五輪に続きパラリンピックもメダルラッシュ? 目指すは前回から倍増の金10個!

五輪に続きパラリンピックもメダルラッシュ? 目指すは前回から倍増の金10個!

北京、ロンドンに続くシングルス3連覇がかかる国枝をはじめ、メダルラッシュが期待される。(写真:Getty Images)

 障がい者スポーツの最高峰といわれるパラリンピックが9月7日(日本時間8日)、ブラジル・リオデジャネイロで開幕する。開会式の会場は五輪と同じマラカナン・スタジアム。競技は翌8日から始まる。

 今大会では新競技のカヌーとトライアスロンを加えた22競技528種目が行われ、170を超える国と地域から約4000人が参加。最終日の18日まで熱戦が繰り広げられる。

 日本選手団は17競技に総勢132人が出場し、過去最多の金メダル10個を目指す。これは前回ロンドン大会(5個)の2倍の数字だ。日本は4年後の東京大会ホスト国として、史上最多の41個のメダルを量産した五輪同様、パラリンピックでも結果が求められている。

 大会前半の注目競技には水泳、柔道、自転車を挙げたい。水泳では五輪選手並みの泳速度を誇る自由形のスペシャリスト山田拓朗、ロンドン大会100m平泳ぎで銀、バタフライで銅メダルを獲得した全盲のスイマー木村敬一、さらにアテネ、北京、ロンドンの3大会で金1個を含む5個のメダルを獲得した鈴木孝幸がメダル候補の筆頭。そして1996年アトランタから2008年北京までの4大会で金15個を含む20個のメダル獲得という驚異的な実績を残し、46歳にしてこの舞台に帰ってきた成田真由美にも大きな注目が集まる。その他にも、種目数とクラス数の多い水泳はメダルラッシュに沸く可能性が高い。

 視覚障がいの選手による柔道はロンドン大会100kg超級の金メダリスト、正木健人が大会連覇を狙う。パラリンピックで行われる柔道は、組み合った状態から試合開始となるのが特徴。常に組み合っているため技の応酬が見どころだ。

 自転車は世界的にも珍しい両足義足の藤田征樹が3大会連続出場で悲願の金メダルを狙う。藤田も北京とロンドンで4個(銀2、銅2)のメダルを手にしている実力派。ストイックな競技姿勢が身を結ぶか。

 大会後半もメダリスト候補が目白押しだ。その筆頭は車いすテニスの国枝慎吾。年間グランドスラムを5度達成している国枝は車いすテニスに限らず、テニス界全体の世界的スーパースター。パラリンピックでもアテネでダブルス金、北京でシングルス金とダブルス銅、ロンドンでシングルス金の輝かしい成績を誇る。今回のリオでは前人未到のシングルス3連覇がかかっているが、今年4月に受けた右肘の内視鏡出術の影響が不安材料でもある。

 しかし、リオ入り直前に出場したカナダ・トロントの大会ではシングルスで優勝しており、調整は順調の模様。いつも以上にプレッシャーのかかる大会ではあるが、強靭な精神力が自慢の国枝の真骨頂を見せてほしい。また、車いすテニスでは女子も世界ランキング2位で、日本選手団の旗手も務める上地結衣が金メダル候補。リオに向けて磨き上げてきたバックハンドのトップスピンを武器に世界の頂点を狙う。

 五輪同様、大会の花形競技である陸上は、走り幅跳びの山本篤(T42:大腿切断などのクラス)や走り高跳びの鈴木徹(T44:片足下腿切断などのクラス)のメダル獲得が有力。北京大会で、日本人の義足選手で唯一のメダル(銀)に輝いた山本は今年に入り、当時の世界記録の6m56をマークし勢いに乗る。メダルの色もさることながら、その記録に注目だ。

 一方の鈴木も今シーズン、相次いで自己ベストを更新し、今年5月に開かれたリオパラリンピックのプレ大会でも2m02のジャンプを見せた。今回が5度目のパラリンピック出場とあって、「今度こそメダルを」という思いは強い。

 さまざまな障がいを抱えた個性的な選手たちが超人的なパフォーマンスを発揮するパラリンピックは驚きと発見に満ちている。2020年東京大会につながる大きなステップという意味でもリオ大会は見逃せない。(文・高樹ミナ)

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