清水の伝統に仲間入りできるか――”ネオ清水三羽烏”の挑戦

清水の伝統に仲間入りできるか――”ネオ清水三羽烏”の挑戦

左から伊藤、滝、平墳。プロ3年目で20歳の彼らがどこまで成長できるか。?SOCCER DIGEST




 かつて「清水東三羽烏」と呼ばれた大榎克己(現・清水強化部長)、長谷川健太(現FC東京監督)、堀池巧(現・順天堂大監督)の3人をご存じだろうか。

 いずれも1965年生まれで清水東高のサッカー部で活躍し、1982年度の冬の選手権で優勝、翌83年は準優勝と輝かしい時代を築いた中心選手たちだ。彼らは三羽烏(ある特定の分野で優れた3人)になぞらえられ、「清水東三羽烏」と呼ばれていた。

 その後の91年、清水FC(のちの清水エスパルス)に大榎と長谷川が加入し、翌シーズンに堀池が加わって3人が再び集結。いずれも日本代表に招集されるなど当時の日本サッカーを彩っていた。

 それから20年以上経ち、「新・清水三羽烏」と呼ばれたのが北川航也(現ラピド・ウィーン/オーストリア)、宮本航汰、水谷拓磨(現・長野)の3人だった。15年に育成組織から揃ってトップチームに昇格した彼らは、ジュニアユース時代にクラブユース選手権で全国制覇するなど将来を嘱望されていた逸材だ。さらにトップチームで活躍する西澤健太は彼らの同期。当時は昇格できなかったものの、大学を経由して古巣に帰還している。

 

 今季の清水は社長、GM、監督が代わり、大胆な方向転換を図っているが、やはりユース出身者の活躍がカギを握っているだろう。かつては市川大祐、高木純平、杉山浩太、枝村匠馬など、今のチームでは石毛秀樹、西澤、立田悠悟らがチームを支えている。

 そういう意味では18年にユースから昇格した、滝裕太、平墳迅、伊藤研太の3人も見逃せない。15年の「新・清水三羽烏」以来の3人同時昇格を果たした彼らは、まだ20歳。その一方で“もう”プロ3年目だ。
 
 小回りの利くドリブルが魅力の滝は、昨季のJ1で9月に負傷するまで12試合・2得点とブレイクの兆しを見せたアタッカーで、FWの平墳は先輩の鄭大世が唸るシュート力の持ち主。左利きで左SBの伊藤は180a近い身長も含め、希少価値は高い。今季はポテンシャル十分の3人にとって、リーグが再開されれば勝負の年になるはずだ。

 大榎、長谷川、堀池が「清水東三羽烏」で、北川、宮本、水谷が「新・清水三羽烏」なら、滝、平墳、伊藤は「ネオ清水三羽烏」でどうだろうか。彼らが系譜を継ぐことができれば、清水はまた一歩階段を上るに違いない。

文●古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)

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