高校年代でも存在感は抜群の中学3年生!ヴェルディユースにまたひとり将来有望な逸材ドリブラーが出現

高校年代でも存在感は抜群の中学3年生!ヴェルディユースにまたひとり将来有望な逸材ドリブラーが出現

昌平戦では途中出場から得点にも絡んだ橋本。ヴェルディ期待の新星だ。写真:松尾祐希



 左利きでドリブラー。“ヴェルディ”にまたひとり楽しみな逸材が現われた。

 今季から東京ヴェルディユースでプレーする橋本陸斗だ。主戦場は右サイドハーフ。独特の間合いが生み出す懐の深いドリブルが特徴で、相手を置き去りにするスピードも持ち合わせる。高校年代で堂々たるプレーを見せているが、まだ中学校3年生というのだから末恐ろしい。U-16日本代表にも継続的に選出されており、今後が楽しみな逸材であるのは確かだ。

 9月12日に行なわれたプリンスリーグ関東の第2節・昌平戦(○3−1)でも、橋本はそのポテンシャルを存分に発揮。1−0でリードしていた64分に投入されると、キレのあるドリブルで相手を翻弄してみせる。166cm・58kgというフィジカル面のハンデをものともせず、右サイドから何度もチャンスを演出した。70分には自ら仕掛けて、ゴール前でファウルを獲得。そのFKから酒井優希(3年)がネットを揺らし、「(拮抗しているから)流れを変えてくれ」という中後雅喜監督の期待に応えるプレーでチームの勝利に貢献した。

 守備やフィジカル面で課題を抱えるが、クラブも橋本のプレーを高く評価している。新シーズンからユースでプレーする一方で、中学校3年生にしてトップチームの練習を経験。3月下旬にはトレーニングマッチに出場するなど、同世代の仲間たちよりも一足早くプロの世界に足を踏み入れた。橋本にとっても上のカテゴリーでの体験は大きな財産。最初はプレースピードに戸惑ったというが、様々なカテゴリーで飛び級した経験が今のパフォーマンスに良い影響を与えているという。

「ユースの試合やU-16日本代表でのプレーは良い経験になっていて、日に日に成長できている実感があります。今年はユースの練習だけでなく、トップチームの活動にも参加させてもらい、高いレベルでプレーしてきました。その体験を試合に生かせているので、自分のプラスになっています」

 15歳の少年が経験したユースとトップチームでのプレー。これが自身の成長を支えている。ただ、飛び級で上のステージに挑むだけで力を付けられるわけではない。コミュニケーション能力と謙虚な姿勢を持っているからだ。
 

 橋本は先輩たちをリスペクトしながらも、気後れすることはない。そうした姿勢はサッカー面でも同じで、年齢関係なく振る舞って年上のプレーヤーにも遠慮なく物が言える。一方で、素直な一面も持ち合わせており、決して奢ることはない。ひとつ上のU-16代表合宿に参加してもそれは同じ。
「自分よりも上手い選手はいっぱいいる。毎回、僕は代表活動に参加して驚かされるし、刺激を受けています」
 7月下旬の代表活動で残した言葉の通り、ライバルたちから学ぶことで自身の成長に繋げてきた。

 まだ15歳。戦術的理解度を深め、身体が出来上がってくれば、伸び代は測り知れない。指揮官も「昌平戦は途中出場でしたが、チームに力を与えてくれました。本当に今後が楽しみな選手」と話し、さらなる飛躍を待ち望んでいる。

 当然、本人も現状に満足するつもりはない。

「チームからユースのカテゴリーでやってほしいと言われたのは有難いですし、上のレベルでやれることほど成長できる場はありません。今は出場機会ももらえているので、すごく良い環境なのは間違いない」

 9月21日からはU-16日本代表の一員として“2020 SBSカップドリームユースサッカー”に参加する。今回も清水エスパルスユース、ジュビロ磐田ユース、静岡ユース(18歳以下の静岡県選抜)に勝負を挑むが、年齢は関係ない。上のステージで戦う喜びを感じながら、より一層の成長を誓う。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

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