“希代のファンタジスタ”が唯一のレジェンド。カレスマら期待外れも――ポルトガル代表の10番列伝

“希代のファンタジスタ”が唯一のレジェンド。カレスマら期待外れも――ポルトガル代表の10番列伝

メジャー4大会に出場したルイ・コスタ(左上)、現10番のB・シウバ(右上)、EURO16と18年ワールドカップに出場したマリオ(左下)、EURO08に出場したモウチーニョ(右下)。 (C) Getty Images



 過去のメジャートーナメントにおいて列強国の代表チームでは一体誰が栄光の10番を背負ってきたのか。歴代の担い手たちはどんな結果を残してきたのか。10番の価値や意味合いなど各国の事情に触れながら、紹介する。

 ここで触れるのは、あのファンタジスタを輩出したポルトガルだ。

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 希代のファンタジスタ、マヌエル・ルイ・コスタが「10番」唯一のレジェンドだ。

 メジャー大会デビューのEURO96でベスト8に、EURO2000ではベスト4にチームを牽引。グループステージで敗退した02年の日韓ワールドカップは、怪我明けながら1得点1アシストと気を吐いた。母国開催のEURO04は開幕戦こそ先発したものの、デコの台頭で2戦目以降はサブに降格。それでも途中出場で2得点と輝きを放ち、決勝進出に貢献している。
 
 怪我人が続出したEURO16でフル回転したのがジョアン・マリオ。守備も組み立ても堅実にこなす万能型MFは、全7試合に出場してピッチを駆け回り、コンスタントなプレーで初優勝を支えた。現10番のベルナルド・シウバは、初代王者に輝いた18-19のUEFAネーションズリーグの途中に、そのマリオから番号を継承している。
 
 一方、4位と躍進した06年のドイツ・ワールドカップで途中出場2試合のウーゴ・ヴィアナやEURO12で出場ゼロのリカルド・カレスマ、14年のブラジル・ワールドカップで途中出場1試合のヴィエイリーニャは、いずれもレギュラーポジションさえ掴めず、期待外れに終わっている。
 
 86年のメキシコ・ワールドカップに出場し、87年のバロンドールでルート・フリットに次ぐ2位に入った名ウインガーのパウロ・フットレは、ルイ・コスタ以前の「10番」の代名詞的な存在だった。

 以下は、主なメジャー大会でポルトガル代表の10番を背負った選手たちと大会成績だ。ルイ・コスタの代表引退後、EURO16と18年のワールドカップでマリオがつけるまでは、大会ごとに10番の選手が替わっていた。

◆ポルトガル代表のメジャー大会における歴代ナンバー10◆

1966年W杯(3位) マリオ・コルナ(MF/30歳/ベンフィカ)
大会成績:6試合・0得点・0アシスト

1984年EURO(ベスト4) リマ・ペレイラ(DF/32歳/ポルト)
大会成績:4試合・0得点・0アシスト

1986年W杯(GS敗退) パウロ・フットレ(FW/20歳/ポルト)
大会成績:3試合・0得点・0アシスト

1996年EURO(ベスト8) マヌエル・ルイ・コスタ(MF/24歳/フィオレンティーナ) 大会成績:4試合・0得点・0アシスト

2000年EURO(ベスト4) マヌエル・ルイ・コスタ(MF/28歳/フィオレンティーナ)
大会成績:4試合・0得点・3アシスト

2002年W杯(GS敗退) マヌエル・ルイ・コスタ(MF/30歳/ミラン)
大会成績:2試合・1得点・1アシスト

2004年EURO(準優勝) マヌエル・ルイ・コスタ(MF/32歳/ミラン)
大会成績:4試合・2得点・0アシスト

2006年W杯(4位) ウーゴ・ヴィアナ(MF/23歳/バレンシア)
大会成績:2試合・0得点・0アシスト

2008年EURO(ベスト8) ジョアン・モウチーニョ(MF/21歳/スポルティング)
大会成績:4試合・0得点・1アシスト

2010年W杯(ベスト16) ダニー(FW/26歳/ゼニト)
大会成績:3試合・0得点・0アシスト

2012年EURO(ベスト4) リカルド・カレスマ(FW/28歳/ベジクタシュ)
大会成績:0試合・0得点・0アシスト

2014年W杯(GS敗退) ヴィエイリーニャ(MF/28歳/ヴォルフスブルク)
大会成績:1試合・0得点・0アシスト

2016年EURO (優勝) ジョアン・マリオ(MF/23歳/スポルティング)
大会成績:7試合・0得点・1アシスト

2018年W杯(ベスト16) ジョアン・マリオ(MF/25歳/ウェストハム)
大会成績:4試合・0得点・0アシスト

※リストは本選出場の大会のみで、ワールドカップは固定番号制が導入された1954年大会以降。ワールドカップのチーム成績は出場国が16か国以下だった1978年大会まで、ベスト8に勝ち上がれなかったケースはすべて「本大会出場」に。年齢と所属クラブは大会開幕時。GS=グループステージ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年6月4日号より転載

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