「偉大な頭脳」久保建英の古巣相手に見せつけた異彩に賛辞止まず! マドリー復帰を願う声も「6か月で市場価値は倍増した」

「偉大な頭脳」久保建英の古巣相手に見せつけた異彩に賛辞止まず! マドリー復帰を願う声も「6か月で市場価値は倍増した」

マドリーの本拠地での一戦で、数少ない決定機創出をした久保。このパフォーマンスに地元メディアからの賛辞も止まらない。(C)Getty Images

現地時間1月29日に行なわれたラ・リーガ第19節で、3位のレアル・ソシエダは2位のレアル・マドリーを相手にスコアレスドローに持ち込み、勝点3差をキープした。
【動画】「決めてたらヒーロー」と悔やむ…古巣マドリーのディフェンスを翻弄した久保建英の絶妙な股抜きシュート

 敵地サンチャゴ・ベルナベウでの一戦、ホームチームの攻勢を許しながらも、これをしのぎながら時折チャンスを創出したソシエダ。その中で久保建英はトップ下として先発出場を果たし、チャンスメイク、フィニッシュの両方で見せ場を作るなど、昨季までの所属チーム相手に印象的なプレーを披露した。公式戦でのフル出場は、昨年10月6日に行なわれたヨーロッパリーグのシェリフ戦以来、リーガでは今季初で、マジョルカ在籍時の昨年2月26日(バレンシア戦)以来だった。

 強敵マドリー相手にアウェーで勝点1を奪ったのは、今季のソシエダの強さを示す結果と言え、久保も自身のSNSで「非常に難しい会場で重要な勝点を獲得」とポジティブに綴った。一方でクラブの公式サイトのインタビューでは「個人的には得点機があり、決めていればヒーローになれたので、複雑な気持ち」と正直な気持ちも明かしている。

 とはいえ、21歳の日本人アタッカーのプレーに対し、クラブはSNSで「タケのまた新たな良いプレー」と称賛。さらに公式サイトでも、61分に相手DFの股を抜くシュートがGKティボー・クルトワにセーブされた場面を「ベストショット」と記述。
  そして、イマノル・アルグアシル監督は「とても素晴らしく、他の選手同様、驚異的だった。ゴールまであと一歩まで迫り、ボールのないところでもよく働いた」と、背番号14を褒め称えた。

 現地メディアの報道に目を向けると、いずれも久保に対しては好意的な評価が目立つ。

 マドリードに拠点を構えるスポーツ紙『MARCA』は3点満点の採点でチーム2番目タイの「2」を与え、同じくマドリードの日刊紙『AS』は「恐れ知らずで、クールで、スマート。とてつもないクオリティーの高さで、彼はそれらを全てベルナベウで披露した。彼はマドリーにとっての真の危険を生み出し、素晴らしいプレーを見せて、2つの明確な得点機を得た。彼の足をボールが通過すると、常にソシエダの攻撃は改善された。さらに、彼は守備でも力を出し惜しみしなかった」と大絶賛している。 また、「ソシエダはピッチ全体をうまく使ってプレーし、小さな身体と偉大な頭脳と技術を駆使するクボを通して常にゴールを狙い、マドリーに困難さを与えた」とも評した『AS』は、久保が古巣相手であることに注目。「両クラブの間に6000万ユーロ(約85億円)での買い戻しオプションの条項があるとしても、彼がベルナベウに戻るために両クラブが合意に達することを想像するのは難しくない」と去就に言及し、別の記事では明確にこの日本人のマドリー復帰を願った。

 一方、バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、久保の「飛躍するためには、より多くの得点を挙げる必要があり、そのためにはゴール前でもっと冷静にならなければならない」という試合後のコメントを紹介し、彼を「発電機」と表現した。

「残り10分で疲弊するまで『魔法』を披露。欠場したダビド・シルバのポジションで相手にとっての危険を生み出し続け、クルトワに防がれたものの、ゴールに迫った。幅広い守備でトニ・クロースを封じる役割も果たした」
  また、日刊紙『SPORT』は、この試合でのソシエダを「クボの才能に託された集団」と表現したが、バルセロナ寄りの同メディアも宿敵と彼の関係性に注目し、「マドリー以外にも人生はある」と題した記事で、「昨夏にフロレンティーノ・ペレス(マドリー会長)が600万ユーロ(約8億5000万円)でサン・セバスティアンに与えた日本人選手は、イマノルの下でのわずか6か月で1200万ドル(約17億円)と市場価格が倍増した」と報じた。

 他では、日刊紙『El Pais』が「タケ・クボは攻守両面で素晴らしいレベルのプレーを披露した」と記述。そしてバスクの地元紙『Noticias de Gipuzkoa』は「相手にとっての危険を生み出すチャンスがあったが、クボはこれを活かす必要があった。しかし、彼は今回も、最も違いを見せつけた選手のひとりだった」と逸機に対してはやや厳しい評価を下すも、プレー全体をポジティブに総括。ただ、採点は及第点に満たない「5」に止まっている。

 最後に、スペインのサッカー専門サイト『El Desmarque』は10点満点の採点でチーム最高タイの「8」とし、寸評では「日本人選手は非常に優れたプレーを見せ、マドリーに対して明確な攻撃のチャンスを創出。非常に速く、良いパスを提供した」と賛辞。また、別の記事でも「ソシエダで最も優れた選手のひとりであり、素晴らしいパフォーマンスを披露した」と強調した。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】「極上のフィニッシュだ」リバプールを粉砕した三笘薫の“芸術弾”にレジェンドも脱帽! 英メディアも賛辞の嵐「ミトマは偉大」

【関連記事】誰も“予見できなかった”三笘薫の覚醒。欧州データ社がブライトンでの飛躍を激賞!「ミトマは川崎からやってきた成功例」

【関連記事】「まだ上に行かないといけない」ブライトン指揮官も評価を改めた三笘薫の急成長。末恐ろしい25歳の進化

関連記事(外部サイト)

  • 記事にコメントを書いてみませんか?