「チームが薄まると思った」「私のクビも話し合われた…」ベッカム、ロンドン五輪で落選の舞台裏を元指揮官が告白!

「チームが薄まると思った」「私のクビも話し合われた…」ベッカム、ロンドン五輪で落選の舞台裏を元指揮官が告白!

大会のアイコンになると考えられ、PR活動にも従事していたベッカム(右)の落選は大きな話題となった。 (C) Getty Images



 2012年の夏に開催されたロンドン・オリンピックは、イギリスのサッカー界にとって歴史的な大会だった。イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドが分かれずに「イギリス代表」として臨んだからだ。

 開催時に大きな注目を集めたのは、ロンドンの生まれで、世界的な人気を誇っていたデイビッド・ベッカムが落選したチーム選考だった。

 当時の監督であるスチュワート・ピアースは、英メディア『talkSPORT』で、「オーバーエイジ対象の選手だったことはあるが、年齢は重要ではなかった」と振り返っている。

「24歳だろうが、37歳だろうが、たいしたことではなかった。私はデイビッドにチームにいてほしいと熱望していたよ。だが、サッカー人として、全選手にとってフェアであることを望んでいた。だから、能力に基づいて選ぼうと思っていたんだ」

 そして、ピアースは、「ライアン・ギグスとクレイグ・ベラミーが好調だったことと、マイカー・リチャーズという優れたCBを必要としていたことで、オーバーエイジ枠はその3人となった」と続けている。

「様々な点で私も苦しい立場にあった。そして、デイビッドを選べなかった。純粋に、彼を選べばチームが薄まると分かっていたからだ」
 

 当然、ベッカム落選は大きな論争を呼んだ。ピアースは「正直、人生でもっとも難しい決断だった。サッカーに関していえば、間違いなくもっとも難しい決断だったね」と述べた。

「デイビッドのスポンサーでもあったアディダスが大会スポンサーだったし、議論はあったと思う。彼の代理人とサッカー協会の間でも話し合いはあっただろうね。それに、私の決定が正しいか、私をクビにさせるべきか、官邸でも話題になったと信じている」

 確かなのは、ベッカム自身が大きく落胆したということだ。それでも、ピアースは「彼は不満だった。理由は分かる。満足していたら、我々が知る彼ではなかった」と語った。

「彼はできるだけ最高のレベルで良いプレーをしたいと望んでいた。ワールドクラスの選手だ。ワールドクラスのプロで、そういう男だ。でも、チームに入るのは調子次第だと、私は全選手に明確にしてあった。そして、デイビッド・ベッカムも、そのうちのひとりだったんだ」

 ただ、本大会でイギリスは最終的に3位となった韓国に準々決勝で敗れて、ベスト8敗退に終わった。ベッカムがいたら結果は違うものになっていたのだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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