久保建英の美弾で白星発進の日本五輪代表をライバル国メディアはどう見た?「日本は危険な存在」「田中、堂安がチャンスを作った」

久保建英の美弾で白星発進の日本五輪代表をライバル国メディアはどう見た?「日本は危険な存在」「田中、堂安がチャンスを作った」

値千金の決勝点を挙げた久保への評価は高まるばかりだ。(C)Getty Images

7月22日、東京オリンピック・男子サッカー競技のグループリーグが開幕、日本は東京スタジアムで南野アフリカと対戦し、久保建英のゴールで1-0と白星スタートを切った。

 南アフリカがコロナ感染者を出したため、開催自体が危ぶまれた試合は、日本が攻勢に立ち続け、引いた南アフリカの守備をこじ開けようとするという展開で進み、スコアレスで終盤に突入したが、71分に久保が右サイドでボールを受けると、ドリブルから左足を強振。ボールは左ポストを叩いてゴールネットを揺らし、これが決勝点となった。

 試合後、森保一監督は「なかなかゴールを割らせてもらえない中、選手たちが我慢強く戦ったことは次につながる。簡単には我々の思い通りの戦いにはならないということが、今日の試合で分かったと思うので、この反省を活かして次の試合に臨みたい」と苦戦だったことを認めた。
  一方、南アフリカのデイビッド・ノトアン監督は、主力2選手をコロナ感染で欠き、さらにまともな準備ができなかったことについては「ルールはルール」と受け入れ、厳しい状況で開催国を苦しめた選手を称賛。敗戦を「混乱のせいにはしたくない」と語ったが、感染が発覚した後、周囲が選手団を「避ける」ことについて「少し失礼だと思う」と心情を吐露している。

 初戦を落とした南アフリカのメディアでは、『DAILY MARVERICK』が「2016年のリオ五輪でも開催国と対戦してスコアレスドローに持ち込んだ南アフリカが再び歴史を繰り返すと思われたが、日本には勝点3を得るのに、久保の鋭い左足のシュートによる1点で十分だった」と報道。自国が準備不足の割にはよく守り、有利な判定にも守られながら、決定機も作ったが、「明らかに日本が勝者に相応しかった」と綴った。

 また、『The Citizen』は「天才・久保が南アフリカを沈める」と伝えたが、自国についても「GKロンエン・ウィリアムズの好守により、恥ずかしくないスコアを手にした」と評価。『IOL』は「『日本のメッシ』が勇敢な南アフリカに敗北をもたらした」として、こちらも久保の鮮やかな一撃に言及した。
  日本と同じグループでは、メキシコとの初戦を1-4で落としたフランスのスポーツ紙『L’Equipe』が、今後対決するライバルたちの戦いを「バランスの取れた戦いとはならず、日本ははるかに危険な存在だった。久保は何度もゴールを試み、味方の良いクロスとゴールポストの助けを受けて、決勝点を決めた」とレポートしている。

 一方、好スタートを切ったメキシコの専門メディア『Soy Futbol』は「“宝石”久保のゴールで勝利」と伝えた後、自国開催の1968年大会・3位決定戦で釜本邦茂の2得点で日本に敗れてメダル獲得を逃した過去に触れ、その雪辱を果たす機会が到来したと記述。また日刊紙『Excelsior』は「田中碧、堂安律の2人が最も多くのチャンスを作った」と、久保以外のタレントにも言及した。

 その他の国では、英国の『The Independent』が「コロナ感染で危機に見舞われた南アフリカに対し、レアル・マドリーの久保が彼らの苦境を悪化させた」、スペインの『VAVEL』は「スコアには反映されなかった不均衡な内容の一戦で、マドリーの選手の素晴らしいアクションにより開催国が勝利を収めた。南アフリカは大差で敗れることを避けるため、相手のスペースを消した」と報じている。
  同じスペインの『AS』は、自国がエジプトとスコアレスドローに終わったことを受け、「日本の決勝点を奪った久保は五輪初日のスター、マルコ・アセンシオはスペインの失望」と、マドリー所属の選手の明暗を強調。『AS』はさらに久保に言及し、「前半から目立ち、自由自在に前線を動き回った。右サイドで堂安律とのコンビネーションを見せる瞬間が本当に光っていた」と絶賛した。

 最後に、ブラジルの『Globo』は「100%守備モードの南アフリカを攻略するのに71分かかった」とやや厳しく評したが、個々については「久保と堂安が攻撃で最高の動きを生み出し、前者が違いを生んだ」と称賛。全選手を10点満点で採点し、最高は久保の7、これに吉田麻也、中山雄太、田中が6.5で続いている。

構成●THE DIGEST編集部

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