【鹿島】「一番大きな課題」と向き合う土居聖真。次節の浦和戦で光を見出せるか

【鹿島】「一番大きな課題」と向き合う土居聖真。次節の浦和戦で光を見出せるか

ホームでの“ラスト4試合”の初戦となった前節の柏戦は1-4の完敗。トップ下で先発した土居は攻撃をリードする働きぶりも、勝利には導けなかった。写真:田中研治



 11月27日のオンライン取材に応じた土居聖真が静かに語る。

「大事な試合ほど、先制を許しているイメージがある」

 シーズンのラスト4試合はすべてホームゲーム。その一発目となる前節の柏戦は1-4の完敗を喫した。勝てば天皇杯の出場権を得られる2位に浮上する可能性もあった25節・名古屋戦は0-2の完封負け。いずれの試合でも、先にゴールを奪われている。また、リーグ優勝を目前に控えていた川崎とのビッグマッチは1-1のドロー決着も、やはり先制点を取られている。

「そこはまだまだ僕らの課題というか、一番大きな課題なのかなと」

 原因はどこにあるのか。柏戦では、相手のシュートが味方に当たってコースが変わり、失点。名古屋戦では、やや厳しいファウルの判定でPKを献上し、決められた。「アンラッキーな部分はあったかもしれないし、どうにもできないような失点じゃない」。だが、現実として先制を許している。そのターニングポイントになるような試合は「全部ホーム」で。

「やっぱり、一人ひとりの集中力だったり、それこそもっと慎重に入らなきゃいけないっていうところは、改善すべき点だなと思います」
 そう見当をつけるが、「原因をひとつに絞るのはちょっと難しい」とも。「もっとこう……なんだろうな」と言葉に詰まる。土居自身も思案を重ねている。「そこは考えなければいけない部分だと、個人的にはすごく思っていて。しかも、前半の早い時間帯に失点しているんで。直さなきゃいけないというか、なにか原因があるんじゃないかと感じています」。

 メンタルに問題があるのか――そう投げかければ、「点が取れていないわけではないので、メンタルの部分というのは、問題としては小さいと思います」と応じる。名古屋戦では敵の堅守を最後までこじ開けられなかったが、川崎戦、柏戦では、粘り強く攻め続けて試合を振り出しに戻すゴールを挙げている。2点差をひっくり返した横浜戦(31節)や、2得点をマークした土居のハイパフォーマンスもあり、二度のビハインドに追いついて最後は逆転した8月の柏戦のようなケースもある。

 とはいえ、土居が指摘する“大事な試合”では、伝統の勝負強さを発揮できていない印象だ。抱える課題を克服できれば、「もうひとつ、ふたつ、相手にとって手強いチームになれるんじゃないか、相手からすれば嫌なサッカーができるんじゃないか」。

 悲願のACL初制覇で節目の「20冠」を達成した2018年を最後に、タイトルから遠ざかっている。今年1月の神戸との天皇杯決勝で敗れた後、土居は悔しさを噛みしめながら「個人的には、“常勝鹿島”って言われるのも終わりだと思っています。また違った立場で、鹿島はサッカーをしなければいけない」と決意を新たにしていた。

 ザーゴ監督を招聘し、新体制となってスタートした今季、序盤は公式戦6連敗と大きく躓いたが、目指すべきサッカーをブレずにやり続けた結果、来季のACL出場権獲得を狙える順位にまで復活した。

 ただ、そこから先にはすんなりと進めずにいる。壁にぶち当たっている。残り3節。今季は勝率が芳しくないホームゲームで、その壁をぶち破れるか。それとも、そのままズルズルと行くのか――。

 何度目かの真価が問われる次節の浦和戦。今度こそ、光を見出せる勝利を掴みたい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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