永島昭浩が選ぶJ歴代ベスト11「周囲も活かせる11人。日本人の最高傑作は…」

永島昭浩が選ぶJ歴代ベスト11「周囲も活かせる11人。日本人の最高傑作は…」

永島氏が選出したベスト11。赤く囲っている「MY BEST PLAYER」には神戸時代の同僚を選んだ。(C)SOCCER DIGEST



 サッカーダイジェストは、現在「DAZN」で配信中の自身の引退試合(2000年のJ1セカンドステージ最終節:神戸vs京都)で解説を務めた永島昭浩氏に、インタビューを実施。その中で、歴代のJリーガーからベスト11を選んでもらった。人選の条件は現在までに登録されたJリーガーで、外国籍選手は3人まで。“ミスター神戸”が選んだ11人は?

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 日本では以前から、国際試合で得点することができないと「決定力不足」と言われてきました。私は決定力不足の前に「決定機作り不足」だと考えます。世界基準でチャンスを作り出す回数が少ないから、得点率が上がらない。そう考えた時、個人でチャンスを作り出すだけでは限界があり、グループ戦術での決定機作りの回数を作り出す力が重要だと思っています。

 今回ベスト11を選ぶにあたって、個人として優秀なのはもちろん、その「決定機作り」や「グループ戦術」という面でも優れているという点を基準にしました。個の能力だけでなく、周りも活かせるプレーヤーということです。
 
 まずGKの楢ア正剛は、ほとんど喜怒哀楽を表に出さない。彼の中ではギャンブルするプレーがあったかもしれないが、常に落ち着いていて安定感があって、ディフェンス陣やチームに安心感を与えてくれる。これはGKにとても重要な能力です。

 DFは3枚で右には酒井宏樹。サイドの選手には、ハードワークと技術が求められますが、ワールドカップやオリンピックといった国際舞台で過密日程になっても力を発揮できる選手ですね。中央は井原正巳。何度も対戦しましたが、総合力で言えばCBでは間違いなくナンバーワンだった。

 左のDFには中田浩二を選びました。スキルが非常に高くてボール捌きも上手く、攻撃面でも非常にセンスがある。守備では、汚いプレーをせずに鋭い読みでボールを奪う。いま何が一番重要かという判断力もピカイチで、引き出しの多い選手でしたね

 中盤の底には小野伸二と遠藤保仁を並べました。小野は、センスと技術はずば抜けてますね。日本人選手では最高傑作と言っていいかもしれません。遠藤も遜色なく、小野より守備力があるし、バランスを取って冷静に試合をコントロールできる。
 

 2列目は、ミカエル・ラウドルップ、ジーコ、アンドレス・イニエスタと外国籍選手3人を選出。ジーコとイニエスタはもう説明不要ですよね。神戸でチームメイトだったラウドルップは、Jリーグでプレーした期間は短かったですが、個人的にいちばん影響力を受けた選手だったので、入れさせてもらいました。

 彼にああしろこうしろと言われることはあまりなかったんですが、練習中からポジショニングやお互いの関係の重要性を学びました。しっかり準備をしておくと、偶然ではなく、論理的にチャンスが作れる、多くの選択肢やアイデアが生まれるという、理に適った世界基準での決定機作りを教わりました。

 僕が30歳を過ぎて、フィジカルが落ちる中でもゴールを決められたのは、ラウドルップと一緒にプレーした経験が大きかった。今まさにイニエスタとプレーしているヴィッセルのFWの選手たちも、そういう事を感じているのではないかな。

 余談ですが、ラウドルップから「永島、ワイン好きか?」と聞かれ、「どうして?」と答えると、「ヨーロッパでワインを作っている」いう話聞いた時は驚きました。当時、日本ではサッカー選手はサッカーだけに集中しろ、という風潮でしたからね。
 
 前線はやや下がり目に中村俊輔を選びました。唯一無二の誰も真似できないフリーキックという武器を持っているので。フリーキックの重要性を改めて知らしめてくれた選手です。

 トップは大久保嘉人。個人技での得点、中央、サイドからもグループ戦術からの得点とバラエティな形で多くのゴールを取ってきたという意味で選びました。

 監督に選んだ岡田武史さんは、何にも代え難い経験をされていて、話が奥深いし、説得力がある。ただ、「それが全てじゃないという」考えを持ち併せていて、幅と柔軟性がある。あれだけの経験と実績がありながら、満足せず今ある知識を未来のために変えていこうチャレンジができる。そういう指揮官だと思います。器の大きさを感じます。

取材・文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)
協力●DAZN

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