年間グランドスラムを逃したジョコビッチ、目に涙を浮かべながらも「僕の心は喜びに満ち溢れている」<SMASH>

年間グランドスラムを逃したジョコビッチ、目に涙を浮かべながらも「僕の心は喜びに満ち溢れている」<SMASH>

ジョコビッチは悲願達成を逃しながらも、気丈にコメントしていた。(C)Getty Images

テニスの四大大会「全米オープン」(8月30日〜9月12日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート/グランドスラム)では、大会最終日の現地9月12日に男子シングルス決勝を実施。第2シードのダニール・メドベージェフ(ロシア/世界ランク2位)が、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/1位)を6−4、6−4、6−4のストレートで下し、悲願のグランドスラム初優勝を果たした。

 男子テニスで1969年のロッド・レーバー氏以来となる「年間グランドスラム」がかかる34歳のジョコビッチに対し、25歳のメドベージェフは序盤から精度の高いサービスとストロークで主導権を握り、第1・第2セットを連取する。迎えた第3セットでも粘り強いディフェンスでジョコビッチのミスを誘い、2度のブレークに成功。2時間16分でついにグランドスラムの頂点に立った。

 過去に2度グランドスラム決勝を戦ったものの、いずれも敗れていたメドベージェフ。今年2月の全豪オープン決勝で完敗を喫したジョコビッチの年間グランドスラムを阻止するとともに、「3度目の正直」を果たした。試合後に行なわれた表彰式では偉業達成を逃したジョコビッチを気遣い、「ノバク(ジョコビッチ)、本当にごめんね。このような結果になってしまいました。今どんな心境なのかとてもよくわかります」とコメントした。

 その後、メドベージェフは「ここまでの道のりは簡単なものではありませんでした」と今大会を振り返った上で、「自分のチームにお礼を言いたいと思います。みんなありがとう。両親・家族にもありがとうと言いたい。グランドスラムの優勝者になることは本当に大変なことなので、応援をしてくれて本当にありがとうございました。この2週間、会場の皆さんからも多くのエネルギーをもらえました」と感謝の言葉を口にした。
  一方、敗れたジョコビッチは目に涙を浮かべながらも「ダニールおめでとう。素晴らしかったです。すごいプレーでした。すごい大会でした。今回の全米の優勝者にふさわしい人はあなたしかいません。あなたのチームも本当に素晴らしいメンバーに恵まれていますね」と優勝したメドベージェフを祝福。

 そして、「今夜は勝つことはできませんでしたが、僕の心は喜びに満ち溢れています。皆さんのおかげで特別な瞬間を迎えることができました。皆さんの声援が僕の心に届きましたし、こんな心境になったのは初めてです。応援してくださってありがとうございました」と締めくくった。

 これまでも世代交代を囁かれながら、若手に負けじと貫禄のプレーを見せつけてきたジョコビッチだが、今回のストレート負けはいよいよその時が来たことを感じさせるものだった。ケガで離脱中のラファエル・ナダル(スペイン/6位)やロジャー・フェデラー(スイス/9位)を含め、ベテラン勢が今後どのような立ち回りを見せるのか、注目したい。

文●中村光佑

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