2つのクラブに影響を及ぼす久保建英。ヘタフェは劇的な方針転換、マドリーは無限大の“信仰”

2つのクラブに影響を及ぼす久保建英。ヘタフェは劇的な方針転換、マドリーは無限大の“信仰”

ペレス会長は、久保のキャリアに「空白の時間」を作らないように動いたという。(C)Getty Images

1月8日のヘタフェ入団発表から、一度の練習参加もないまま、ラ・リーガ第18節エルチェ戦でぶっつけ本番の交代出場を果たし、いきなり2ゴールに絡む活躍を見せた久保建英。幸先の良いスタートを切った新天地でのキャリアはどのようなものとなるのだろうか?

 マドリードのスポーツ紙『AS』は、久保、そしてバルセロナからレンタルで加入したカルレス・アレニャの2人の存在が、ホセ・ボルダラス監督に長年慣れ親しんだ4-4-2システムから訣別を決断させ、4-2-3-1を新機軸とした新たなチームにヘタフェを生まれ変わらせると報じている。

 激しくシンプルなサッカーを展開していたチームは「よりクオリティが高く、“筋肉”が少なくなる。そしてボールポゼッションは問題ではなく、プレッシングの重要度も高くなくなる」という。つまり、フィジカルに頼ったサッカーから、よりテクニカルなサッカーへの移行である。
  この中で、久保は2列目右サイドでウイング的な働きの他、センターに侵入してセカンドストライカーの役割も担う。一方、アレニャは中盤の中心として君臨することになるという。

 ラ・リーガの後半戦で重要な仕事を果たすために招聘された2人は、ひとりはデビュー戦で先発出場して多くのチャンスを生み出し、もうひとりは練習なしに30分間で決定的なプレーを見せるなど、早くも多くの変化をチームにもたらしており、今後も大いに期待できると同メディアは見る。

 事実、チームメイトからの評価も非常に高く、レアル・マドリー出身のGKルベン・ジャニェスは2人について「素晴らしいプレーでチームを高いレベルに導いてくれる。貢献度も高いし、素晴らしいキャリアを積んできた偉大な選手たちだ」と語り、大歓迎している(アルゼンチンの日刊紙『Clarin』より)。

 ただ、久保がヘタフェの一員であるのは今季限りであると、同じマドリードのスポーツ紙『MARCA』は強調する。この19歳の日本人は、所有元であるレアル・マドリーの将来に向けたプロジェクトで中心メンバーのひとりとなる可能性があると見られており、その“凱旋”は早ければ来季ということもあり得るという。
  ビジャレアルで思うように出場機会を得られない久保が、マドリーとの最初のコンタクトで早くも「(チームの)変化こそが最良の手段」と伝えた後、フロレンティーノ・ペレス会長自らがビジャレアルを視察し、その後も迅速に動いたのは、前述の理由により、久保のキャリアに「空白の時間」を設けないためだったと同メディアは主張する。

 そもそも今季、外国人枠が埋まっていなければ、マジョルカでその能力を十分に示した久保は、すでにマドリーのトップチームの一員となっていたはずだという。「白い巨人」の久保への“信仰”は無限大であり、その進歩を遅らせず、経験を積んでクオリティと責任を追加するためには、労力を惜しまない。そして、そのために最も適した環境が、昨夏から久保に注目していたヘタフェだった。
  現在、マドリーの外国人枠はヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ、エデル・ミリトンによって占められているが、今季終了後、E・ミリトンについては契約が延長されない可能性があるとされ、空いた1枠を久保が手にする可能性もあるといわれている。

 このように、2つのクラブに大きな影響を与えている久保。だが、今後もそれを維持できるかどうかは、ヘタフェでの今後のプレー次第だろう。継続して好パフォーマンスを披露できるかどうか。まずは、20日(現地時間)のリーガ第19節ウエスカ戦に注目が集まる。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】久保建英がいきなり2点を演出!ヘタフェでの圧巻デビュー戦ハイライト

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