【三浦泰年の情熱地泰】12月のブラジルで味わった悲しいふたつの敗戦…試合に勝ち切る難しさを実感

【三浦泰年の情熱地泰】12月のブラジルで味わった悲しいふたつの敗戦…試合に勝ち切る難しさを実感

12月にはブラジルに滞在し、日本代表とブラジル代表の試合をTV観戦。ともにクロアチア代表にPK戦の末に敗れることとなってしまった。



 長い間、お休みをしてしまい申し訳ありませんでした。

 新年の挨拶は15日までにと言います。
「新年明けましておめでとう御座います」
今年も「情熱地泰」サッカーダイジェストコラムを宜しくお願いします。

 新年のサッカー界は、先ずは国立競技場での高校サッカー選手権で岡山県代表の岡山学芸館高校が初優勝を達成した。
 

 大会を通して、力の差が接近していたのかPK戦での決着が多かった気がするが、決勝戦はTVで90分間しっかり観戦。良い試合だった!

 お互いに攻撃的なイメージを持ち、アイデアとイマジネーションを随所に散りばめながら、最後まで勝利を信じて戦っていた。高校生らしい晴々した闘いだったのでは。

 僕は年末年始とバタバタ忙しくしていた。年末にはコロナにより3年、行くことが出来ていなかったブラジルを往復した。

 それが僕にとって最も悲しいブラジルの滞在になってしまった。

 日本代表の敗退をサンパウロで見た。父のような存在であり、日系社会に大きな影響を及ぼし、功績を残しているもう何十年も関係のある方とのテレビ観戦だった。

 その方はサンパウロに移民となって60年以上経つため、日本-ブラジルになってもブラジル代表を応援するというが、このクロアチア戦はもちろん日本代表を応援した。

 僕の大好物である「ハバーダ」をランチにおもてなししてくれながら、万全な準備で90分間プラス30分間の延長戦。120分間プラスアディッショナルタイム。そしてPK戦まで信じて観戦した。

 選手は全力で闘い、最後の力が残っていなかった。「PKは運だ」と言う監督もいるように日本にとっては難しいPK戦となってしまった。

 相手はクロアチアではなかった。ここまで行き着くまでに闘ったドイツ、コスタリカ、スペインの3試合の疲労も全てのしかかってのキックの瞬間だったのであろう。

 何処で見ても敗戦は同じだった。寂しくて、悲しくて、辛いし、悔しい。ブラジルで見ても、日本で見ても、テレビで見れば同じ。

 しかし現地であればプラスアルファで何かを感じることができたであろう。

 やはり今回は生で、現地で観戦したかった。代表チームを応援する日本国民なら皆、そう思うであろう。
 

 この後からブラジルのフェスタが始まり、「ヤス、ここからはブラジル代表を応援することに集中できるよ」と友人が察してくれる。

 日本を破ったクロアチアとの一戦だ。それをブラジル・サンパウロでTV観戦し、その日の夜に飛行機に乗って日本へ帰国した。

 イメージはブラジル代表の勝利に酔いしれて、長い空港でのトランジットと飛行機の中はあっという間……が理想であったが、ブラジル代表もこのクロアチア代表を相手にPK戦の末に敗退した。
 

 サンパウロにいる日本人の友人と大型TVが何台も設置してあるレストランで、ほとんどの従業員がブラジル代表の黄色の10番のユニホームを来て、延長のネイマールのゴールでは大興奮。追いつかれてPK戦へ突入すると、少し暗い雰囲気のレストランに。

 マルキーニョスの身体に当たったボールがゴールに吸い込まれ、PKでは彼の蹴ったボールがポストに当たり。ブラジル国民は悲しみに包まれた。僕たちもがっかり……。

 サッカーというスポーツの厳しさと試合に勝ち切るという難しさ。ワンプレーの重み、一つひとつのプレーの積み重ね。

 クロアチアを褒めるしかなかった。僕は「僕のワールドカップが終わった」と言いたかった。

 日本がクロアチアに敗れた日に「ヤス、これでブラジル代表を集中して応援できるな!」と言われた。そのブラジル代表がまさか、日本代表と同じようにクロアチアにPKで敗れるとは……。考えられなかった……。

 そしてアルゼンチンはオランダにPK勝ち。これをブラジルで見届けて日本へ移動した。

 ベスト4の組み合わせは、アルゼンチン-クロアチア、フランス-モロッコ。そんな顔ぶれの中で、アフリカ勢が初のベスト4に入ったのは快挙だった。

 もちろん決勝までの試合は全て見たが、アルゼンチン代表の優勝という結果は、皆が知っての通りだ。

 ブラジルの天敵アルゼンチン。ブラジルが勝ち残れば早くいなくなってほしいアルゼンチンを僕は応援した。もちろんメッシをだ。

 南米が勝ったことで、この後、ブラジルも強く成長することを祈りたい。2002年から20年チャンピオンになれないブラジル代表。今後に期待したい。

 そして最後に改めて、新年の挨拶が遅くなったこと、久しぶりのコラムになってしまったこと…本当に申し訳ありませんでした。

改めまして、新年明けましておめでとう御座います。
新しい年が穏やかで、笑顔溢れる時間が増えますように。

2023年1月14日
三浦泰年
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