「これはコリンチャンスです。」ブラジルの名門が発表した“日本語ぎっしりユニ”に予約殺到! なぜ斬新デザインが人気なのか【現地発】

「これはコリンチャンスです。」ブラジルの名門が発表した“日本語ぎっしりユニ”に予約殺到! なぜ斬新デザインが人気なのか【現地発】

ホームユニは白を基調としているコリンチャンス。(C)Getty Images



 ブラジルでサポーターの数が一番多いチームはフラメンゴだが、サポーターが熱いチームと言えばコリンチャンスだ。

 その名門がつい先日、日本語がぎっしり書かれたサードユニホーム発表し、話題になっている。その背景にはやはりチームへの熱い想いがある。

 コリンチャンスの最大のライバルのひとつは、同じくサンパウロにあるパルメイラスだ。給料未払など当たり前のチームが多い中で資金が潤沢。そのおかげか、ここ最近ではほとんどすべてのコンペティションにおいて、好成績をあげている。
 
 一方のコリンチャンスが最後にタイトルを取ったのは、2019年のカンピオナート・パウリスタ。国内優勝回数はパルメイラスの10回に比べて7回、リベルタドーレス優勝もパルメイラス3回、コリンチャンス1回とどうも一歩及ばない。ただしクラブワールドカップだけは違う。コリンチャンスはこの大会に2回出場し、その両方で優勝を果たしているのだ。現在の悔しい状況の中で、コリンチャーノが唯一パルメイラスに誇れる偉業である。
 
 2012年のリベルタドーレス優勝から10年ということもあって、コリンチャンスは今シーズンの頭からメモリアルユニホームでプレーしてきた。ファーストの白のユニホーム、セカンドの黒のユニホームにはどちらも“2012 CAMPEAO(チャンピオン)”の文字とコパ・リベルタドーレスが描かれたエンブレムがつけられている。

 そして今、彼らは満を持してチームの一番の誇りであるクラブワールドカップ優勝から10周年のユニホームを発表したのだ。日本語が前面にフューチャーされているのは、勝利した地が横浜であったからであり、ナイキと共にデザインをしたらしい。
 
 ユニホームには縦書きで「これはコリンチャンスです。」と所狭しと書かれている。これはコリンチャンーノのスローガン「Aqui e Corinthians」を日本語にしたものだ(訳注/実際には「コリンチャンスここにあり」の意味に近い)。カラーがベージュなのは、コリンチャンスの黎明期のユニホームカラーへのオマージュと思われる。10月8日のアトレティコ・パラナエンセ戦でお披露目される予定だ。

【画像】まさかの大人気!「これはコリンチャンスです。」という日本語がぎっしり書かれたコリンチャンスの斬新ユニホーム
 日本の方々から見たら斬新に映るかもしれないが、ブラジル人にとってこれはとてもエキゾチックでクールだ。実際、発売はまだだが、すでに予約が殺到しており、しばらくは商品が届くまでに時間がかかるという。

 期間限定のコレクションアイテムとしても人気なのだろう。レプリカは希望小売価格200レアル(約5500円)、オーセンティックならその倍。子供用もサイズもある。店舗で購入した場合は、もれなく日の丸付きのハンガーがついてくるそうだ。また同じ色、柄でゲームパンツもあるようだが、これは試合で着用するかはわからない。ただコリンチャンスのマーケティング担当は、売れ行き次第ではこのデザインでいろいろなグッズも作りたいと考えているようだ。
 
 コリンチャンスが特別ユニホームを作るのはこれが初めてではない。例えば2019年にはInvasao(来襲)という名前のセカンドユニホームが作られた。これは敵地や中立地において、多くのコリンチャンスサポーターが押し掛けた試合を記念して製作されており、1976年のカンピオナート・ブラジレイロ決勝、2000年のクラブワールドカップ決勝のマラカナスタジアム、そして2012年の横浜のサポーターの画像がプリントされていた。どれも驚くほどの数のサポーターが敵を圧倒したことで歴史に残る有名なゲームだ。
 
 ちなみに2012年クラブワールドカップの決勝には、3万5000~4万人のサポーターが、はるばる地球の裏側の日本まで押し寄せた。私も取材のため日本に向かったのだが、出発前のサンパウロの空港は、まるでスタジアムのようだったのを今でも覚えている。

 コリンチャンーノは多くがブルーカラーで、あまり裕福ではない。どうしてこれほどの数が日本まで来られたのか不思議だったが、尋ねてみると家や車を売って、旅費を捻出したという者も少なくなかった。

 今回の日本語ユニホームは、コリンチャーノのそんな想いをのせている。

文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子

【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。

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