「中国を真似る必要はない」「そんなに難しいか?」深センを率いるドナドーニ、母国イタリアの “大移動”に呆れる

「中国を真似る必要はない」「そんなに難しいか?」深センを率いるドナドーニ、母国イタリアの “大移動”に呆れる

香港経由で中国へと帰還したドナドーニ。 (C)Getty Images



 新型コロナウイルスの脅威がヨーロッパで拡大する一方、発生地とされる中国では新規の感染者は減少傾向にある。国外待機していた中国のサッカーチームが帰国したとのニュースも、伝えられている通りだ。

 イタリア人のロベルト・ドナドーニ監督が率いる深センもそのひとつ。香港に到着し、8時間に及ぶ検査などを経て中国に戻った指揮官は、イタリア紙『Corriere della Sera』のインタビューで「スペインでのキャンプが延長し、9日にドバイに移動。22日まで滞在予定だったが、帰国後に隔離されてリーグが開幕してしまうかもしれないと知り、予定を早めた」と明かしている。

「香港から深センは近い。バスで街に戻った時に、状況が普通に戻ったのを目にした。道々は生き生きし、人々がいる。マスクはしているが、それは彼らの文化の一部だ。以前も使っていた。ちょっと風邪気味というだけで使うんだ。以前は多くの人が使っていて、今は全員というところかな」

 現在、イタリアが特に深刻な状況だけに、イタリア人だからと厳しい目を向けられたか問われると、ドナドーニは「対象が誰であっても、検査は細かかった」と回答した。

「直近で滞在した国々を申告する書類を書かなければいけなかったし、熱を確認された。専門家たちからあらゆることを尋ねられたよ。役所仕事だが、安全のためだ」

 中国は感染者数の減少を強調している。ただし、ドナドーニは「中国をイタリアの模範とすべきという意見には笑みが出る」とも話した。

「同じくこの最悪の敵と闘っている者を真似る必要はない。良識を持ち、リスクを冒してはいけないと理解すればいいだけのことだ。そんなに難しいか?」

 しかし、イタリアでは多くの著名人が「自宅にいよう」と訴えても、外出する人もいる。ドナドーニは「北イタリアからシチリアやプーリア(南部)に多くの人が移動したという記事を目にすると、できないんだと思う」と続けた。

「どうしてこれが『オウンゴール』だと理解しないのか?家にいるべきだ。みんな言っているじゃないか」

 彼自身の母親は北イタリアのベルガモにいる。家族はミラノだ。家族が心配なのでは、という質問に対して、ドナドーニはこう語った。

「もちろん心配だ。当たり前だろう。だが助言に従う必要がある。最初に感染源となった地域では、ルールを守って、今では解決に向かっているようだ。だからこそ、やるべきことをやらなければいけないと、当事者たちが確信しなければ」

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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