遠藤航、厳しい状況でのリバプール・デビューに「良くやってくれた」と指揮官や同僚から称賛の声! 現地メディアも「チームのリード維持に貢献」

遠藤航、厳しい状況でのリバプール・デビューに「良くやってくれた」と指揮官や同僚から称賛の声! 現地メディアも「チームのリード維持に貢献」

早速リバプールでのプレミアデビューを果たした遠藤航。(C)Getty Images

突如降って湧いたかのように移籍の噂が流れ、間もなくそれが実現。シュツットガルトで5シーズンを過ごし、今季もブンデスリーガ開幕に先立って行なわれたDFBポカールにフル出場して、ゴールも決めていたキャプテンの遠藤航は、移籍金1800万ユーロ(約28億円)を置き土産にイングランドへ渡り、名門リバプールと契約を交わした。

 8月18日にクラブから加入が発表された背番号3だったが、入団後も慌ただしさに変わりはなく、何と翌日のプレミアリーグ第2節ボーンマス戦で早くもベンチ入り。さらには63分にコディ・ガクポとの交代で、新天地デビューまで果たしてしまったのである。

 この本拠地アンフィールドでの一戦、「レッズ」は序盤に守備が混乱して3分に失点を喫した。しかし28分にルイス・ディアスの技巧的な一撃、36分にモハメド・サラーのPKからのゴール(GKが弾いたボールを詰めた)で逆転したが、58分に新加入のMFアレクシス・マク・アリステルがラフプレーによって一発退場を食らってしまう。
  しかし、その4分後にディオゴ・ジョッタがこぼれ球を反応良く詰めて点差を広げ、その直後に遠藤はピッチに登場。まともに練習すらしていないにもかかわらず、勝手知ったるアンカーのポジションで最初はやや反応が遅れるも、その後は最後までほとんど問題なくプレーし、デビュー戦の勝利(3-1)に貢献したのだった。

 自身のSNSでプレー写真等を公開しながら、リバプールでのデビューを報告するとともに、「これからが本番!」と意気込みを示した30歳について、ユルゲン・クロップ監督は「加入からわずか2日で、彼は十分に良くやってくれた。試合では、何をすべきか全く分からなかったことだろう。今朝、彼とはポジションについて話をしたが、我々の会話に(ひとり少ない)4-4-1のフォーメーションについての話は含まれていなかった。彼はこの2日間、あまり眠れていないと思うが、その中で彼は出場し、全力を出し切ってくれた。それが全てだ」と語っている。

 また、一昨季までは南野拓実とも共闘したジョッタは、「厳しい状況下でデビューしたが、非常に良くやってくれた。だから今後、一緒に過ごす時間が増えれば増えるほど、我々は良くなり、シーズンを通して成長できるだろう」と、新たに加わった仲間を高く評価するとともに、今後に期待を寄せた。 この2人のコメントを紹介したクラブの公式サイトは、遠藤のデビューまでを振り返り、「遠藤にとって、めまぐるしい数日間はさらに混乱を極めた。(中略)彼はベンチに座り、後半にマク・アリステルが退場してから間もなく、指揮官から声がかかった。ピッチに立った遠藤は熱烈な歓迎を受け、新たなサポーターから大きな歓声を受けた。あらゆる点を考慮しても、日本のキャプテンにとって心強いスタートだった」と綴っている。

 イギリスの日刊紙『Mirror』は、遠藤が当日の短い練習に参加しただけだったことを明かすとともに、数的不利の状況の中でデビューを飾った遠藤の、「僕は多くの経験を積んできているので、このような状況も受け入れて、対処できなければいけません。大変でしたが、それは僕にとって特別な瞬間でした!」「アンフィールドでプレーするのは素晴らしい。素晴らしい雰囲気でウォームアップできたし、ファンは僕の名前を連呼してくれました。とても特別な雰囲気を作ってくれて、幸せでした」とのコメントを紹介した。

 彼のデビュー戦のプレーについては、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』が10点満点の採点でチーム2番目タイとなる「7」を与え、「遠藤はリバプールのユニホームを着て最初の出場時間を記録し、チームのリードを維持することに貢献した」とポジティブに記述。一方、英国公共放送「BBC」の視聴者による採点では、チーム4番目で、交代選手では最高の「6.44」と、こちらも評価は悪くない。

 リバプールの地元紙『LIVERPOOL ECHO』は、採点で及第点の「6」とし、「デビューを期待できる状況ではなかった。最初は緊張していたが、徐々に落ち着いてプレーした」、サッカー専門サイト『90min』も同採点で、「ピッチに登場した際には、きちんとしたプレーを見せた」と、それぞれ振り返っている。
 
 リバプールのクラブ専門メディアでは、『LIVERPOOL.COM』が「マク・アリステルがレッドカードを受けてから中盤を安定させる役割を担った。すぐに幾つかのタックルでボールを奪い、観客から大きな歓声を浴びた。しっかりとしたデビュー戦だったが、デイビッド・ブルックスへのファウルで危険な位置からのFKを与えたりもした」と、ネガティブな面も挙げたが、こちらも採点は「6」だった。

 一方の『THIS IS ANFIELD』は「7」の高採点で、「難しい状況でのデビューとなったが、上手く対処した」と称賛。対して『ROUSING THE KOP』の寸評には「試合のペースになかなかついていけず、何度か簡単に抜かれた。前日に加入したばかりで、これは理解できるし、時間の経過とともに良くなった」と厳しい記述もあったが、採点は「6」が与えられている。

 最後に、同じく「6」の採点とした日刊紙『Daily Mail』は、遠藤の次節以降を、「マク・アリステルは退場処分を受けたことで3試合の出場停止となる見込みだ。クラブは無謀なタックルではなかったとして異議を申し立てる可能性が高いが、もし判定が支持されるのであれば、遠藤は手薄な中盤でいきなり重要な存在となるかもしれない」と展望した。

構成●THE DIGEST編集部

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