今季は失敗を許されないモナコ…南野拓実を獲得した理由をSDが明かす「多才で成熟した要素を加えたかった」

今季は失敗を許されないモナコ…南野拓実を獲得した理由をSDが明かす「多才で成熟した要素を加えたかった」

新天地のモナコで存在感を示している南野。8月2日のCL予選・PSV戦で結果を残せるか。(C) Getty Images

南野拓実は今夏、新たな挑戦の場にリーグアンのモナコを選び、1500万ポンド(約24億円)以上の移籍金を置き土産に、年半を過ごしたプレミアリーグの強豪リバプールを後にした。

 公国のクラブでプレーする決心を固めた理由を、彼は「最初にアプローチしてくれたクラブであり、僕もすぐに興味を持ったので、フィリップ・クレマン監督とポール・ミッチェルSD(スポーツ・ディレクター)に会い、魅了されて、この名門クラブでプレーしたいと思いました」と、7月20日の入団会見で語っている。

【動画】南野拓実、古巣サウサンプトン戦でゴールをお膳立て! これに対し、モナコのミッチェルSDは、「勝利の文化、ピッチの上での多様性、そしてエグゼクティブプレーヤーとしての地位を有している選手であり、タクミが若いチームの成長に貢献し、クラブの目標を達成するのに貢献してくれると確信している」と、日本人助っ人に期待を寄せていたが、先日、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』に対し、改めて南野を獲得した理由を明かした。

 2020年6月にオレグ・ペトロフの後任として現職に就いたミッチェルSDは、このインタビューの中で、イングランド・サッカーとの繋がりなどについて語った後、モナコでの戦略に言及し、「私が着任する前、モナコは2年間で3億5000万ユーロ(500億円弱)を費やしたが、うまくいかなかった」と明かして、「より計画的なものでなければならない」と主張している。

「選手の獲得には、グローバルな戦略が含まれる。そして我々は、これについて長期、中期、そして短期的に考えなければならない。投資がうまくいかなかった場合、クラブの歩みは止まり、進歩を妨げられる危険性があるため、我々はそれを極めて真剣に受け止めなければならない」

 そうした見地から、南野を獲得することの効果について「リバプールから加入したことで、目立つ存在に見えるかもしれないが、重要なのはバランスだ。我々はフランス・サッカー界で2番目に若いチームであり、欧州の中で最も若いチームのひとつだ。タキを迎えることで、我々はもう少し多才で成熟した要素をチームに加えたかった」と敏腕SDは語り、また以下のようにも続けた。

「モナコは欧州で大きな試合を戦わなくてはならず、タキのようなキャリアを持つ選手、エキサイティングで攻撃的な選手が必要だった。ユルゲン・クロップ監督が多くのクオリティーの高い選手を擁したことで、リバプールでのタキは苦しんでいた。リバプールは常に、非常に効率的なリクルートを行なってきたことで、我々の選択肢やチャンスは極めて限られていたが、それでも我々は幸運だった。なぜなら、我々はキャリアのピークを迎えようとしている選手を獲得できたからだ」
  現在、モナコは8月2日に行なわれるチャンピオンズ・リーグ(CL)予選・PSV戦に集中しているが、欧州最大のメディアグループ『RTL』のスポーツサイトによれば、ミッチェルSDは「昨季よりも状況は難しいものだが、(クラブの)ドミトリー・リボロフレフ会長は野心的であり、CLという最高レベルでモナコが成功するのを見たいと思っている」と語り、予選突破は義務であり、昨季のような失敗は許されないとしている。
  もっとも、「クラブとしての目標は、フランス、欧州で競争力を上げるだけでなく、そして育成においてもより高いレベルに発展し、競争力のある若手選手を輩出することだ。したがって、我々のシーズンは欧州の戦いだけに限定されることはない」とも強調しており、クラブ全体のバランスを重視する。

 ブレないプロジェクトの下でチーム強化に合う選手として招聘され、重要な役割を託された南野。大きな責任を背負うことになったが、それは非常にやり甲斐に満ち、選手としても光栄なことだろう。果たして、彼はクラブの期待に応え、最高の形でキャリアのピークを迎えることができるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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