PKの妙技が生まれてから46年! サッカー界の“記念日”に伊メディアが伝説的な「パネンカ」の数々をセレクト!!

PKの妙技が生まれてから46年! サッカー界の“記念日”に伊メディアが伝説的な「パネンカ」の数々をセレクト!!

ドイツW杯決勝でのジダンのパネンカ。クロスバーを叩いたが、見事にゴールを決めた。(C) Getty Images

サッカー界で6月20日とは、ひとつの偉大な“技”が全世界に初お披露目された記念日である。

 遡ること46年前、欧州選手権(EURO)は勝ち上がった4か国による決勝大会がユーゴスラビア(当時)で開催され、準決勝を制した西ドイツとチェコスロバキアがファイナルで対峙することとなった。前回王者であり、2年前の自国開催のワールドカップで世界制覇を果たしていた前者の決勝進出は当然として、後者が2年前にヨハン・クライフを擁して旋風を巻き起こしたオランダを抑えたことは世界に驚きを与えた。
  ベオグラードでの決勝でもチェコスロバキアは活きの良さを見せて25分までに2点を先取。対して、攻勢の西ドイツは89分に同点として試合を延長戦に持ち込み、PK戦を迎える。状況的には追いついた側が有利かと思われたが、先攻のチェコスロバキアは4人全員が成功し、一方の西ドイツは4人目のウリ・ヘーネスのシュートがクロスバーをオーバー。そして、最終キッカーを務めたチェコスロバキアのMFアントニン・パネンカは、この緊張する場面で、名手ゼップ・マイヤーの意表を突くチップキックで、栄光のシュートを決めた。

 誰もが驚く妙技について、以前からクラブでの練習でこの新たな技のアイデアを思いつき、精度を高めていたことを、パネンカ自身が明かしている。その後、かなりの年月が過ぎてから、この技は「パネンカ」と名付けられ、その後、時代を経ても重要な場面で多くの名手たちが、この“勇気のいる”キックを披露して数々の伝説を生み出しており、これを鮮やかに決めるのが、テクニシャンの証ともなっている。

 この日からちょうど46年後、イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』は、サッカー界の偉大な発明に敬意を表し、「過去の印象的なパネンカ」を紹介。76年の歴史的な瞬間の後に挙げられたのは、EURO2000準決勝で開催国オランダ相手にイタリアが奇跡の勝利を飾った一戦のPK戦でフランチェスコ・トッティが披露したシュート(ただし、肝を冷やしたチームメイトからは「二度とやるな」と叱られたとか)だった。

 他には、EURO2012準々決勝イングランド戦でのアンドレア・ピルロ(イタリア)、ポルトガル戦のセルヒオ・ラモス(スペイン)、2019-20ラ・リーガ第33節アトレティコ・マドリー戦のリオネル・メッシ(バルセロナ)、2009-10セリエA第28節インテル戦のジュゼッペ・マスカーラ(カターニャ)、2021-22チャンピオンズ・リーグ準決勝マンチェスター・シティ戦のカリム・ベンゼマ(レアル・マドリー)らの印象的な一撃が挙げられている。
  また、2006年ドイツ・ワールドカップ決勝で、この試合で現役を終えるジネディーヌ・ジダンが、イタリアの名GKジャンルイジ・ブッフォンをこれで欺き、クロスバーを叩きながら先制点を奪取した場面も選定されたが、偶然にも先日、ジダンは母国フランスでの番組において、この場面を「どう蹴ろうか数秒間考えた。目の前にいるGKは、私のことをよく分かっているから、何か考えなければならなかった」と振り返った。
  そして、チリがアルゼンチンを下して初の南米制覇を果たした2015年コパ・アメリカで、チリの最終キッカーを務めたアレクシス・サンチェスによる“トリック”も紹介されたが、これについてはパネンカ本人が「アレクシスのPKは、タイトル獲得を決したという意味で、私のものに似ている唯一のものだ。そして技術的な完成度も高く、非常に素晴らしかった」と絶賛したほどである(サッカー専門メディア『ONE FOOTBALL』より)。

 ちなみに2年前、パネンカがコロナに感染して一時は重体に陥ったというニュースが世界に流れたが、その後、無事に完治し、73歳となった現在も母国のクラブ、ボヘミアンズ・プラハの会長を務めながら、数々のイベントにも参加するなど(プレーも披露)、元気な姿を披露。そして、自らが編み出した技で観客を魅了する後輩たちを、温かく見守っている。

構成●THE DIGEST編集部
【画像】ドイツW杯決勝で鮮やかに決めたジダンのパネンカを背後から激写!

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