り、エクアドル戦ではスタメンを掴む。そして試合終盤にはPKストップの活躍!! 安定感など課題は残るだろうが、197センチのスケールの大きなGKは評価を高めた。

30 谷 晃生 [評価]-
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(―)
・エクアドル戦:―(―)

 こちらも川島とともにピッチに立つチャンスは得られず。それでも東京五輪の守護神は、21歳でワールドカップ直前のチーム活動の様子を学べたのは大きいはず。今後につなげたい。

 
【DF】
2 山根視来 [評価]C
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(―)
・エクアドル戦:5(90分)

 エクアドル戦に先発。攻め上がった際は中央寄りにポジションを取る、得意のプレーで攻撃に変化を加えようとしたが、苦戦する場面も。後半に一度、ゴール前に飛び出し、柴崎からのループパスを受けようとしたシーンは惜しかったが……。守備面を含めて、課題をクラブに持ち帰り、これまで同様にさらに進化してくれるはずだ。

3 谷口彰悟 [評価]B
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(―)
・エクアドル戦:5.5(90分)

 吉田がベンチに座り、代わりに最終ラインを統率したエクアドル戦は、終盤のPK献上がなければさらに採点は高かったはず。それだけ粘り強く守り、周囲に声をかけるなど、頼もしい姿だった。またひとつ自信につながったのではないか。

4 瀬古歩夢 [評価]-
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(―)
・エクアドル戦:―(―)

 2試合ともベンチ外という悔しい結果になったが、先輩CBたちから学べることはあったに違いない。22歳の伸び盛り。驚くような成長に期待したい。

5 長友佑都 [評価]A
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(―)
・エクアドル戦:6(90分)

 爆発的な攻撃力こそ示せずとも、エクアドル戦で見せた要所を抑えたディフェンスはさすが。試合後には「僕は『オッサン』と言われ、『長友は衰えたから、もういらない』と散々言われてきましたが、僕は確信がある。強い相手になればなるほど、価値を示せると。自分は信じていたんですけど、『そろそろ信じてもらっていいですか?』って言いたいですね(笑)」とコメント。

16 冨安健洋 [評価]A
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6.5(90分)
・エクアドル戦:―(―)

 久々に吉田とCBを組んだアメリカ戦は、読みを利かせた力強い守備で健在ぶりを証明。後半からはアーセナルで主戦場になっている右SBでもプレーし、改めて高い汎用性を示した。アメリカ戦の後にクラブ事情でひと足先に離脱。

19 酒井宏樹 [評価]B
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6(45分)
・エクアドル戦:―(―)

 浦和で怪我が続き、久しぶりの代表活動とあって無理をしなかったのだろう。アメリカ戦の前半のみのプレーとなったが、対人やスピードのあるアーリークロスなど持ち味を発揮。練習や移動の際には、柏では共闘していないが、今回の黄色いウエアで右サイドで組む伊東純也と一緒にいる姿をよく目にした。

20 中山雄太 [評価]C
採点(出場時間)
・アメリカ戦:5.5(90分)
・エクアドル戦:―(―)

 左SBとして先発したアメリカ戦でフル出場。後半はより果敢に攻撃に絡んだが、前半はビルドアップやクロス精度がイマイチだった。長友らとポジションを争うなかで、よりパワーアップしたいところ。

22 吉田麻也 [評価]B
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6(90分)
・エクアドル戦:―(7分)

 アメリカ戦では一度、カットしてからの持ち出しを奪い返されて危ないシーンを作られたが、それ以外では相手にしっかり対応して無失点に寄与。エクアドル戦では3バックへの移行で終盤に投入された。キャプテンとしてチームをまとめる作業にも尽力。

28 伊藤洋輝 [評価]B
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6(45分)
・エクアドル戦:6(90分)

 吉田も慮ったように、6月に初招集された立場なだけに、2度目の活動となった今ドイツ遠征ではCBとしてチームのやり方を覚えるのに苦労したはず。それでも6月には左SBとしても起用されており、3バックを含めて複数のポジションをこなせる存在として序列は上がっているはず。アメリカ戦は後半から、エクアドル戦はフル出場。プレークオリティをより上げたい。
 

【MF/FW】
6 遠藤 航 [評価]A
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6.5(90分)
・エクアドル戦:6(23分)

 アメリカ戦では守田とダブルボランチを組んで中盤をコントロール。途中出場となったエクアドル戦でも状況を読みながら、周囲にリズムを加えた。吉田とともにリーダーとして欠かせない存在だと再認識させられた。

7 柴崎 岳 [評価]D
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(―)
・エクアドル戦:5.5(67分)

 先発したエクアドル戦は、チームがスタメンを総入れ替えしていただけに、腕章を巻く身として落ち着きを与えたかったが……。前への意識は感じられたが、連係面で難しがあったのだろう。

8 原口元気 [評価]C
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(4分)
・エクアドル戦:―(―)

 出場は3-4-2-1への変更に伴い右ウイングバックで投入されたアメリカ戦の4分のみ。それでも指揮官からの信頼は厚いはず。気持ちの置きどころに苦慮しそうだが、本人が語っていたように最後まで“もがく”に違いない。

9 古橋亨梧 [評価]D
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(―)
・エクアドル戦:5(45分)

 エクアドル戦で先発するも、味方の有効なサポートを得られずに苦しい45分に。それでも相手のミスから決定機があっただけに、しっかり仕留めたかった。もう少しプレーを見たかったが、ハーフタイムで上田と交代。この出来を指揮官はどう判断するか。

