現主将が憧れた「リトル・モーツァルト」。禁断の移籍で晩節を汚した名手も――ドルトムントの10番の系譜

現主将が憧れた「リトル・モーツァルト」。禁断の移籍で晩節を汚した名手も――ドルトムントの10番の系譜

メラ―(左上)、ロシツキ(右上)、ムヒタリアン(左下)、ゲッツェ(右下)と、ドルトムントの10番の系譜には、クリエーティブなトップ下タイプが連なる。 (C) Getty Images



 サッカー界におけるエースナンバーである「10番」。その栄えある番号をメガクラブでは一体誰が背負ってきたのか。

 固定番号制が導入されたシーズンから現在に至るまで、重役を担ってきたドルトムントの10番たちを一挙に紹介する。

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 ドリブル、パス、ミドルの三拍子が揃った攻撃的MFの異才、アンドレアス・メラーは1996年にブンデス優勝、翌97年にビッグイヤーをもたらした。だが、2000年夏にシャルケに禁断の移籍。ファンの失望を買った。

 いわば晩節を汚したメラーに対し、01年1月の加入からアーセナルに去る06年夏まで絶大な人気を誇ったのがトマシュ・ロシツキ。攻撃的MFに必要な能力をすべて兼備し、01-02シーズンにリーグ制覇の立役者となった。

「リトル・モーツァルト」の異名をとった名手は、現チームの主将マルコ・ロイスが憧れた存在でもあり、同胞のCFヤン・コラーとのコンビで一世を風靡した。

 前任者たちが偉大すぎたがゆえ、後継のスティーブン・ピーナールはあらゆる点で物足りなさが否めなかった。その後、ムラデン・ペトリッチやモハメド・ジダンが刹那的な輝きを放つも、継続的に活躍したのは高速ドリブルや強烈なシュートで決定的な仕事を連発したヘンリク・ムヒタリアンだけだ。
 
◆ドルトムントの歴代10番の系譜と戦績はこちら
※ブンデスリーガが固定番号制に変更した95-96シーズンから

アンドレアス・メラ―(MF/元ドイツ代表/在籍期間:88〜90年、94〜00年)
10番を背負ったシーズン:95-96〜99-00
10番時代の公式戦成績:171試合・44得点・51アシスト

トマシュ・ロシツキ(MF/元チェコ代表/在籍期間:01〜06年)
10番を背負ったシーズン:00-01〜05-06
10番時代の公式戦成績:189試合・24得点・46アシスト

スティーブン・ピーナール(MF/元南アフリカ代表/在籍期間:06〜07年)
10番を背負ったシーズン:06-07
10番時代の公式戦成績:27 試合・0得点・1アシスト

ムラデン・ペトリッチ(FW/元クロアチア代表/在籍期間:07〜08年)
10番を背負ったシーズン:07-08
10番時代の公式戦成績:36試合・18得点・4アシスト

モハメド・ジダン(FW/元エジプト代表/在籍期間:08〜12年)
10番を背負ったシーズン:08-09〜11-12
10番時代の公式戦成績:73試合・15得点・10アシスト

マリオ・ゲッツェ(MF/ドイツ代表/在籍期間:09〜13年、16年〜)
10番を背負ったシーズン:12-13
10番時代の公式戦成績(09〜13年):44試合・16得点・20アシスト

ヘンリク・ムヒタリアン(MF/アルメリア代表/在籍期間:13〜16年)
10番を背負ったシーズン:13-14〜15-16
10番時代の公式戦成績:140試合・41得点・49アシスト

マリオ・ゲッツェ(MF/ドイツ代表/在籍期間09〜13年、16年〜)
10番を背負ったシーズン:16-17〜
10番時代の公式戦成績(16年〜):101試合・14得点・17アシスト

文●遠藤孝輔

※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年6月4日号より転載
 

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