“韓国の至宝”イ・ガンインはなぜ再び干されたのか? 痛恨だった主将との口論「計画通りに進んでいない」

“韓国の至宝”イ・ガンインはなぜ再び干されたのか? 痛恨だった主将との口論「計画通りに進んでいない」

再び出番を失いつつあるバレンシアのイ・ガンイン。 (C) Getty Images



 10月18日に開催されたラ・リーガ第6節でバレンシアは、ビジャレアルと対戦。試合前は、久保建英とイ・ガンインの“日韓対決”が注目を集めたものの、前者が63分から途中出場した一方、後者は出番なし。ともに19歳のレフティーが、同時にピッチに立つことはなかった。

 これがイ・ガンインにとって、今シーズン初の出場機会なし。5節も35分のみのプレーで、満足な出場機会が与えられず、ロッカールームでの“いじめ”も取りざたされた昨シーズンの悪夢が再び訪れたかのような状況になりつつある。

 契約更新を拒否し、退団も仄めかした韓国代表MFが残留したのは、ロドリゴ(現リーズ)やフェラン・トーレス(現マンチェスター・シティ)といった攻撃陣の主力が去り、ハビ・グラシア新監督の下で、出番があると踏んだからだ。

 実際、プレシーズンマッチでもレギュラー格としてプレーし、先発したヘタフェとの開幕戦では2アシストを見せるなど、絶好のスタートを切っていた。

 では、なぜ再び“干されて”しまったのか。『Marca』紙が10月21日に、「物事は計画通りに進んでいない」として、イ・ガンインの現状について報じている。

「彼は、移籍市場でチームの重要なプレーヤーがほとんど去ったにもかかわらず、ハビ・ガルシア監督のレギュラーにせず、ベンチプレーヤーになった」

【画像】イ・ガンインと主将のガヤの口論シーンはこちら
 そして、9月19日に行なわれた第2節のセルタ戦で、キャプテンのホセ・ルイス・ガヤに噛み付いた一件が、やはり少なからず関係しているようだ。

「彼はレバンテとの開幕戦でスターターとして良いゲームをして、シーズンを始めました。しかし、2節でFKを巡ってガヤと口論をした後、グラシアはハーフタイムに彼を変えました。次の試合ではベンチに送り、ウエスカ戦は5分間しかプレーしなかった」

 セルタ戦で問題のシーンが起きたのは、0-1と1点ビハインドで迎えた34分。バレンシアがゴールやや右寄りの左利きのキッカーにとっては絶好の位置でFKを獲得した時だった。そしてイ・ガンインがその役を務めようとボールを持つと、同じくレフティーのスペイン代表DFガヤが近寄り、自分が蹴ると主張した。

 19歳の若武者はボールを後ろに隠すようにして抵抗を見せたが、他のチームメイトに諭され、キッカーを譲ることになった。だが、最後まで強い口調でガヤに文句を言い続け、ハーフタイムのベンチに下げられてしまったのだ。


 
 ガヤのキックが大きく外れたこともあり、「イ・ガンインが蹴るべきだった」と擁護や同情する声もあった。一方で、キャプテンに反抗的な態度を取ったことに対して、「お前は王様じゃない」「何様のつもりだ」といった厳しい批判の声も少なくなかった。

 ビジャレアル戦後、グラシア監督は、イ・ガンインを使わなかった理由について、「先にチェリシェフを投入し、次に他の攻撃オプションを探ったからだ。全員を使うことはできない」と語ったが、“噛み付き事件以後の先発は一度きりで、序列が下がったのは明らかだろう。

 再び苦境に立たされた“韓国の至宝”は、下部組織時代から過ごしてきた心のクラブを離れるのか。契約更新の行方も注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

関連記事(外部サイト)