<2020ベストヒット!>「ああいう日本人の若手はいない」遠藤保仁が久保建英を称える。鉄人の琴線に触れた“遊び心”

<2020ベストヒット!>「ああいう日本人の若手はいない」遠藤保仁が久保建英を称える。鉄人の琴線に触れた“遊び心”

久保の“遊び心”を絶賛する遠藤。次代を担うJの若手への提言も。写真:徳原隆元、Mutsu FOTOGRAFIA



 2020年の名場面を『サッカーダイジェストWeb』のヒット記事で振り返る当企画。今回は、新天地のジュビロ磐田でも異彩を放つ鉄人、遠藤保仁の登場だ。夏に前人未到となるJ1出場632試合の新記録を打ち立て、サッカーダイジェスト誌面上で一大特集を掲載した。そのロングインタビューのなかでヤットが明かした次代を担う若手プレーヤーへの期待、そしておのずとこぼれた久保建英の“リアル評”を、あらためて紹介しよう。

記事初掲載:2020年7月11日

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 前人未到の大記録を打ち立てたガンバ大阪のスーパーレジェンド、遠藤保仁。先週末の大阪ダービーで新記録となるJ1出場632試合を達成し、水曜日の名古屋グランパス戦でも途中出場で大いに存在を示した。

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 40歳となったいまも、老いてますます盛ん。本誌「サッカーダイジェスト」の最新号ではそんな鉄人・ヤットの一大特集を組んでいる。独占ロングインタビューでは自身の哲学、流儀、真髄について赤裸々に語ってもらっているが、今回はそのなかから、日本サッカー界の近未来を背負って立つヤングタレントたちへの提言とエールを抜粋しよう。話題はいまをときめく、マジョルカの久保建英にも及んだ。

 Jリーグ組、海外組を問わず、現代の若手プレーヤーに特大の期待を寄せる名ボランチは、それでも少し物足りなさを感じているという。「なんかこう、真面目すぎるのかな」と切り出し、次のように言葉を紡いだ。

「もちろん私生活とかじゃなくて、プレーに対してね。これをしないとアカン、これをしなさいって言われすぎてるのかもしれない。それは分かるんだけど、だとしてももっと自分の色を出してほしい。

 対戦相手でもそう思う。全員がハードワークしないとダメだ、球際で戦わなきゃとかに意識が行きすぎてる。自分はもっとカッコ良くセクシーにプレーしたいんです、って選手が出てきてもいいよね。球際で勝てば、試合に勝てるのかってところよ。先に行きすぎてるような気がする」

 さらにヤットは「自分のとこに来たら全部シュートに行くんじゃなくて、周りも使いながら、遊び心を持ってトリッキーにやってもいい。相手のゴール前ならね。もっと好きなように、自分が思うようにやればいいのになって」と力を込める。そして自然と口に出たのが、若き俊英の名だった。

「久保くんにはね、その遊び心のところですごく感じる部分がある。相手をいなしてやりたいんやろなって。ホントにすごいよ、あの年で。去年までJリーグにいたけど、もうすでにチンチンにしてたからね。ちょっとブラジルっぽいプレーもするし、ああいう日本人の若手はいないでしょ。遊んでやろうみたいな」


 やはりヤットの根底にあるのは、娯楽性の高いサッカーへのリスペクトだ。

「アキ(家長昭博)とかも若い頃から独特で、相手が寄せて来たらはたくし、来なければなんでもできますよ、みたいなところがあった。でも大半の若手は、目の前に敵がいても簡単にシュートを選択しがち。どこかみんなバタバタしている感じがする

 トレンドに乗っかるだけがサッカーじゃない。いまはどうしても、全部がそっちに寄せていきすぎな気がする。いつどこで点が生まれるか。そんなチーム、そんな選手が個人的にはもっともっと増えてほしいなって思う」

 価値観における世代間ギャップはあるにせよ、生き字引・遠藤保仁の言葉には、スタープレーヤーへと成長を遂げるためのヒントが隠されているはずだ。

取材・文●川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

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