久保建英の移籍に備えてソシエダが“後釜探し”と現地メディア! 候補はフランス代表MF!?「去るであろう選手が見つかった」

久保建英の移籍に備えてソシエダが“後釜探し”と現地メディア! 候補はフランス代表MF!?「去るであろう選手が見つかった」

2月の月間VPを受賞した久保。チームを去ることに備えたソシエダは、後釜を探しているようだ。(C)Getty Images

リーグ3戦連続未勝利で4位に転落するなど、足踏み状態が続いているレアル・ソシエダの中で、久保建英は各試合、徹底的に対策を練ってきている相手に奮闘し、ゴールを奪うために積極的なプレーを披露し続けている。

 イマノル・アルグアシル監督の攻撃サッカーにフィットし、不可欠な存在となってチームの快進撃に貢献してきた背番号14の人気はすでに絶大であり、3月7日に月間(2月)MVP受賞を記念して練習場「スビエタ」から遠くない隣町ラサルテ=オリアでサイン会が開催された際には、会場の前には数百人が集まって長蛇の列ができたことを地元メディアが報じた。

 マドリードのスポーツ紙『MARCA』は「とりわけ若い人から愛されている」と綴り、またバルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、本来は撮影禁止だったにもかかわらず、久保が「子どもにノーとは言えなかった」と、ファンの記念撮影の求めに応じる優しい面を見せたと伝えている。

 今季の久保については、2019年にレアル・マドリーと契約を結び、以降はマジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェでレンタルプレーヤーとしての紆余曲折のキャリアを積んだ後、バスクに到来して、ようやく「安住の地に到達した」と複数のメディアが評したように、ここまでほぼ全てがうまくいっているように見えるが、そうなれば当然、他のクラブの関心を集めることになる。
  先日は、昨季までの所有元であるマドリーが買い戻しを狙っているという報道がなされると、その後にはマドリーの宿敵であり、久保の育成時代の古巣であるバルセロナが“強奪”を画策しているというニュースも流れ、「シャビ監督が久保の才能に惚れ込んでいる」「ペドリと同レベルのタレントを必要としているバルサが注目する選手のひとりが久保」とも伝えられていた。

 もっとも、この3シーズンで久保をトップチームに昇格させることがなったマドリーは、カルロ・アンチェロッティ監督が日本人選手にさほど興味を持っていないこと、一方のバルサは深刻な財政状況にあること、また久保がソシエダから動いた際には移籍金の半分がマドリーに渡る契約を結んでいることで、宿敵を財政的に助けることはあり得ないという理由などから、彼がスペインの2強に“復帰”する可能性は現時点では低いと見られている。
  しかし、サッカー専門サイト『EL GOL DIGITAL』は「ソシエダは、イマノルの指揮の下で素晴らしいシーズンを過ごしている日本の若いサッカー選手は、欧州の重要なチームの関心を集めている」と報道。そして、具体的に移籍の話が出てきた場合には「ソシエダは、移籍市場で久保の代わりを探す以外に選択肢はない」と指摘する。

 実際、「久保が来夏にソシエダを去る可能性があることを知り、ロベルト・オラベSDが率いる強化グループは作業を開始した」とのことで、「獲得可能で、クラブが求めているものに合った選手を調査したところ、来夏にアトレティコ・マドリーを去ることになるであろう選手が見つかった」と綴り、それがフランス代表MFのトマ・ルマールだという。

 この27歳のテクニシャンは今季、浮き沈みに満ちたシーズンを過ごしており、昨夏に2027年まで契約を延長したにもかかわらず、ディエゴ・シメオネ監督の信頼を得られていないと同メディアは伝えている。市場価格3000万ユーロ(約42億円)とされる同選手の獲得に7200万ユーロ(約102億円)を投資したアトレティコは、その一部を回収したいと考えており、移籍金は2000万ユーロ(約28億円)と見積もられるが、久保を売却して得た資金がこれに充てられるとのことだ。
  とはいえ、現時点で久保にとってソシエダを出るメリットは少なく、またクラブも主力の放出を迫られるような厳しい財政状況にはないということで、これが実現する可能性は低いと思われるが、あるとすれば、久保が残りシーズンでさらに活躍を見せることでビッグクラブの獲得欲を刺激し、ソシエダ首脳陣が断れないような条件が提示された場合だろう。もちろん、それは久保の価値を高めるものであり、歓迎すべきことであると言えよう。

 ソシエダは直近の公式戦7試合で1勝3分け3敗と不調だが、ダビド・シルバをはじめ怪我人が復活することで、チームが復活し、孤軍奮闘中の久保が再びその威力を増すかが注目される。ヨーロッパリーグのローマ戦では、多くの国内外のメディアが久保のスタメンを予想する一方で、ラジオ局『Cadena SER』はベンチスタートもあり得ると報じているが、果たして敵地での一戦、この日本人選手は移籍市場に話題を提供するようなプレーを見せられるか。

構成●THE DIGEST編集部

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