【セルジオ越後】あれだけ活躍している三笘を代表に呼べないなんて…国内選手のモチベーションが気になるよ

【セルジオ越後】あれだけ活躍している三笘を代表に呼べないなんて…国内選手のモチベーションが気になるよ

2位以下を引き離しトップを走る川崎のなかで、大卒ルーキーの三笘が輝きを放っている。(C) SOCCER DIGEST



 Jリーグは10日までに15節が終了した。早いもので7月10日に再開して、あと2節で前半戦が終了するんだ。

 過密日程のなか、あっという間に駆け抜けた前半戦だけど、そんななかで圧倒的な強さを見せつけたのがフロンターレだったね。リーグ再開から10連勝をマークして、2位以下を大きく引き離している。大黒柱の中村憲剛が長期離脱していたのを感じさせないほどの強さだ。

 試合が週2回のスケジュールで立て込むなか、やはりどのチームも選手のやりくりに相当苦戦しているようだけど、フロンターレはある程度メンバーが変わってもパフォーマンスが落ちない層の厚さがある。それが結果にハッキリと表われているよ。フロンターレに続くセレッソやFC東京、グランパスといったチームは、少しずつどこかで取りこぼしてしまうからね。これがフロンターレとの大きな違いになっている。

 個人に目を向けると、今季も助っ人たちの活躍が目立つけど、なかでもオルンガは別格の活躍を見せているね。14試合で15ゴールとはすごい決定力だ。過去、Jリーグで活躍した歴代の外国人選手と比べてもトップクラスの実力なのは間違いないし、こういう選手を本物というんだろうね。他にもレッズのレオナルドはJ2、J3で得点王を獲得した実績を裏付けるようなコンスタントな活躍を見せているし、アントラーズのエヴェラウドもようやくチームにフィットしてきたのか、量産態勢に入ってきているようだ。

 こうした助っ人の活躍が目立つなかで、フロンターレの大卒ルーキー、三笘が頑張っている。ベテランの小林悠と並ぶ8得点を挙げているけど、なんといっても切れ味の鋭いドリブルはフロンターレの大きな武器になっている。こういう生きのいい若手をぜひ代表でも見てみたいけれど、残念ながらコロナ禍の影響で国内での代表活動はしばらくお預けになりそうだ。これは本当にもったいないことだよ。
 

 日本代表の森保監督もJリーグをいろいろ見て回っているようだけど、呼びたいと思っても活動する場がないのではどうしようもない。10月、11月に欧州遠征を行なうプランもあるようだが、一定の隔離措置などもあって国内の選手は連れていけないという。三笘やセレッソの坂元、レイソルの江坂など目に見える結果を残し続けている人材もいるだけに、本当に今こそ代表に引き上げて、さらにモチベーションを高めてあげたいところだけれどね。

 これまでは国内で結果を出し続ければ代表に呼んでもらえる側面もあったけど、そうした可能性がさらに減って、コロナ禍の状況もいつまで続くか分からないとなれば、ますます選手の目は海外に向いてしまうのかもしれない。上を目指そうという選手たちのモチベーションがどうなのか気になるよ。

 クラスターに見舞われたサガン鳥栖や、選手やスタッフの感染で試合の開催中止に追い込まれたグランパスなどのように、直接的にコロナの影響を受けた部分も少なくないけど、間接的に見ればその影響はいろんな面に及んでいる。

 代表の強化もそうだし、欧州市場からのスターの獲得も難しくなってきている。もはやイニエスタも日常化して珍しくはなくなってきているなかで、次のタレントの獲得はヴィッセルのみならずJリーグの課題でもあると思う。リーグの価値や世間一般の注目度を上げるためにもチャレンジしてほしいけど、ここでもコロナが大きな障壁になっているね。

 例えば藤井八段の登場によって、いま将棋界に一気に注目が集まっているように、社会的に大きなうねりを作り出すには、世間の誰もが知るスターが必要だ。昔は国内のサッカー界にもカズやヒデのようなその時代の象徴的な存在がいて、Jリーグに関心を引き寄せることもできた。だからこそ、三笘がどれだけ活躍しても、多くの人の目に触れる代表で活躍するチャンスを与えてあげられない現状は残念でしかない。

 日本協会も「ファンが選ぶ日本代表ベストイレブン」という企画をやってみたり、代表への関心を煽ろうとしているようだけど、世間の目をサッカー界に惹きつけるような努力、アイデアはまだまだ必要。日本サッカーをさらに成長させていくためにも、日本代表とともに基盤となるJリーグももっと盛り上げていかなくてはね。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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