磐田FW小川航基が背負うエースナンバー『9』の重み。「人生が変わる大会」東京五輪、メダル獲得への課題は?

磐田FW小川航基が背負うエースナンバー『9』の重み。「人生が変わる大会」東京五輪、メダル獲得への課題は?

東京五輪エース候補の小川に、今季の磐田での目標やオリンピック、A代表定着への想いを聞いた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)



 今シーズン、ジュビロ磐田で新たに背番号9を託され、ストライカーとしての活躍が期待されるのが小川航基だ。水戸ホーリーホックへの期限付き移籍を経て、ひと回り逞しくなって復帰した22歳は、チームをJ1復帰に導けるのか。今季の磐田での目標や、来年に開催延期となった東京五輪、さらにはA代表定着への想いを聞いた。

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 小川は高校時代から、世代屈指のストライカーとして注目を集め、年代別代表でも活躍を見せてきた存在だ。神奈川の強豪・桐光学園ではキャプテンを務め、3年次の選手権では4ゴールを挙げる活躍。卒業後、2016年より磐田に入団した。

 2017年には左ひざの前十字靭帯と外側半月板を損傷の大怪我を負った影響もあり、所属クラブでの出場機会は減ったが、それでも昨季は育成型期限付き移籍で渡ったJ2水戸でリーグ戦17試合に出場し、7得点を記録。徐々に本来の力を取り戻しつつある。

「(水戸では)試合経験ってすごく大事だなと思ったのが一番大きいかなと思います。僕がジュビロに入団してから3年くらいですかね……本当に試合に出られなかったりだとか、怪我もあったりとかで、90分間試合に出る機会も少なくて、公式戦でゴールを決めたこともそこまで無かった。J2という舞台であれ、レンタル先で90分通して出場し、得点を決める感覚っていうのが戻ってきたのかなと思います」
 
 水戸での経験を胸に、今季は満を持して磐田に復帰。背番号はかつてレジェンド・中山雅史も背負っていたエースナンバー『9』を背負う。

「やっぱりジュビロで9番を背負うっていうことは、普通の活躍では認めてもらえないと思う。E-1(選手権)かな、ゴンさんも近くに取材でいたりして、(背番号の)リリースが出た時に“頑張れよ”と声をかけてもらえたので、そういったゴンさんの気持ちじゃないですけど、負けないような活躍をしないといけないなとその時に思いました」

 昨年J1で磐田は、1年を通してリーグ戦で白星に恵まれず、最終節を残して6年ぶり2度目の降格を喫した。得点源として期待される小川は、1年でのJ1昇格を目指し、闘志を燃やしている。

「チームの目標は間違いなくJ1に昇格することだと思いますし、個人の目標は最低でも20得点です。昇格するチームっていうのは爆発的なゴールゲッターがいると思うので、僕がその役割を果たせればなと思います」

「目標は20得点以上」そう力強く言い切った小川。リーグ戦再開後、磐田の最前線で結果を出して輝き、チームを昇格に導けるか注目だ。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、来年に延期された東京五輪。最終メンバーの候補として出場が期待されている小川は、今大会を「人生が変わる大会」と位置づけている。

 サッカー男子がメダルを獲得したのは1968年メキシコ大会の1回のみ。2012年のロンドン五輪では、44年ぶりの表彰台まであと1歩まで迫ったが最終的に4位フィニッシュとなっている。東京五輪でのメダル獲得にあたって小川は、課題が山積みだと語る。

「やるべきことが本当にたくさんあります。どこをどうすればいいかっていうのも言えばきりがないぐらいで、改善しなければならない部分はたくさんある。僕が個人的に思っているのは、攻撃陣がどれだけ点を取れるかっていうところ。僕自身FWをやらせてもらっていますし、サッカーっていうのは得点を取るスポーツなので、そこにメダルが獲れるかどうかも関わってくるんじゃないかなと感じています」
 
 そんな小川は昨年、E-1サッカー選手権に臨む国内組で揃えたA代表に初招集されている。1戦目こそ出場機会を得られなかったものの、2戦目の香港戦では代表初出場でハットトリックを挙げる特大のインパクトを残した。この記録は1930年の若林竹雄、2010年の平山相太に続く史上3人目の快挙となっている。

「E-1に呼んでもらって、初めてのそういう舞台で、1試合目にスタメンで出れなかった悔しい気持ちがあったなかで、2試合目に入っていけたっていうのは、反骨心じゃないですけど、強い気持ちが出た良い試合だったんじゃないかなと思っています」

 当然A代表への再招集も狙っているという小川は、「まずは所属先で必ず出場機会を得て、その中でチーム状況が難しいときにも、僕がゴールを決めて局面を変えられるかっていうところ。ゴール数っていうところが選ばれるためには一番大事になってくる」と改めて磐田での奮起を誓った。

「とにかくゴールを」そう何度も口にした小川。貪欲に結果を求める熱い意思が、インタビューを受ける画面越しの表情からも伝わってきた。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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