「どう準備して毎週の大会に臨むか」ATPファイナルズの会場でトップジュニアたちがトップ選手から学んだこと<SMASH>

「どう準備して毎週の大会に臨むか」ATPファイナルズの会場でトップジュニアたちがトップ選手から学んだこと<SMASH>

トップジュニアにアドバイスや経験を話したジョコビッチ(左)とメドベージェフ(右)。(C)Getty Images

その年の上位8名が出場できるATPファイナルズ。その会場には10代の有望な若手選手もヒッティングパートナーとして招待されている。この取り組みは2016年から始まったもので、今年も数名のジュニアがその貴重な経験ができる機会を得た。

 ATP(男子プロテニス協会)がジュニアに感想を聞いているので紹介しよう。

「8名のベストプレーヤーとプレーできるなんて、それ以上に特別なことはない」と言うのはスイスの18歳ジェローム・キムだ。「彼らは新しいことを学ぶために練習している。全てのボールで、何が間違いか、どうすればもっと良くなるかを話し合っているんだ」と練習の様子を明かした。

 そして、彼が驚いたのは、トップ選手の人間性だ。「僕のことをヒッティングパートナーとしてではなく、普通の人として見てくれた。ベレッティーニもルブレフも、趣味など色々なことについて聞いてくれた」と、楽しく交流ができて喜んでいる。

 ジョコビッチに至っては、貴重なアドバイスをくれたという。キムは18歳ながら198センチの長身。当然ながらサービスが最大の武器である。

 そのサービスについてジョコビッチは、「速いサービスは深くにリターンすることがそれほど難しくない」と言い、「セカンドサービスでは高く跳ねるサービスを混ぜるといい。肩よりも高い場所でボールを捉えなくてはいけないし、サービスを打った後に次の準備をする時間ができて、より簡単にゲームがキープできるだろう」と教えてくれたという。

 ベストリターナーのジョコビッチのアドバイスに、納得しない選手はいないだろう。
  ウインブルドンジュニアに優勝した18歳のサミール・バナルジー(アメリカ)はメドベージェフとの会話が印象的だったそうだ。

 バナルジーはメドベージェフが「トップ8だけでなく、200位、300位の選手たちはみんな同じようなレベルで、違いは小さいことなんだ。少し幸運も必要だけど、どう準備して、毎週の大会に臨むか大事」と学んだ。

 また、3、4週間1回戦負けを喫しても、翌週に優勝する選手がいるという話も聞いたという。メドベージェフ自身、テニスに対する気持ちを入れ替えた時から急激にランキングを上げたため、まさに自分の経験をジュニアに語ったということだろう。

 トップジュニアにとって、トップ選手と接して同じコートでボールを打てることが、将来にプラスになることは間違いない。トップ選手たちも惜しみなくアドバイスをする点は、さすがである。この企画は男子ツアーのレベルアップに確実につながっている。

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】全米オープン2021で躍動した男子選手たちの厳選写真を一挙公開!

関連記事(外部サイト)