10 南野拓実 [評価]D
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(―)
・エクアドル戦:5(67分)

 満を持してエクアドル戦でトップ下としてスタメン出場したが、ボールを失う場面もあり、上手く攻撃を活性化できず。彼が生きるのはやはり起点型のCFと組んだ時か。モナコで調子を上げられるのか注目だ。

11 久保建英 [評価]B
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6(68分)
・エクアドル戦:―(―)

 左サイドハーフに入ったアメリカ戦では勝利のために守備面で奮闘。プレスバックを怠らず、何度もボールに食らいついた。本人はより高い位置で仕事をしたかったのだろうが、チームの戦術のなかで大事な戦力として名を上げた印象だ。

13 守田英正 [評価]S
採点(出場時間)
・アメリカ戦:7(90分)
・エクアドル戦:―(―)

“まるで守田のチーム”と称されるほど、アメリカ戦は抜群のパフォーマンスを示した。中盤でボールを引き出し、シンプルに展開するだけでなく自らも前へ。遠藤とともに中盤の強度も上げた。今シリーズで最も株を上げた存在である。

 
14 伊東純也 [評価]B
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6(68分)
・エクアドル戦:―(7分)

 ゴールには関われなかったが、自慢のスピードを生かした突破は改めてチームの武器であった。時間が限られたエクアドル戦でも果敢に仕掛けた。ゴールは本大会に取っておくか。

15 鎌田大地 [評価]A
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6.5(86分)
・エクアドル戦:6(23分)

 今回のドイツ遠征での4-2-3-1採用は、この男をトップ下で生かすための変更と言っても過言ではないのだろう。アメリカ戦では先制ゴールを奪ってキッチリ結果を残し、エクアドル戦でも好調ぶりを維持。クラブでの流れを継続させたい。

17 田中 碧 [評価]C
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(―)
・エクアドル戦:5.5(90分)

 これまでの4-3-3では遠藤、守田ともに中盤を支えたが、4-2-3-1ではそのふたりがダブルボランチを組んだことで、アメリカ戦は出番なし。アピールしたかったエクアドル戦では、らしさを見せる場面もあったが、チームのバタつきを制御し切れなかった。

18 三笘 薫 [評価]B
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6.5(22分)
・エクアドル戦:5.5(67分)

 22分の出場でゴールを決めたアメリカ戦は見事の一言。一方で念願の先発を勝ち取ったエクアドル戦では、期待感も抱かせつつ、ボールロストも。ドリブルのキレはやはり一級品だけに、ベストなのはジョーカーとしての起用か。

21 堂安 律 [評価]C
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6(22分)
・エクアドル戦:5(83分)

 クラブでのパフォーマンス同様に、調子は良さそうだった。しかし、狙っていた目に見える結果は残せず。エクアドル戦はやや厳しい採点になってしまったが、チャンスを仕留め切れなかったシーンは「あれは僕のせい。僕が決めれば良かったし、ワールドカップであの一本を決めるために毎日練習しているので反省しています」とコメント。期待を込めての評価とした。

24 旗手怜央 [評価]-
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(―)
・エクアドル戦:―(―)

 ピッチで見たかったひとりであったが、残念ながら最後まで名前を呼ばれることはなかった。ポリバレントな能力を備えるだけにチームにいれば重宝できる存在だが、今シリーズでアピールできなかったとなると……。あとはセルティックでイメージを覆すようなプレーを示すしかない!!

25 前田大然 [評価]A
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6(45分)
・エクアドル戦:―(―)

 優れた脚力とスピードを誇る彼にしかできない“ハイプレス”でアメリカを追い込み、快勝の原動力に。FWとしての怖さの面を指摘される部分もあるが、ワールドカップへチームの戦い方を支えるキーマンになりそうだ。

26 上田綺世 [評価]C
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(―)
・エクアドル戦:5.5(45分)

 エクアドル戦の後半頭からピッチへ。ストライカーとしてチャンスをゴールにつなげられなかっただけに不完全燃焼だろう。今夏にベルギーに渡り、あらゆる意味でひと回り大きくなった印象。

27 相馬勇紀 [評価]B
採点(出場時間)
・アメリカ戦:―(―)
・エクアドル戦:6(23分)

 ラストチャンスとも言えるエクアドル戦の残り23分で投入され、果敢に左サイドから仕掛け続けた。本人も語るようにクロスの質は今後、高める必要があるだろうが、スピード溢れる自らのプレーを出した点では好印象だ。

29 町野修斗 [評価]D
採点(出場時間)
・アメリカ戦:5(45分)
・エクアドル戦:―(―)

 相馬とともに国内組で臨んだE-1選手権での活躍で、今遠征のメンバー入りを果たすも、後半頭から登場したアメリカ戦では試行錯誤。世界レベルを知れたことが収穫と言えそうで、糧にできるか。

【監督】
森保 一 [評価]B
採点(出場時間)
・アメリカ戦:6.5
・エクアドル戦:5

 エクアドル戦の先発総入れ替えは勝利につながらなかったが、ワールドカップを踏まえた視点で見れば、布石になったか。アメリカ戦へのマネジメントや、選手にディスカッションさせながら導くチーム作りなど素晴らしい手腕も発揮。運命のワールドカップへより強い覚悟の表われか、どこか腹を括ったような雰囲気を醸し出していたのも印象的だった。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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