「日本は危機感が少し薄いように…」香川真司が1658文字の長文投稿――“コロナ禍”や東京五輪延期への想いを告白

香川真司がコロナ禍や東京五輪延期への想いを綴る 「日本は危機感が少し薄い」

記事まとめ

  • サラゴサでプレーする香川真司が、コロナ禍や東京五輪延期についての想いを綴った
  • 「東京の映像を見ても、危機感が少し薄いように思う」とスペインとの意識の違いに言及
  • スペインは現在、イタリアと並んで最も新型コロナウイルスの感染状況が深刻な国に

「日本は危機感が少し薄いように…」香川真司が1658文字の長文投稿――“コロナ禍”や東京五輪延期への想いを告白

「日本は危機感が少し薄いように…」香川真司が1658文字の長文投稿――“コロナ禍”や東京五輪延期への想いを告白

“コロナ禍”が深刻なスペインから香川が発信したメッセージとは?(C)Mutsu FOTOGRAFIA



 スペイン2部のサラゴサでプレーする香川真司が、現地時間3月27日にブログを更新。コロナ禍やそれに伴う東京五輪延期についての想いを綴った。

 スペインでは現在、イタリアと並んで最も新型コロナウイルスの感染状況が深刻な国のひとつで、最新の発表では感染者は6万4000人、死者は4800人(『Marca』紙)を超えている。

「自分の伝えたいこと。
ブログに書きたいと思い文章にしました」

 そう書き出したブログで、まず自身の現状について語った。

「スペインでコロナウイルスによる外出禁止例が出てから2週間が経とうとしています。

 今はチームの練習もなく、自宅で過ごす日々。ピッチの上でボールは蹴れませんが、練習場が自分の家になっただけで、それ以外はいたって普通のリズムで生活しています。

 練習は午前中に1時間半ほど。自分の課題を克服して強化するために、具体的にテーマを決めてやっています。これらはチーム練習が毎日続く普段だと負荷が高すぎたり、次の日に影響したりするけれど、今はそれを考えなくていい。この状況を逆にプラスに考えるようにして、モチベーション高く取り組んでいます。

 再びピッチに立った時、これまでよりもいい状態になっているはず。その時に身体がどう反応するかも楽しみです」

 スペインではすべてのリーグが、無期限の延期となっている。再開の目処もたっていない。やはり、もどかしい気持ちもあるようだ。

「スペインでいつリーグが再開されるかはまだ見えません。

どこに目標を持っていけばいいのか?

 もちろんストレスがたまる部分もありますが、こういう時に人間力、精神力が試されるのかとも思います。

 それと同時にここ数ヶ月間はなかなか結果もついてこず、自分のプレーにもどかしさを感じ、悔しい思いをしていたので、この中断期間は気持ちの面でリセットする事が出来ているのかなとも思います」
 
 そして、「今できること」として、新たな取り組みを始めたことも告白している。

「今できること。1日の始まりに坐禅を日課として取り組んでいます。背中と骨盤をしっかりと立てて、いい姿勢を保ち5分から10分、時間をあけてもう一度。

 何も考えない、というのはかなり難しいことですが、坐禅する中でたまにいい感覚が得られる。そんな実感がある。

 これも、今だからこそやれることかなと。サッカー選手としての自分が今出来ること。それを遂行するだけだと思います」

 日本代表MFが次に言及したのは、1年程度の延期が決定した東京オリンピックについてだった。
 
「話は少し変わりますが、コロナウイルスの影響で、東京五輪の延期も決定しました。このタイミングで延期が決まるというのはアスリートにとって、本当に大変なことだと思います。

 ただ、もう決まったことですし、今の状況を考えれば仕方がない部分もある。これをどれだけ前向きに捉えて取り組めるか。そういう選手がまた上まで上がっていくでしょうし、あと1年強化できるとプラスに考えてやっていくしかないと思います。

 大会後、あの1年があったからメダルを取ることができた、と振り返られるアスリートがひとりでも多く出てくれば、それは最高のストーリーになる。ぜひ、このピンチをチャンスに変えて、前向きな思考で進んでほしいですね」

 そして、改めて“コロナ禍”について想いを綴った。
 
「今までのサッカー人生を考えても、僕たちはいま、前代未聞のときを過ごしています。

 いつシーズンが再開するのか、今シーズンのリーグ戦を終えることができるのかー。目の前には見えないことばかり。それでも、時間はかかるけどサッカーはまた必ず僕らのところに戻ってきます。

 欧州でサッカーがない生活なんて考えられません。僕たちはコロナウイルスに打ち勝っていかないといけない。週末に自分の街のチームを応援する人々が熱狂する景色を、僕はまた見たい。選手たちはそこに向けて、今の環境で向上していくだけです。

 僕自身はこの時間をプラスだと考えて取り組めているので、再開したときに最高のパフォーマンスをみんなに見せたいですね」

 そして最後に、スペインと日本の対する意識の違いについて、懸念を示している。

「だからこそ欧州では、皆でひとつになってコロナウイルスに立ち向かおうという空気感を強く感じます。欧州は国々が近い分、そんな団結力があるように感じますね。

 みんなで乗り越えていく一体感。日本は島国だからそれを感じづらい部分もあるかもしれません。

 スペインでは3月5日頃は約250人だった感染者が今では56000人以上に増えてます。これが今のスペインの現状です。

 いまは世界で感染者が出ていて、まだ有効なワクチンもない。だからこそ、楽観視せずに日々の予防や危機感を持ち生活して行く必要があると思う」
 
「日本の皆さんも日々大変なことかと思います。
でも他人事だと思わないでほしい。
東京の映像を見ても、危機感が少し薄いように思えます。
個人個人が出来ること。 
それを考え、行動に移すべきだと思います。
苦しい時ですが、みんなで乗り越えていきましょう」

 このブログを更新した後、香川は自身のツイッターを更新。長文で思いの丈を語った意図を明らかにしている。
 
「なぜ今伝えたいか?
3週間前にスペインがこんな被害にあうとは誰もが思っていなかった。
なぜなら、中国での出来事だから関係のない話だと思っていた。
ただ、その時と今は全く違う話になった。
個人の意識で予防する事で変われる事もある。
感染者が少ないうちに出来る行動を、ぜひ考えてほしい」

 数週間前は中国の感染拡大を「対岸の火事」だと思っていたスペインが、あっという間に事態が深刻に陥った。そこに住んでいるからこそ、「日本は大丈夫だ」という空気に危機感を持ったのだろう。このメッセージがひとりでも多くの人に届いてほしい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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