「オリンピック・ゴールを披露したが…」 J復帰報道の香川真司、現地メディアはベルギーでの1年をどう評したか?

「オリンピック・ゴールを披露したが…」 J復帰報道の香川真司、現地メディアはベルギーでの1年をどう評したか?

12年半にわたり欧州で活躍してきた香川。STVVの退団とJリーグ復帰が複数メディアで報じられている。(C) STVV

昨年1月にベルギー・ジュピラープロリーグのシント=トロイデン(STVV)に加入し、2シーズン目に突入している香川真司。今季はここまで12試合に出場し、2ゴールを挙げていたが、日本代表の欧州での挑戦が終焉を迎えたと、複数の現地メディアが報じている。

 同国のニュースメディア『Het Belang van Limburg』は、「香川はちょうど1年でSTVVを去り、プロデビューしたセレッソ大阪に復帰する。彼はSTVVで、常に笑顔を見せ、認めざるを得ない『オリンピック・ゴール』(※編集部注:コーナーキックから直接決めるゴール)を披露したが、以前のようなスター選手としての地位を示すようなプレーを見せることはできなかった」と綴った。

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 これを受けて、同国のサッカー専門サイト『WALFOOT.BE』は「ちょうど1年前、日本サッカー界のレジェンドを起用することで、STVVは日々、このリーグのファンの注目を集めたものだが、ドルトムント、マンチェスター・ユナイテッドでプレーしたという印象的な経歴を持つ33歳の攻撃的MFは、その極意を再び披露することのないまま、バッグに荷物を詰めてベルギーを去ることになる」と伝えている。

『voetbalnieuws』も、「日本人選手はここ数週間、怪我で欠場していたが、現在は再び調子を取り戻している。しかし、彼はもはやSTVVでプレーすることはない。リンブルフのクラブでの冒険は1年で終わりを告げた」と香川の退団を断定的に報じるとともに、以下のように、STVVでの彼を評した。

「最終的に、ベルギーでの彼の短期滞在は、明らかに成功とはならなかったと結論付けることができる。このMFは、ドルトムントとマンチェスター・Uで何年もプレーしていたことで大きな期待を受けてこの国に到来したが、その全盛期はすでにかなり以前のことだった。結局のところ、ベジクタシュ、レアル・サラゴサ、PAOKサロニカに続く最後の寄港地でも、彼は成功を収められなかった」
 「香川はまだ、サッカーをプレーできることは示したものの、もはやチームをコントロールすることはできなかった。彼はSTVV経由で、日本代表に復帰し、カタール・ワールドカップに出場することを望んでいたが、実現できなかった。彼はこのクラブで通算18 試合に出場したのみで、2つのゴールと1アシストを記録した」

 また同メディアは、香川と同クラブとの契約が残っていることから、「STVVはこのスター選手の退団により、かなりの移籍金を手にできると信じている」とも綴り、また「今冬にクラブを去る経験豊富なMFとしては、クリスティチャン・ブリュルス(→ズルテ・ワレヘム)に続く2人目である」と、冬の移籍市場での動向にも言及している。
  サッカー専門サイト『ONEFOOTBALL』は、『Het Belang van Limburg』の報道を受けて「STVVでの彼は、残念ながら怪我に悩まされ、思うようにコンスタントにプレーすることができなかった」と同情を示すとともに、「元ドルトムントとマンUの選手は、多くの主要なトロフィーを獲得して欧州を去る」と、ブンデスリーガ2回、ポカール2回、プレミアリーグ1回、コミュニティシールド1回、ギリシャ国内カップというタイトル歴を紹介した。

 奇しくも、ドイツ・ルール地方のメディア『RUHR24』は、過去の戦力補強を特集した記事において「ドルトムント・ファンは、香川を覚えているだろう。日本人は2010年夏に35万ユーロ(5000万円弱)の移籍金でやって来て、爆弾のように“大当たり”した」と、同クラブの歴史に残る黄金時代の創成に貢献したMFを回想している。

 昨年10月のシャルルロワ戦で、CKを直接決める美弾を決めた際には、ベルギーの日刊紙『Het Nieuwsblad』から賛辞を贈られ、「まだまだいける!」と綴られた香川だが、ついに12年半もの間過ごしてきた欧州での挑戦を終え、母国で残りのキャリアを過ごすことになるのか。

構成●THE DIGEST編集部
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