【三浦泰年の情熱地泰】新シーズンを迎える日本のサッカー界、古き良き伝統を大事にしながらも挑戦を忘れずに

【三浦泰年の情熱地泰】新シーズンを迎える日本のサッカー界、古き良き伝統を大事にしながらも挑戦を忘れずに

新シーズンを目前に控える日本サッカー界。三浦監督も節分の豆まきで邪気を払い、心新たに臨むつもりだ。(C) SOCCER DIGEST



 豆まきにさほど強く印象に残っている思い出はない。

 節分の意味さえ深く考えたことはなかった。きっと良い世の中になりますようにとか、家族が健康で難なく暮らせますようにと幸せを願い、季節の変わり目に行なうものであろう。
 
 鬼役がいて「鬼は外」と豆をまき、「福は内」と豆をまく。

 そして年の数だけ豆を食べる。

 これが僕の子どもの頃から言い伝えられてきた豆まきである。それをしないと、家族に困難が舞い降りて来るかも……。

 だから毎年2月3日は必ず豆をまく。

 が、もっと深い意味があるらしい。旧暦では、立春に最も近い新月を元日とし、新年の始まりを指すらしい。節分は一般的に立春の前日のこととされ、無病息災を願う様々な行事が行われるようになったという。

「季節の変わり目は邪気が入りやすい」と考えられ、この時期(2月上旬)はまだ寒く体調を崩しやすい」ことから新年を迎えるにあたって、邪気を祓い清め、1年間の無病息災を祈る行事が広まったそうだ。

 だからコンビニで買った豆をお約束のようにまけばよいのではなく、思いを込めてしっかり豆を煎ることも大事なようだ。年の数だけ食べるのも違い、豆は年齢より1つ多く食べるのが正しいらしい。

 そして恵方巻きを食べる風習になったのは最近のような気がする。由来は確かでなかったとしても、美味しい具だくさんの海苔巻き寿司を食べれるのだから良いことなのだが、これも節分のおかげだ。

 また恵方巻をどちらの方角を向いて食べなさいと言われても、南南東がどちらなのか分からない。

 きっとどっちを向いて食べたとしても美味しい恵方巻きを食べられれば、ハッピーなのである。

 鹿児島ユナイテッドの監督をやっていた頃、知人が人数分以上の恵方巻きをチームに差し入れしてくれた。

 選手、スタッフと食べたのを覚えているが、その甲斐あって鹿児島は昇格を果たした。当然、恵方巻きのおかげだけではない。みんなの努力があってのことだが、やはり昔の言い伝えを大事にすることは、大事なことなのであろう。

 2023年の2月3日(金)、恵方巻きをしっかり南南東を見ながら食べ、「鬼は外、福は内」と豆をまき、58個の豆を食べる。
 

 Jリーグも各チームキャンプが行なわれ、2月には開幕する。チームの基盤を作るための大事な月に入った。

 昨年行なわれたワールドカップの日本代表の躍進を考えると、今年は日本のリーグ、Jリーグがどんな盛り上がりを見せるのかは非常に大事な年になるのであろう。今まで築き上げたモノを維持するだけでも大変な状況だが、それでも新しいモノを取り入れて行くことに果敢にトライしていく必要があるのではないか。
 
 年末、ブラジルのサンパウロへ久しぶりに戻った。サンパウロの日系社会は歴史もあり伝統もある。移民が入植して110年以上も経ち、たくさんの人が成功してきた。しかし僕らが留学していた当時と比べて日系のパワーはダウンしているのである。

 もちろん時代も違うし、全てが変わって来ている。日系人で行なわれるイベントや行事も新しい物はなく、過去にやられたモノを継続し守ることになっているらしい。

 30年前、ブラジルサッカー留学をしていた頃に比べ、東洋人街と呼ばれているリベルダージはイコール日本人街だったのが、今では日本レストランは多いものの、やって来るのは韓国や中国、そしてブラジルの人々が多く、歩いている人のなかに日本人は少なくなっていた。

 若者はほとんど見なくなった。歴史を守る日系人社会だけでは今を生き延びることはできないのであろう。きっとこれからの日本サッカー界も同じことが言える。

 そして僕自身の考え方、生き方にも同じことが言えるのであろう。

 今日、必死に喋ったことが、明日、正しく使えるのかさえも分からなくなって来ているのであろう。

 そうでありながら昔の風習、節分のようにしっかり古き良きモノを活かす。僕にとっても大事な2月。

 弟のカズはポルトガルへの移籍という選択をして旅立ち、今月26日には56歳を迎える。年子の僕らが1つ違いでいる期間だ。

 56歳で現役を続けるカズ。また彼と笑える日をイメージ出来るよう、お互いに新しい挑戦をしていく。

2023年2月1日
三浦泰年
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