モウリーニョ、新・欧州3大カップ完全制覇一番乗り!3人目の偉業に「この勝利はローマの歴史だが、私の歴史でもある」と涙

モウリーニョ、新・欧州3大カップ完全制覇一番乗り!3人目の偉業に「この勝利はローマの歴史だが、私の歴史でもある」と涙

初代王者に輝いたローマ。試合後、モウリーニョ監督はうれし涙を流した。(C)Getty Images

現地時間5月25日、今季より新設された欧州カップ戦「ヨーロッパ・カンファレンス・リーグ(ECL)」の決勝が行なわれ、イタリアのローマが1-0でオランダのフェイエノールトを下し、初代王者に輝いた。

【動画】ローマがECL初代王者に!ザニオーロの決勝弾をチェック

 アルバニア・ティラナのエア・アルバニア・スタジアムで行なわれた一戦。ローマは32分にジャンルカ・マンチーニのミドルパスをゴール前のニコロ・ザニオーロが胸トラップで落として先制点を奪うと、その後はフェイエノールトの再三のチャンスをGKルイ・パトリシオが防ぎ、最後までリードを守り切ってみせた。

 これまで欧州カップ戦では、1983-84シーズンにチャンピオンズ・カップ(現リーグ)、90-91シーズンにUEFAカップ(ヨーロッパリーグ=ELの前身)で決勝に進むも、前者では本拠地オリンピコでの試合というアドバンテージを得ながらもリバプールにPK戦の末に敗れ、後者はインテルとの同国対決を落とし、栄冠に手が届かずにいた。

 そして“三度目の正直”でついに悲願成就となった(ちなみにかつて行なわれていたインターシティーズ・フェアーズカップ、アングロ・イタリア・カップといった非公式のカップ戦では優勝経験あり)。

 98-99シーズンに各国国内カップ王者の欧州一を決めるカップウィナーズ・カップ(ちなみに最後の王者はラツィオ)が廃止されてから、23年ぶりに新設された第3の欧州カップ戦を制したローマは、2007-08シーズンのコッパ・イタリア以来となるタイトル獲得に喜びを爆発させた。嬉しさのあまり涙を隠さなかったひとりが、今季よりチームを率いている名将ジョゼ・モウリーニョ氏だ。
  準決勝レスター戦の後にも感極まって涙を流し、「この大会は、我々にとってのCLだ」と語って、CLやELよりも出場条件が低いコンペティションに対しても並々ならぬタイトル獲得への執着心を見せていた。そんなポルトガル人監督は、決勝戦後の英スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』に対し、「多くのことが頭の中を駆けめぐっている」と声を詰まらせながら、以下のように続けている。

「我々は歴史を創った。最初から、ECL優勝が達成可能な目標であることは理解していた。たとえ、試合が進むにつれて強い相手とぶつかるようになってからも、それは変わらなかった。これは、我々が狙っていたコンペティションだった。そして、主な目標のひとつだった来季のEL出場権も、我々は(セリエA6位として)獲得してみせた」

「私は今後も、ローマで指揮を執り続ける。たとえ、どんな噂が流れているとしても、それは疑いのないことだ。ここに留まり続けたい。今、必要としているのは、我々のオーナーが新たなシーズンに向けて、何を望んでいるのかを把握することだ。我々は今、素晴らしいプロジェクトに沿って動いており、それがどうなるかだけは知っておく必要がある。この勝利はローマの歴史だが、私の歴史でもある」 また、ここまでの監督キャリアで多くのタイトルを手にした名将だけに、「これまで成し遂げてきた勝利との違いは? マンチェスター・ユナイテッドでもチーム全体で目標を達成したし、ポルト、インテル……そして今日はローマ。それは全て、とても特別なものだ。今、私はロマニスタのことを考えている。これまで率いた全てのクラブに敬意を払った上で、自分は100%ロマニスタだと感じている」というコメントも発せられた。

 この勝利により、モウリーニョ氏は現行の「欧州3大カップ」を制した最初の監督という栄誉を手にすることになった。CLはポルト時代の2003-04シーズン、インテル時代の09-10シーズン、ELはポルト時代の02-03シーズン、マンU時代の16-17シーズンで、総獲得タイトル数は今回で26に達している。
  ちなみに、旧「欧州3大カップ」を達成しているのは、イタリアのジョバンニ・トラパットーニ氏とドイツのウド・ラテック氏で、前者はユベントス時代にチャンピオンズ・カップを84-85シーズン、カップウィナーズ・カップを83-84シーズン、UEFAカップを76-77、92-93シーズン、後者はバイエルン時代の73-74シーズンにチャンピオンズ・カップ、バルセロナ時代の81-82シーズンにカップウィナーズ・カップ、ボルシアMG時代の78-79シーズンにUEFAカップを、それぞれ制している。

 このように、新時代の偉業一番乗りとなった「スペシャル・ワン」には、各国メディアだけでなく、ファンからも多くの賛辞が贈られている。ローマの前に率いたトッテナムでは無冠に終わり、「魔法を失った」と報じられたこともあったが、健在ぶりを改めて示した59歳が、ここからどれだけ勲章を増やしていけるか、今後も注目し続けよう。

構成●THE DIGEST編集部
 

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