オフサイドか否か!? エムバペの決勝弾をめぐる「ルール論争」が勃発!「スペイン側が不満を感じるのも当然」との報道も

オフサイドか否か!? エムバペの決勝弾をめぐる「ルール論争」が勃発!「スペイン側が不満を感じるのも当然」との報道も

エムバペは明らかにオフサイドポジションにいたため、スペインの主張は理解できるが…。(C)Getty Images

現地時間10月10日、2020-21シーズンUEFAネーションズリーグ(UNL)の決勝が行なわれ、フランス代表が2-1でスペイン代表を下し、初優勝を飾った。

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 UEFA加盟の全55協会の代表チームをランキングに基づいて4つのカテゴリーに分け、さらにその中で複数のグループに分かれてそれぞれ総当たりのリーグ戦を戦い、その結果によって上位リーグへの昇格、或いは下位リーグへの降格を行なうという、2018年にスタートした大会で、今回は2回目となる(初代王者はポルトガル)。

 サン・シーロでの決戦、非常に強度の高いサッカーを両チームが展開し、後半はスペインがポゼッションを高め、64分にミケル・オジャルサバルが相手DFの厳しいマークをものともせずにペナルティーエリア内をドリブルで突き進んでシュート、先制点を奪う。しかし、フランスはその2分後にカリム・ベンゼマが左サイドのカットインからよくコントロールされたミドルを鮮やかに決めて追いついた。
  さらに80分、フランスはテオ・エルナンデスのスルーパスに抜け出したキリアン・エムバペがGKウナイ・シモンの牙城を崩して決勝点。準決勝ベルギー戦同様に逆転勝利を飾った世界王者が、またひとつ新たな勲章を手に入れた。

 素晴らしい個々の力によって果たされた「レ・ブルー」の見事な戴冠だったが、殊勲弾となったエムバペのゴールが、大きな物議を醸すこととなった。動画等で確認すると、テオからパスが出る瞬間、明らかにエムバペがオフサイドポジションにいたように見えるからだ。しかし、アンソニー・テイラー主審がVARとの審議後にゴールを認めたのは、出されたパスに対し、スペインのエリック・ガルシアが反応して足で“意図的に”ボールに触れたことで、オフサイドが「無効」となり、プレー続行となったためである。

 このルールに、スペインの選手たちは異論を唱えており、当事者のE・ガルシアは「明確なオフサイドだと僕は思っている。相手にパスが渡るのを見ているだけなんて、どんなDFにも不可能だ。将来的に、このルールが変わることを願っている」、セルヒオ・ブスケッツは「我々は明確にオフサイドのラインを引いていた」、そしてセサール・アスピリクエタは「なぜゴールが認められたのか……。オフサイドは明らかなのに、VARによってあのような判定に至ったことが理解できない」と、それぞれが不満を露にした。
  ルイス・エンリケ監督は「オフサイドに見えたが……しかし、私は自分にコントロールできないことについては話さないと決めている」と語るに止めたが、各国メディアはルールの解釈に対する検証を行なっており、スペインのスポーツ紙『AS』はトップレベルで笛を吹いた経験を持つ元審判のイトゥラルデ・ゴンサレスの意見として、今回のケースでの審判の判定はルールに則った正しいものであると結論づけられた。また、同氏は「選手はルールを知るべきだ」と主張もしている。
  一方、スポーツ専門放送局『EUROSPORT』は「リプレーでは、エムバペはオフサイドに見えるが、E・ガルシアのボールタッチがあったことで、プレーは次に段階に進んでいる」とのルール上での解釈を紹介したが、続けて「パスはエムバペに向けて出されたものであり、E・ガルシアはボールをコントロールできなかった。それでプレー続行(オンサイド)を主張することは難しい。スペイン側がVARのスタッフたちに不満を感じるのも当然だろう」との見解を示している。

 ちなみにフランスのメディアでは、専門誌『ONZE MONDIAL』も「VARで確認したはずの審判を除いて、誰もがエムバペのプレーが明らかなオフサイドと捉えているようだ」と報じているが、この件に関する論争は今後、どのような展開を見せるかが気になるところだ。

構成●THE DIGEST編集部

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