関東大学リーグ2連覇&プロ内定者12名…「ステージがひとつ上がった」明治大の強さの源とは?

関東大学リーグ2連覇&プロ内定者12名…「ステージがひとつ上がった」明治大の強さの源とは?

関東大学リーグ2連覇を達成した明治大。1月に行なわれる全国大会でも快進撃は続くのか? 写真:安藤隆人



「去年の先輩たちの思いや、やってきたことが今年の代の4年生にしっかりと引き継がれ、それを4年生がちゃんと表現し、後輩たちに伝えてくれた。そういう『明治の基準』が受け継がれていくサイクルに入ってきたと感じます。ステージがひとつ上がったような気がします」

 関東大学リーグ1部で2連覇を飾った明治大の栗田大輔監督は、最終戦の桐蔭横浜大戦後にこう思いを口にした。

 昨年、大学サッカーは明治大に席巻された1年だった。総理大臣杯優勝、リーグ戦優勝、インカレ優勝の三冠を達成し、大量9人のJ内定者を輩出した。

 今年の代は相当なプレッシャーがかかっていた。だが、「僕らの名前を明治の歴史の中に刻む。それを目標にやってきた」とFW小柏剛(北海道コンサドーレ札幌)が語ったように、各大会で昨季に続く優勝(総理大臣杯は3連覇)を掴むことを自らに課し、今年をスタートさせた。

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で総理大臣杯がなくなってしまったが、関東リーグとインカレ(2021年1月にatarimaeni Cupとして開催)の2つは開催することになったことで、明確なターゲットとしてチームはまとまりを見せていった。

 昨年は中村帆高(FC東京)と森下龍矢(サガン鳥栖)と言う強烈なサイドアタッカーがおり、彼らの能力をフルに生かし、かつ本職は右サイドバックの3年生・常本佳吾(鹿島アントラーズ内定)のビルドアップ力も活用するなどの狙いから3-2-3-2のオリジナル布陣を敷いて圧倒的な力を見せつけた。今年は佐藤瑶大(ガンバ大阪内定)と蓮川壮大(FC東京内定)の高さと強さを持った強烈な2CBがいるため、伝統の4-4-2ベースでの戦いに転換。その上で状況に応じて常本を真ん中に配置した3-2-3-2にシフトチェンジするなど、昨年の財産も生かしながらチームビルドを行なってきた。

 結果として昨年とはアプローチが異なるも、攻守において抜群の安定感を示した。今年の課題であったボランチも、バランサーの住永翔(長野パルセイロ内定)を筆頭に、力安祥伍(ツエーゲン金沢内定)、坂本亘基(ロアッソ熊本内定)という4年生が急成長。さらに本来はサイドプレーヤーの2年生・木村卓斗も台頭し、一気に激戦区となった。

「毎年、今年はこの方向性で行くというのをチーム単位、個人単位で細かく設定して選手たちに提示している。それを選手たちがそれぞれに咀嚼して、ピッチの上で実践してくれた」
 栗田監督がこう語ったように、明治のサッカーという大枠の中で選手たちが個性を発揮する環境になってきた。これこそが明治の強さの源となり、栗田監督の冒頭の言葉につながった。
 

 明治史上初のリーグ2連覇を達成し、今年のチームはサッカー部の歴史に名を刻むことができた。最終戦は3-3の打ち合いとなったが、この試合で先制点を挙げたのはFW佐藤凌我(東京ヴェルディ内定)で、1-3にひっくり返された後に執念の2ゴールを叩き込んだのが小柏だった。

 プロ内定の4年生のダブルエースがゴールを決めて締め括ったのも、今年の明治の勝負強さ、そして後輩たちに残す強烈なメッセージになったのは間違いない。

 これでアミノバイタルカップでは出場権を逃していた、インカレ代替大会であるatarimaeni Cupへの出場権も手にした。まだ彼らにはやり残した目標が残っている。

 昨年を大きく上回るプロ内定者12名を輩出することになった、まさに『オールプロ集団』の明治大。1月6日に開幕する今年度最後の全国大会で集大成を披露するまで、彼らは一切手綱を緩めない。それも後輩たちに伝えていく『明治サイクル』の促進に繋がっていくことを、4年生は誰よりも理解しているのだから。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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