炎上続くチチパスの遅延行為問題。「相手の気持ちが想像できないのか」「ルール改正が必要」選手たちから賛否噴出<SMASH>

炎上続くチチパスの遅延行為問題。「相手の気持ちが想像できないのか」「ルール改正が必要」選手たちから賛否噴出<SMASH>

2回戦のマナリノ戦でも長いトイレットブレークを取ったチチパス(左)。本人は「何も悪いことはしていない」と言うが…。(C)Getty Images

テニスの四大大会「全米オープン」(8月30日~9月12日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート/グランドスラム)で物議を醸している、ステファノス・チチパス(ギリシャ/世界ランク3位)のトイレットブレーク問題について、男女を問わず選手の間でも議論が巻き起こっている。

 度々チチパスを痛烈に批判してきたアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ/5位)は、3回戦勝利後の記者会見で再び一連の騒動に言及。「もうこの話はしたくない。言いたいことはもう言った」と前置きしながらも、「昨日、彼はまた長いトイレ休憩を取った。彼がそれをやって、完全に硬くなったアドリアン(マナリノ)に6-0で勝ったのを見たが、他の選手たちがどんな気持ちになるか想像できないのだと思う」と依然として遅延行為に及ぶチチパスに怒りが収まらないようだ。

 さらにズべレフは「ATPはいくつかのルールを変更する必要があるだろう」と主張。「セットを取っても、相手が10分もトイレに行っているのを見るのはとても腹立たしい。タフな試合では、わずか6、7分で身体が冷えて硬くなり、それまでのレベルに戻すのは非常に困難だ。これは肉体的な問題だ」ともコメントした。
  また、4年前の全米女王であるスローン・スティーブンス(アメリカ/66位)もズべレフ同様に「間違いなくルールの改正が必要だと思う。小さな変更は結構頻繁に行なっている。例えばウォームアップの時間が1分短くなったけど、誰かがトイレに9分間籠っても何も言われない。細かいところで改善すべき点はたくさんある」と現行のルールの変更を要求。

 続けて、チチパスのように女子でも長めのトイレットブレークを取るケースが存在することを踏まえつつ、「例えば汗で濡れたスポーツブラを交換するのは、すごく大変なことよ。あなたは変えたことがないと思うけど、最低でも5分は必要かな。でも仮に6~9分ほど時間をかけていたら、そこで何をしているの? となるし、助けが必要なのかな? とも思ってしまう」と疑問を呈した。
  チチパスへの非難の声が集中する中、この問題を別の視点から分析した選手もいる。今大会を欠場している男子のジル・シモン(フランス/103位)だ。

 地元フランスの日刊スポーツ紙「レキップ」のインタビューに応じたシモンは、長時間のトイレットブレークについて「ここ数年の間に試合時間短縮を目的として導入された様々なルールが起因しているのではないか」という。

「この現象(トイレットブレークが長いこと)は、試合中におけるポイント間の25秒ルールや1分間でのチェンジエンドなど、選手に与えられる時間が少なくなったことと並行して増加していると思う」というのがシモンの主張。
 「つまり(悪い状況になっても)挽回する時間はなく、選手たちは圧迫感を抱きやすくなっている。彼らは10分もあれば、少なくともしばらくの間はリラックスできると感じているのだろう。なぜ若い人たちが一番多くやってしまうのか? 彼らはこの新しいルールの中で成長してきたからだ」

 すでに国内外で多くのメディアが取り上げているトイレットブレーク問題。他の選手の意見にも注目してみたい。

文●中村光佑

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