「この10か月間で16日しか家にいなかった」シュワルツマンが南米選手のコロナ禍での精神的苦悩を吐露<SMASH>

「この10か月間で16日しか家にいなかった」シュワルツマンが南米選手のコロナ禍での精神的苦悩を吐露<SMASH>

欧米中心のテニスツアーにおいて、南米選手は帰国後の隔離期間なども考慮すると簡単には自宅に戻れない。シュワルツマンはプレー面でも精神面でも苦悩したと語る。(C)Getty Images

現在開催中の男子テニスツアー「BNPパリバ・オープン」(10月7日〜17日/アメリカ:インディアンウェルズ/ハードコート/ATP1000)で4回戦へ駒を進めた世界ランク15位のディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)が、コロナ禍でのツアー転戦における苦悩を明かした。

 現地時間10月11日に行なわれた3回戦でシュワルツマンは、第18シードのダニエル・エバンス(イギリス/22位)と対戦。第1セットを落としながらも逆転で勝利し、インディアンウェルズでは自身初となるベスト16入りを決めた。4回戦では第6シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/10位)と対戦する。

 身長170センチと小柄ながらも、昨シーズンはイタリア国際で準優勝、全仏オープンでもグランドスラムで初のベスト4進出を果たし、昨年10月には世界ランクでも自己最高の8位をマークしたシュワルツマン。テニス界では「小さな巨人」とも称され、新型コロナウイルスが蔓延する難しい状況のなかでも、持ち前の力強いショットを軸に安定した成績を残してきた。それでもシュワルツマン自身は長らくコロナ禍でのツアー転戦に精神的なストレスを抱えていたという。
 「南米の選手のほとんどは、(今シーズン)30日も家にいなかったと思う。これまで何度も言ってきたことで、言い訳するわけではないけど、ずっとヨーロッパ勢が圧倒的に有利だった。彼らはほぼ毎週家に帰ることができたけど、僕はこの10か月間で16日しか家にいなかった。1年を通してパフォーマンスを発揮し、メンタル面で余裕を持つことが非常に困難だった」

 一方、ここ最近はファイザーやモデルナといったワクチンの普及も急速に進んでおり、公共施設でも感染対策の制限が緩和され始めている。そのような状況に、シュワルツマンもどこか安心感を抱いているようだ。

「今年の全仏の後くらいから状況が以前よりも良くなったことで、僕は少し気が楽になり、トレーニングもプレーもうまくできるようになった。それ以来、僕のパフォーマンスはずっと安定している」

 まだまだ新型コロナ収束の見通しは立っていないが、全ての選手が心置きなく大会に出場できるよう、1日も早く以前の日常が戻ってくるのを祈るばかりだ。

文●中村光佑

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